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公示地価 地方中枢都市の上昇幅が三大都市圏を上回る 商業ビルなどリート牽引
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170321-00000001-fsi-bus_all
SankeiBiz 3/22(水) 8:15配信
2017年の公示地価は札幌や仙台、福岡など地方中枢都市の上昇幅が三大都市圏(東京、大阪、名古屋)を上回った。日銀のマイナス金利政策を背景に国債からシフトした不動産投資マネーが、利回りの高い地方の商業ビルや幹線の物流施設に集まり地価上昇を牽引(けんいん)する構図だ。
◆保有資産15.5兆円
百貨店などが立ち並ぶ札幌市中央区の地下鉄大通駅周辺。高い集客を誇るのが、市内を一望できる屋上観覧車が人気の商業ビル「nORBESA(ノルベサ)」。近年は格安航空会社(LCC)の就航で訪日外国人客も急増。運営会社は「7〜8年前と比べ賃料は2割程度上がった」と声を弾ませる。
札幌市の商業地上昇率は6.1%と東京23区(5.5%)を上回り、大通駅前は15.5%まで達した。市電延伸で「街の回遊性が高まった」(国土交通省)こともプラスだ。オフィス需要も堅調で、2月の空室率(オフィス仲介の三鬼商事調べ)は3.59%と東京の都心部並みだ。
商業地以外も郊外や地方都市の躍進が際立つ。住宅地は、全国上位10地点のうち7地点が仙台市内。工業地も、2月に延伸開業した首都圏中央連絡自動車道(圏央道)や東京外かく環状道路(外環道)沿いの物流用地が地価を牽引する。物流大手のプロロジスは「インターネット通販の市場拡大で交通結節点の需要が高い」と強調する。
郊外や地方都市の地価上昇を支えるのは「リート」と呼ばれる不動産投資信託だ。日銀が16年に導入したマイナス金利政策で国債の利回りが低下。「地方の金融機関などが資産運用先としてリートへの投融資を積み上げてきた」(三菱UFJ信託銀行の大溝日出夫不動産鑑定士)。16年は7銘柄が新規上場、保有資産規模は前年比で約1割増の15兆5085億円に達した。
リートが最近取得を進めるのが地方都市の商業施設やホテル、物流施設で、特化型のリートも増えた。不動産サービス大手ジョーンズラングラサール(JLL)の大東雄人アソシエイトダイレクターは「都心オフィスは低利回りに加えて出物不足で、リートが投資対象として地方物件を増やしている」と分析する。
物流施設の利回りは「東京近郊ならば5%を割る」(大和ハウス工業)ものの、都心オフィスよりは1.5ポイント前後も高い。地方の商業施設も同様で、2月にノルベサを85億円で取得した野村不動産マスターファンド投資法人の想定利回りは5%だ。
◆今後の選別厳しく
不動産投資市場の拡大を成長のエンジンとする政府は、市場規模を現在の2倍に当たる30兆円とする目標を掲げるが不透明感も漂う。
懸念材料は少なくない。JLLによると、00年以降に整備された首都圏の大型物流施設(5万平方メートル以上)の総面積は今後3年間で約1.5倍に膨れ上がるが、需要はそれを下回る見通し。地方の商業施設も人口減少で業績悪化の恐れがあり、昨年3月にも商業施設特化型のリートが所有するJR岡山駅に近い商業施設が約4.7億円の減損で売却されている。
米国の利上げで長期金利上昇の兆しがあり、地価のピークアウトも現実味を帯びる。今回の公示地価も三大都市圏の名古屋圏が住宅地、商業地とも伸び幅が前年を下回った。ラサール不動産投資顧問の高野靖央ストラテジストは「リスクを取りにくい状況が続けば、地方物件は厳しい選別の目にさらされることになる」と警鐘を鳴らしている。(佐久間修志)
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