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海外原発から撤退+稼ぎ頭の半導体事業を分社化。どうなる東芝?
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170317-00010007-houdouk-bus_all
ホウドウキョク 3/17(金) 18:30配信
(14日東芝は決算会見の再延期を表明しましたね? )
ーーそもそも東芝は、今年2月14日に予定されていた16年4月〜12月期の決算発表を、3月14日に延期していました。その理由は、子会社ウエスチングハウス(以下WH)の会計処理を巡って、経営者が従業員に不適切な圧力をかけたとの内部通報があり、調査の時間が必要だったためです。
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そして調査の結果、WHの一部経営者が部下に対して実態より損失を少なく計上するよう過度な圧力をかけたと認定されました。東芝によると決算上の影響はなかったとのことですが、追加調査にさらに4週間必要となったということです。
アメリカの原子力事業から撤退
(WHはすでに約7000億円の損失が発生するおそれがありますよね? )
ーーそうです。2月の会見の際、東芝はWHが米国内で受注している原発2基の工事のコストが膨らみ、16年4〜12月期で7150億円の損失が発生するだろうと発表しています。今回の会見で東芝の綱川社長は、アメリカの原子力事業から撤退すると表明しました。
つまり、子会社WHを連結対象から外して、株式の過半数を売却します。なぜなら、WHの原発建設で、工事の遅れなどさらなる損失が発生の恐れあるからです。
米連邦破産法11条の適用申請も選択肢の一つ
(でも、こんなに損失を抱えるWHを買うところがあるのですか?)
ーー会見で綱川社長は「安定した事業も無いわけではない」と、売却の可能性があるとの認識を示しましたが、追加損失の可能性もある中で売却先を探すのは容易ではありません。
そこで、もう一つの選択肢として浮上しているのが、米連邦破産法11条の適用申請による法的整理です。これについて綱川社長は、「可能性としてはある」としています。
米連邦破産法11条は、日本の民事再生法に相当するもので、経営危機の企業が裁判所の管理下で債務整理し、事業を継続しながら再建を果たします。
2009年にはリーマンショックを受けてGM=ゼネラル・モーターズが破産法を申請し、その後再建を果たしました。
しかし、WHが原発を完工できなければ、アメリカ政府が電力会社に債務保証をしなければいけません。これはすなわち日本企業の子会社の再建コストを、アメリカ国民が負担するわけですから、日米間の政治問題にも発展しかねません。
半導体メモリー事業を「東芝メモリ」として分社化
(東芝はすでに半導体メモリー事業を売却すると発表していますよね? )
ーーはい。東芝は半導体メモリー事業を「東芝メモリ」として分社化し、売却先を探しています。この事業は東芝の売り上げの3割を稼ぎ出してきただけに、売却益は1〜2兆円が見込まれています。ただ、稼ぎ頭を売却することに、その場しのぎとの批判の声も上がっていますね。
今後東芝は社会インフラ事業を核
(海外の原発事業から撤退し、半導体メモリー事業の売却も行うとなると、東芝はどうなるのでしょう? )
ーー今回の会見で綱川社長は、今後東芝は社会インフラ事業を核にしていくと表明しました。具体的には、エレベーターや空調などのビル施設や水力、火力、新エネルギーなどの電力流通・発電、ICTソリューションなどです。
これにより東芝の売り上げは15年度の5.5兆円のから4兆円規模と約4分の3に縮小します。
(東証は東芝を「管理銘柄」にすると発表しましたが、これはどういう意味があるのでしょうか?)
ーー東芝は2015年の不適切会見発覚を受け、日本取引所グループより「特注銘柄(特設注意市場銘柄)」に指定されました。これは、「上場廃止には至らないものの、内部管理体制に不備があり改善の必要性が認められた」というものです。
そして、東芝は3月15日、特注銘柄解除のための再発防止策、「内部管理体制確認書」を提出しました。
東証は審査を開始しましたが、もし「内部管理体制が改善した」と認めなければ、東芝は上場廃止になります。
そもそも東芝は2015年の不正会計問題の際、経営者が「チャレンジ」と称して過剰な収益目標を、部下に圧力をかけていたことが問題視されていました。
さらに子会社でも不適切な会計処理が発覚したことで、東証は企業体質が改善したか厳しく審査すると思います。
審査は数か月かかる可能性もありますが、東証は東芝を「管理銘柄」に指定し、投資家に対して上場廃止の可能性があることを知らせました。
もし上場廃止になると、東芝は市場から資金調達する道が事実上閉ざされます。
また40万以上いる株主や市場全体への影響も大きく、関連会社、顧客、取引銀行などへも問題が波及するのは必至です。
(トラブルの元凶となっているWHですが、そもそも東芝はなぜ買ったのでしょう? )
ーー東芝がWHを買収したのは2006年ですが、当時は地球温暖化対策としての原発に注目が集まっていました。
WHはその後、アメリカ国内で原発4基を受注するなど滑り出しは順調でした。
しかし、2011年に福島第一原発事故があり、原発を巡る環境は一変しました。
アメリカでは原発建設に対する安全基準が強化され、これによる建設コストの拡大がWHの損失を招いたと東芝は説明しています。
しかし、問題はそれだけではなく、WHは原発建設に係る電力会社との契約の中で、追加コストが発生した場合はWH側が負担するという「固定価格契約」を結んでいたことも明らかになりました。
こうしたWHの甘い見通しがコスト拡大を招いたことは間違いありません。
文:鈴木款
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