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ワイモバイル、CMに「ピコ太郎」を起用
不本意に割高料金払うソフトバンク・ユーザーに朗報?端末買替なしで格安スマホ移行可能に
http://biz-journal.jp/2017/02/post_18138.html
2017.02.26 文=山口健太/ITジャーナリスト
「格安スマートフォン(スマホ)」ブームの先駆けとなった日本通信が、ソフトバンク回線を利用したMVNO(仮想移動体通信事業者:自社でモバイル通信のネットワーク設備などを持たずに、大手キャリアの回線を一部買い上げてサービス提供する事業者)サービスを2017年3月に始めることを発表した。その狙いは、ソフトバンクに囲い込まれてきたiPhoneユーザーの取り込みだ。果たして携帯キャリアの勢力図に変化は起きるのだろうか。
■ワイモバイルとの2ブランド体制で好調のソフトバンク
ソフトバンクが2月8日に発表した2017年3月期第3四半期決算では、国内通信事業の営業利益が前年比で約9%増加し、好調ぶりを示した。その背景には、「ソフトバンク」に加えて「ワイモバイル」(Y!mobile)というサブブランドを展開する2ブランド体制がある。
このワイモバイルは、スマホ販売台数ベースでは格安スマホ市場でシェア40%との調査もあり、絶好調とされる。プロモーションでは2016年末にブレイクした「ピコ太郎」を前面に押し出す一方、ソフトバンクブランドではピコ太郎ブームの火付け役となった歌手のジャスティン・ビーバーを起用するなど、連携も完璧だ。
ソフトバンクのCMにはジャスティン・ビーバーが出演
今、格安スマホ市場では多くの事業者がドコモから通信の帯域を借り受け、独自のサービスを展開している。だが、その仕組みを知らない消費者からは「格安」と銘打ったサービスに不安の声も多い。
その点、ワイモバイルは料金こそ最安とはいえないが、ソフトバンクが直接手がけている安心感がある。アップルの「iPhone 5s」も取り扱い、全国展開するショップはヤフーの「Y!」のロゴを冠するなど、大手と格安の「いいとこ取り戦略」が功を奏してきたといえる。
全国に「Y!」のロゴを冠したショップも展開する
■ソフトバンクのiPhoneユーザーを狙い撃ちに
この2ブランドの間に、ソフトバンクは絶妙な「敷居」を設けている。たとえばソフトバンクのiPhoneは、そのままではワイモバイルのSIMカードで利用することはできない。また、ソフトバンクからワイモバイルに移行した場合は、他キャリアから来た場合の毎月1000円の割引がなくなってしまう。
逆にワイモバイルからソフトバンクへの移行は手数料や解約料が免除される施策があり、優遇されている。つまりソフトバンクとしては、他キャリアのユーザー向けにはワイモバイルを薦める一方、高い料金を払ってくれるソフトバンクユーザーは手放したくないというわけだ。
この2ブランド体制に割って入ったのが、日本通信だ。これまでにもソフトバンク回線を利用するMVNOは存在したが、日本通信は独自の交渉により、SIMロックを解除することなくソフトバンクのiPhoneを使えるようにしたという。まさにソフトバンクのiPhoneユーザーを狙い撃ちにする格安SIMカードが登場することになる。
日本通信 代表取締役社長の福田尚久氏(2015年12月撮影)
これまでソフトバンクやKDDIのユーザーが格安スマホに乗り換える際には、ほとんどの場合は、端末を買い換える必要があり、障壁になっていた。ほかにもさまざまな理由により、ソフトバンクに不本意ながら高い料金を払い続けているユーザーは多く、潜在需要は高いと日本通信は見込む。
日本通信の鼻息は荒いが、こうした需要が多いことがわかれば、他の格安スマホ事業者も独自にソフトバンクと交渉を始めるかもしれない。日本通信の思惑通りに進むかどうかは未知数だが、これまで停滞していたソフトバンク回線を使ったMVNOの多様化に向けて、突破口を開いた点は評価すべきだろう。
■MVNOへの移行が加速するなか、ソフトバンクの「対策」は?
MVNOの選択肢が増えれば価格やサービスの競争につながり、消費者にはメリットが大きい。一方、これまで巧妙な施策によりワイモバイルとの間でユーザーをコントロールしてきたソフトバンクにとって、優良顧客の流出が始まれば大きな痛手になる。
たしかにソフトバンクには日本通信から接続料収入が転がり込むため、売上が丸ごと消えるわけではない。だがソフトバンクの孫正義社長は、携帯電話事業を「キャッシュカウ」と位置付け、それを担保に融資を得ることで他企業を買収し、企業規模を拡大してきた。その肝心のコア事業の収益性が落ちてしまっては、これまでのように大風呂敷を広げることは不可能になる。
さらに総務省の指導により、17年8月以降に発売される大手キャリアのスマホでは、SIMロックを解除することなく同じキャリアの回線を用いたMVNOサービスを使えるようになる。これが実現すれば、これまで以上に大手キャリアからMVNOへの移行が活発になるはずだ。
だがソフトバンクも、このまま手をこまねいて見ているだけとは限らない。日本通信が発売する格安SIMカードの登場にあわせて、ソフトバンクとワイモバイルの両ブランドにどのような変化が現れるのか、注目だ。
(文=山口健太/ITジャーナリスト)
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