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倒産件数は多くない
「86%増」という言葉に惑わされるな!昨年の太陽光関連倒産
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170212-00010003-newswitch-ind
ニュースイッチ 2/12(日) 14:51配信
■淘汰はむしろこれから
帝国データバンクが発表した2016年の太陽光関連業者の倒産件数は前年比86・1%増の67件と、3年連続で増加した。12年7月に始まった「再生可能エネルギー固定価格買い取り制度」(FIT)で一時はミニバブル状態だったが、買い取り価格が4年連続で引き下げられ、ブームが沈静化。参入企業の撤退や倒産が目立つようになった。
負債総額も同3・7倍の333億2800万円と、増加傾向が続く。特に、日本ロジテック協同組合(東京都中央区、負債約162億8200万円)が16年の負債総額を押し上げる要因となった。
<日本ロジテック協同組合「倒産の経緯」>
日本ロジテック協同組合は、2007年(平成19年)11月に設立された。10年7月に特定規模電気事業者(新電力、PPS)の認可を取得し、電力卸業者や電力会社から購入した電力を組合員向けに廉価で販売する、電力共同購買事業を開始した。
11年3月期の年売上高は約1億1000万円だが、電力行政の変革の中で、翌12年3月期以降の年売上高は4億円、81億円、319億円、555億円と急速に業容を拡大していく。
大口の電力需要家の組合員が増加するとともに、全国の地方自治体や行政施設、中央官庁との取引も拡大していった。電力供給という社会的責任もまた大きくなっていった。
しかし、その経営動向に不審な点が見られた。自前の発電所を保有しベース電源を確保するために設立された関係会社には、数十億円に上る実質的な資金注入が行われていたにもかかわらず、計画は停滞。コンプライアンス面に問題のある企業との取引も確認されている。発電所計画が頓挫しかけていたことから、本業の資金繰りに暗雲が立ち込め始める。
資金繰り悪化の一因には、インバランス・ペナルティーの問題が挙げられている。絶えず一定量の電力を供給する責任があるため、買い付け等が追い付かず供給不足に陥る場合、電力会社から通常より高い価格でこの不足分を仕入れなければならない。
自前の発電施設もなく、供給不足が比較的頻発していたこともあり、破綻直前にはこのペナルティーが約26億円にまで膨れ上がっていたとされる。
15年頃には電力会社等への支払いに遅れが見られ、急速に業容が悪化した。社会の公器としての側面が強い協同組合という業態にあって、抱えた義務・責任ばかりが大きくなり、明らかに身の丈を超えた運営が続いていたと言えるだろう。(帝国データバンク)
【解説】
「86%増」という多く感じるが、実数は67件だけ。いま太陽光関連産業は1兆、2兆円産業なので、67件が多いという感覚はない。それに日本ロジテック協同組合は「太陽光関連産業」だろうか?。今年4月、改正FIT(再生可能エネルギー 固定価格買取制度)法が施行され、これから淘汰が始まるだろう。
(日刊工業新聞第ニ産業部・松木喬)
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