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家族から暴力、職場のパワハラ…生活保護受給者になった女性の現実「60件も仕事の面接で落ち、私はもう無理」
https://nikkan-spa.jp/1286306
2017.02.11 日刊SPA!
生活保護を巡る議論が再び巻き起こっている。生活保護受給者は「家族に頼れないのか」と言われることもあるが、実は本人がDVや虐待を受けているケースも多い。
◆DVと職場のパワハラで家を飛び出す
大阪府で生活保護を受けているユカリさん(仮名・32)も、そんな経験をした一人だ。父親は会社経営者、兄は公務員と「むしろ裕福な生活を送れていた」と語るユカリさんだが、身長140cmと小柄なことからターゲットにされ、兄と妹から日常的に暴力を振るわれていたという。
「高校に入ると兄にしばかれ出したんです。『やることが遅い。理解するのも遅い。イライラする。おったらむかつく』と言われて、週4回は殴る蹴るの暴力を受けていました。今は仲良しですが、昔は1つ年下の妹からも殴られていました」
高校を卒業してからは、一年間実家の手伝いをしたのち、父親のコネで3年間公務員として勤めた。しかし、若かったこともあり、ユカリさんは公務員を辞めてバイト生活にシフト。それが原因で父親との関係は悪化し、「お前は家にいる必要はない」とも言われたという。その後、しばらくバイト暮しをしていたが、兄の暴力はエスカレートするばかり。さらに3年前のある日、バイト先のスーパーでもトラブルが起きた。
「主任が包丁を手にしながらおどけていたので、『危ないですよ』と注意したら逆ギレ。『刺したろか?』と言われたんです。店長にもパワハラを相談していたところでした。その夜には再び兄からボコボコに殴られ……。家にも職場にも、私のいる場所はなかった。朝方に所持金3万円を持って家を飛び出したんです」
昼間は公園やマクドナルドですごし、寝るときはネットカフェに移動していたユカリさん。しかし、所持金は4日で尽きてしまった。
◆DV被害者に「家族に頼れる人はいませんか?」
追いつめられたユカリさんは、ネットカフェで宿泊施設を検索し、DVなどで避難した女性専用のシェルターがあることを知った。しかし、区役所で紹介されたシェルターの生活は過酷なものだった。
「そのシェルターは女性向けだったんですが、ヤクザの嫁、覚せい剤依存者、現役のヤンキー……。とにかく初めて接する人たちばかりでした。そんな共同生活に馴染めなかったんです」
3食提供され、交通費で毎日300円支給されるものの、耐えきれずに1週間で飛び出すことに。その後、別な地域のシェルターで3週間すごし、ユカリさんは生活保護を申請した。
家族からは暴力を受け、職場にも居場所はなく、シェルターを転々とする生活……。生活保護を受ける資格は十分あったが、助けを求めて訪れた窓口では難色を示されたという
「『家族で頼れる人はいないか?』と言われました。さすがに暴力で逃げた身なので、担当者も理解を示してくれましたけど……。今は生活保護で月に10万8000円もらっていますが、精神的なストレスから病院に通っています」
家庭、職場、窓口での経験から、人から捨てられるという衝動が芽生え、なかなか外にも出られないというユカリさん。これまで、ほとんどお酒を飲まない生活だったが、「人が嫌で会話もしたくない」と生活保護を機に大半を酒代に使ってしまうようになった。家賃は3万円、電話代や光熱費が約1万6000円で、食費はほぼなく、ご飯は1食で茶碗5分の1ほど。お酒で気を紛らわす毎日だそうだ。
「仕事も探しましたが、1年で60件もの面接で落ちて、『私はもう無理』となってしまいました」
公務員として3年間、コンビニ店員として4年間働いた実績のある彼女だが、世間は冷たい。身長が低く重い物が持てないという誤解や勝手な憶測で「仕事ができない」と烙印。面接では頭ごなしに否定されてしまうという。ユカリさんの生活保護脱出への道は険しい。
取材・文・撮影/加藤 慶(スタジオKEIF) 構成/林 泰人(本誌)
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