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東芝の本社ビル=東京都港区芝浦(撮影・大竹信生)(写真:フジサンケイビジネスアイ)
東芝、資金難なのに不可解な米社買収 どこにそんな余裕があったのか
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170207-00000500-fsi-bus_all
SankeiBiz 2/7(火) 9:45配信
日本を代表する総合電機メーカー、東芝が巨額損失を計上することが明らかになった。損失は最大で数千億円に膨らむとみられ、経営がさらに悪化するとみられている。東芝は2015年、08年度から14年度第3四半期までの7年間で1562億円にもおよぶ粉飾決算が発覚。15年度決算では7097億円の営業赤字に転落した。最終赤字は4600億円を計上し、自己資本比率は前年の17.1%から6.1%に減少し、経営再建を進めていた。
ところがわずか1年で、連結子会社の米ウェスチングハウス(WH)で数千億円に上る損失が発覚した。
きっかけはWHが15年10月にCB&Iから買収した米建設会社「CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)」ののれん代だった。12月末に買収が完了後、本来あるべき11億7400万ドル(約1326億円)の想定運転資本が実際にはなかったという。
そればかりか、WHの算出値では9億7770万ドルのマイナス。しかもS&Wが建設工事を進めていた米ジョージア州とサウスカロライナ州の工事もS&Wの買収後、この建設を新規に請け負った米エンジニアリング会社「フルアー」が改めて見積もり直すとすでに数十億ドルの損失が発生していたという。
2つの工事は08年に受注、11年から着工する予定だったが、11年3月11日の東日本大震災の影響で米国では原子力発電所の安全基準の見直しが起こり、米原子力規制委員会(NRC)の認可なども再び取り直さなければならなくなり、工事の着工が13年にずれ込んだことなどで、コストオーバーランになっていたという。
東芝は16年12月27日に「CB&Iの米子会社買収に伴うのれんおよび損失計上の可能性」というニュースリリースを発表し、「必要なのれんの計上額は当初想定の8700万米ドルを超え、現時点で数十億ドル規模になる可能性が生じました」と説明した。
しかしこの話にはいくつか不可解な点がある。まずなぜ15年10月に買収したのかということだ。
東芝は同9月15日には特設注意市場に移され資金調達もままならず銀行から新規で2年間、4000億円のコミットメントラインを結んでもらったばかり。資金的にも余力があるわけではない。同12月には「新生東芝アクションプラン」を発表。その後事業部の大幅な再編と白物家電や東芝メディカルシステムズの売却などを進め、1万4450人(3100人がグループ内の配置転換、1100人がソニーへの移籍)のリストラが行われた。
S&WはCB&Iが証券取引委員会に提出した資料によると、買収価格は2億2900万ドル(当時のレートで約270億円)。東芝のどこに、そんな会社を抱え込む余裕があったのか。
2点目は負債の額だ。買収する場合はバイヤーサイドとセラーサイドのファイナンシャルアドバイザーや会計士が企業の財務内容を精査する。確かに資産や負債に対する評価方法によって違いはでるが、それでもきちんと精査されていれば、買収価格の数十倍の損失が発生するというのは考えにくい話だ。
そして3つ目は問題となっているジョージア州とサウスカロライナ州の原発工事だ。この工事を08年に受注したのはS&Wの親会社で13年2月にCB&Iに買収された「ショー・グループ」とWHのコンソーシアムだ。WHは買収するまでこの2つの工事をめぐって「S&W」と争ってきた。東芝は買収後、「フルアー」の調査で損失が発覚したというが、果たして本当なのか。
東芝は2月14日の16年度第3四半期の決算発表で損失額を含め、一連の問題を明らかにする。
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【プロフィル】松崎隆司
まつざき・たかし 経済ジャーナリスト。中大法卒。経済専門誌の記者、編集長などを経てフリーに。著書は「堤清二と昭和の大物」「どん底から這い上がった起業家列伝」など多数。54歳。埼玉県出身。
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