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【寄稿】
トランプ政権の強硬な通商政策姿勢、米金融当局を苦境に
寄稿者:Tim Duy
2017年2月6日 14:34 JST
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トランプ米政権の下、金融政策と財政政策は衝突に向かい、米金融当局は需要面のショックに直面すると当初、想定されていた。だが、一部の国々への新政権の敵対的な姿勢を見ると、金融政策が衝突するのは国際的な貿易・金融政策で、金融当局が見舞われるのは供給面のショックかもしれない。
トランプ氏当選を受けてまず台頭した基本的なシナリオは、米経済が完全雇用に近い現状で、赤字財政によって需要が膨らめばインフレを加速させ、米金融当局は支出拡大の効果を相殺するために一段と積極的なペースでの引き締めを強いられるというものだった。
こうした金融政策運営はトランプ大統領の経済政策の目標と対立し、金融当局とホワイトハウスが衝突するという筋書きだ。
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米連邦準備制度理事会のイエレン議長 Photographer: Pete Marovich/Bloomberg
しかし、この論理展開では常に、対外セクターが難問の部分的な突破口となってきた。成長加速はドル高を招いて輸入品価格を押し下げ、増大する内需を海外の生産者に振り向ける。輸入品の値下がりはインフレ圧力を和らげ、金融当局の負担も多少軽減される。言い換えれば、米国の貿易赤字拡大により、政権との衝突につながるような金利の大幅引き上げなしで内需の増大を可能にする。
これがホワイトハウスと金融当局との対立を回避する部分的な解決策にすぎない理由には、ドル高が米製造業の重しになる点が挙げられる。貿易赤字拡大を容認すれば増大する内需をカバーできるが、製造業部門の雇用は打撃を受ける。そして、トランプ氏が公約に掲げてきたのは同部門の雇用を保護して増やすことだ。
トランプ氏は本気でこの約束を守ろうとしているようだ。だが、そうなれば米国は国際貿易という安全弁を失うことになる。国家通商会議(NTC)のナバロ委員長は、国際的なサプライチェーンを米国本土に取り戻したい考えだが、それには時間がかかり、その間にインフレ高進が予想される。
逆回転と悪循環
北米自由貿易協定(NAFTA)発効後の世界では、こうしたサプライチェーンが広がり、耐久財価格は大幅に下落した。この世界的な流れを逆行させるなら、正反対の事態が予想される。さらにトランプ氏の政策では、インフレ高進の下で米金融当局が利上げで内需の伸びを抑制しようとしても、海外に内需を振り向ける余地は小さくなる。この結果、急増する内需に金融当局は一層積極的にブレーキをかけなければならない。
高めの金利は一段のドル高につながると想定され、ドル安を志向していると受け止められるトランプ氏らの通商政策にここでも金融政策が衝突することになる。ナバロ氏はユーロが「甚だしく過小評価」されていると指摘。トランプ氏は、中国と日本がそれぞれの通貨を操作して押し下げるのを、米国は「間抜けな集団」のように傍観してきたと主張した。
それでも、ドル安はインフレ圧力をあおり、米金融当局にさらなる引き締めを促す。それがドル高圧力を高めてトランプ政権に目標達成をあらためて阻害する。
結局のところ、新政権が推し進めようとしている通商やドル、移民をめぐる政策は供給サイドのショックと捉えるのがベストだ。その帰結は成長鈍化とインフレ圧力の高まりであり、金融当局は苦境に陥ることになる。ショックは恐らく、最近の商品相場高に絡んだものよりずっと深刻となりそうだ。金融当局は商品値上がりを一時的なものとして受け流し、ほとんど対応を必要としなかったためだ。これに対し、政権の対外政策の転換の場合、衝撃はもっと長期的で、金融当局の対処の仕方もそれに相応したものでなければならない。
(この寄稿を書いたティム・ドイ氏は米オレゴン大学の教授で、「 ティム・ドイのフェッドウオッチ」の執筆者です。この寄稿文の内容は 同氏自身の見解です。このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピー編集部の意見を反映するものではありません)
原題:Trump’s Hard Line on Trade Puts the Fed in a Quandary: Prophets(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-02-06/OKSF3F6KLVR401
就労ビザ改革、米IT大手にはチャンスかも
タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)などアウトソーシングを手がけるインド企業は「H-1B」ビザを多用している PHOTO: BLOOMBERG NEWS
By
DAN GALLAGHER
2017 年 2 月 6 日 15:50 JST
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
***
ドナルド・トランプ大統領の就労ビザ改革に懸念を表明している米大手IT(情報技術)企業は、皮肉にも新政権のナショナリスト的な価値観に訴えかけることになるかもしれない。
当然ながらそうなるかどうかは改革の詳細次第であり、現段階では何も明らかになっていない。リークされた大統領令の草案は、IT業界が多く利用する「H-1B」ビザを含め、移民制度の見直しを政府に指示するものだ。米労働省が2016会計年度に承認したH-1Bの約3分の2はIT関連のの人材に発給された。
このビザを多用しているのが、タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)やインフォシス、ウィプロなど大企業へアウトソーシングサービスを提供するインド企業だ。これはハワード大学のロン・ヒラ教授がまとめた政府発表の調査データに基づいている。同教授は昨年、H-1Bビザの乱用について議会で証言を行った。米企業は従業員を雇う代わりにコストが安いアウトソーシングを利用することが多いため、こうしたビザは物議を醸している。
だが、グーグルの親会社アルファベットやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、アップル、インテルといったIT大手も、かねてH-1Bビザの労働者を大量に受け入れてきた。その多くはソフトウエアや半導体の優れた技術者で、海外で雇用されて米国に移り住み、出世街道を歩みながら高い給料を稼いで税金を支払い、モノやサービスを購入している。最大手の2社、グーグルとマイクロソフトの現最高経営責任者(CEO)が米国に移住してキャリアをスタートした人物であるということを、新政権も分かっているはずだ。
H-1Bビザで働いている従業員の平均給与
H-1Bビザ制度が賃金の高い職に有利な方向へ改正されれば、すでにアウトソーシング企業を上回る賃金を支払っているこうした米国のIT大手は恩恵を受ける可能性がある。ヒラ氏の調査によると、グーグルとアップル、マイクロソフト、アマゾン、インテルではH-1Bビザ取得者の賃金中央値が平均10万5000ドル(約1180万円)強だった。これは調査したアウトソーシング大手5社の賃金中央値(平均6万5000ドル)を大きく上回る。
改正がどのようなものになり、どのように実施されるのかは誰にも分からないが、反グローバリズムを掲げる大統領の下でグローバルにビジネス展開する米IT企業幹部にとって、入国管理問題はまさに大きな懸案となっている。IT大手の多くは、一部従業員の母国であるイスラム圏7カ国から米国への入国を禁止する大統領令を声高に批判している。アップルやアマゾンは法的措置を検討していることを明らかにしている。
だが、H-1Bビザ改革の論拠として草案に明記されているのは経済的な面であり、国家の安全ではない。従って、米IT企業の主張には説得力があり、新大統領が聞く耳を持つ可能性は少しばかりだが高いだろう。
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中国商務省が米の反ダンピング関税を批判、ステンレス鋼巡り
[北京 4日 ロイター] - 中国商務省は4日、米国がダンピング(不当廉売)で中国製鋼板に対する高関税の継続を決めたことに失望しているとし、中国企業の権利保護に必要な措置を取ると表明した。
米商務省は2日、中国から輸入されるステンレス鋼板とステンレス鋼帯について、国家補助を受けて米国で不当に安い価格で販売されていると認定し、63.86─76.64%の反ダンピング関税などを課すことを最終決定したと発表した。
米国際貿易委員会は3月20日に米企業への被害の有無について最終決定を行う。ITCが被害を認めれば、反ダンピング関税と相殺関税が5年間にわたって課せられる。
中国商務省の責任者は、中国企業が提供した証拠を米国が無視し、世界貿易機関(WTO)のルールを軽視しているなどと非難した。
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米雇用統計、利上げに追い風 3月実施には賛否
1月の米雇用統計では雇用の伸びが加速し、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ見通しを後押しする形となった(写真はワシントンのFRB本部)
By HARRIET TORRY
2017 年 2 月 6 日 10:24 JST
米雇用市場の2017年の幕開けは雇用者数が大幅に増えるなど好調な滑り出しとなり、連邦準備制度理事会(FRB)が年内に見込む緩やかな利上げを後押しする形となった。だが、賃金の伸びが減速したことを受け、一部の関係者が抱いていた早ければ3月にも利上げすべきとの考えが後退する可能性もある。
米労働省が3日に発表した雇用統計によると、1月の非農業部門就業者数は前月比22万7000人増加し、直近3カ月の増加幅は月間平均18万3000人となった。これはFRBが十分と考える雇用ペースをはるかに上回る水準だ。FRBのイエレン議長は最近、月間7万5000人?12万5000人のペースで雇用が伸びれば、失業率を長期的に安定させられるとの見方を示している。
1月の失業率は4.8%と、12月の4.7%から上昇したが、これは労働参加率が前月を0.2ポイント上回る62.9%に上昇したことが一因だ。
シカゴ地区連銀のチャールズ・エバンズ総裁は雇用統計の発表後、記者団に対し、労働参加率が上昇傾向にあることが示されたことが特に喜ばしいと指摘した。低金利維持を長らく主張してきた同総裁は、年内に2回の利上げを見込むと従来の見解を改めて示しつつも、3回の利上げの可能性も排除せず、「状況次第では3回の利上げもあり得る。(3回利上げすることになったとしても)私自身、違和感はないと思う」と語った。
依然として失業率は低く、雇用市場の需給が逼迫(ひっぱく)していることがうかがえる。このため、一部のFRB関係者は景気が過熱しないよう3月14・15日の次回会合で利上げを考えるかもしれない。だが、失業率と労働参加率の上昇を理由にもう少し利上げを先送りすべきだと主張する関係者もいるだろう。
この利上げ先送り派は雇用市場のスラック(緩み)が消えていないしるしとして1月に賃上げが鈍化した点を指摘する可能性もある。1月の平均時給は前月比0.03ドル(0.12%)増と、16年12月の0.06ドル増を下回る伸びにとどまった。エコノミストらは19の州が1月から最低賃金を引き上げたことを踏まえて0.3%増と予想していたが、これにも届かなかった。
スラックの存在は、職探しを諦めた人や不本意ながらパートタイムで働いている人を含む広義の失業率が9.2%から9.4%に上昇したことでも示唆された。
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