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人民元が完全変動相場制に移行した場合の衝撃は?
世界経済に潜む「4大リスク」を日本は乗り越えられるか?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170202-00010000-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 2/2(木) 16:00配信
金融業界で〈事前に予想できない衝撃の大きな出来事が突然起きる〉ことを、「ブラック・スワン」と呼ぶ。かつて、オーストラリアで常識破りの“黒い白鳥”が発見されたことが、その語源となっているが、2017年の世界経済にも様々なブラック・スワンが予想されている。
主なものを挙げれば、中国人民元の「完全変動相場制」への移行、「プラザ合意」の再来、欧州各国の総選挙に伴う「EUの崩壊」、そしてトランプ大統領誕生で懸念される「米中貿易戦争」の脅威だ。
これらが今の世界経済に潜む「4大リスク」といえそうだが、もしそれが現実のものとなった場合、日本経済は乗り越えることができるのか──。
まず、人民元の完全変動相場制だが、もしそうなれば人民元が急落し、中国経済の悪化が世界経済に大きな影響を与えると予測されている。その日本経済への影響について、ニッセイ基礎研究所専務理事の櫨浩一氏(経済研究部エグゼクティブ・フェロー)は、こう分析する。
「そもそも完全変動相場制とは、経済学者が中国経済立て直しの処方箋として勧めている方法です。もちろんそれが実現すれば、一時的に人民元は大きく下落するかもしれませんが、為替レートを外国為替市場における需要と供給の関係にまかせて、自由化するほうが、中国にとってはいろいろな政策の縛りがなくなるため、経済はもっと安定するかもしれません。
中国景気はいまスローダウンしています。あえて言えば、フロート化にしてしまったほうが人民元の下落はあまり大きくならない可能性もありますし、かえって景気が安定して、日本も中国に輸出しやすくなるのではないでしょうか」
■円高誘導が日本株バブルを発生させる?
次に、「プラザ合意」の再来はどうか。1985年のプラザ合意では米国経済を立て直すために急速な円高誘導が実施されたが、それがドル高の進むトランプ政権下でも実施される可能性がある。ケイ・アセット代表・平野憲一氏がいう。
「第2のプラザ合意で円高に決められてしまえば、日本経済が厳しくなることは間違いありません。それを防ぐべく、大量の資金供給をもっと続けなければならなくなり、そうなるとバブルが発生します。実際、1985年のプラザ合意後に日本のバブルは始まりましたからね。
前のバブルは半分以上が土地で、残りが株でしたが、今の状況では対象の土地がないため、とんでもない株高バブルになる可能性があります。しかし、資金循環の流れからいえば、円高で金利が上昇すれば、それに対抗する資産運用、資産防御として、“とにかく株を買う”という流れになるかもしれませんし、強い円で海外の資産を買うこともできます」
櫨氏や平野氏は、ブラック・スワンが必ずしも日本経済に悪影響を及ぼすとは限らないとの意見だ。では、「EU崩壊」や「米中貿易戦争」が起きても日本経済は大丈夫といえるのだろうか。信州大学経法学部教授の真壁昭夫氏はこういう。
「EUショックでヨーロッパ経済が混乱すれば、もちろん日本経済にも影響が及ぶでしょうが、それを緩和するために安倍政権は財政政策を打ち、国内需要をさらに拡大させようとするでしょう。また、痛みを伴う労働市場などの構造改革を先送りにする可能性もあります。
しかも、日本はいま、アジア向けの輸出でドイツなどヨーロッパの国々と激しい競争をしています。EU崩壊で仮に欧州各国の経済が悪くなれば、アジアでの欧州シェアを日本が奪えるかもしれません」
真壁氏は米中の貿易戦争でも「日本は漁夫の利を得られるチャンスが出てくる」という。
「米国と中国の貿易関係が悪化したとしても、両国とも自国で消費するものをすべて自国で生産できているわけではありません。そのため、日本が米国と中国の対立を上手く利用し、輸出量を増やすことができれば、日本経済にはプラスです」
加速するグローバル時代において、ブラック・スワンの世界恐慌で日本だけ難を逃れるのは虫が良すぎる話かもしれない。しかし、「最大の危機こそ最大のチャンス」といわれるように、時の政権や企業の立ち回り次第では、むしろプラス要素に変えられる力も秘めている。
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