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東芝の原発事業
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52903108.html
2017年01月28日 在野のアナリスト
米英の首脳会談が行われました。共同記者会見の内容はNATOの重要性を確認、トランプ氏の訪英を要請、米英の二国間貿易協定に前向き、ロシア問題では意見に隔たり、といった感じですが、重要なのはトランプ氏が極めて大人しかったことです。トランプ氏と実際に会って話をした、という人の話も含めてトランプ氏の人となりを想像すると、初対面が苦手で、話す対象、相手が限定されると、途端に借りてきた猫になってしまう。これはかなり慎重で用心深い性格とも言え、相手のことをよく知らないうちは、人の話に耳を傾けるいい人に見えてしまう。ファーストインプレッションだけでトランプ氏を評価する人は、大抵これで騙されてしまうのでしょう。それは安倍首相も同じです。
その反動として、相手が個人ではなく集団、もしくはよく知らない相手だと、攻撃的な言葉を浴びせても気にしない。対個人であっても集団の内の個、と捉えられれば蔑ろにしてもよい、となってしまう。最初の段階で敵、味方を見極めたなら、それが自分にとって不利益を与える相手であれば排除し、味方になるなら最大限もち上げる。親露派の態度をとるのも同様で、米英会談でも「露国や中国と深い関係を築けば…」と、これまでの中国への攻撃姿勢から一変、中国を重要視する発言をしたのも、これまでは貿易赤字の多い、よく知らない敵性国だった。しかしロビイ活動が奏効したのか、中国を味方と認識し始めていることがうかがえます。中国は賄賂社会でもあるように、関心を金で買うことぐらいは平気でします。トランプ氏が中国のハニートラップに引っかかったのか、マネートラップに引っかかったのか、いずれにしろトランプ氏の対中戦略が転換したように、今晩とされる安倍氏との電話会談では、朝貢の額が話し合われているのかもしれません。
東芝が海外の原発建設の新規受注をとりやめ、メンテナンスなどに規模を縮小する、と発表しました。東芝は国内の原発事業はゼネコン的位置づけなので、海外で建設まで行うとなるとノウハウがない、などとしましたが、そんなことは最初から分かっていたはずです。確かに、CO2削減のために原発建設を、という世界的な機運もありましたが、福島原発の事故で一変しました。世界一安全、などとされた日本の原発が全停電に陥っただけで、地域一帯が汚染されるほどの事故をおこすのですから、小国では怖くて仕方ありません。一発で国家財政を破綻させかねない事態すら招くのです。
そこにもってきて、日本製かと思った東芝の原発が、実は米国のCB&Iストーン&ウェブスター製だとなったら、尚のこと信用も低くなる。東芝は「ノウハウがない」のではなく、日本製とするためのお飾りに据えられた、ただのスケープゴートに過ぎなかった。そうなると受注も厳しくなりますし、これは新規の受注をとりやめるのではなく、事実上の受注競争に敗れた結果としての撤退、でもあるのでしょう。
それでも原発事業を切り離すのではなく、抱えざるを得ないのは、以前も指摘したように原発が国家プロジェクトだから。国内原発の再稼動のためにも、ゼネコンである東芝に撤退して欲しくないためです。しかし自ら認めたように、原発建設にノウハウがない、ということは保守・点検にもほとんど必要ない、ということ。東芝というブランドイメージのために残される事業、ということすら言いえてしまうのでしょう。
しかもWHや、CB&Iなど買収した米国の原発企業を切りたくとも切れない。今、そんなことをしたら日本が米国から睨まれてしまうからです。国策で米国と仲良くしよう、としている最中に、一企業が横やりを入れることを快しとせず、そうした面でも東芝はジレンマに陥っているのでしょう。未だにトランプ氏のことを、話をよく聞いてくれるいい人だ、と思いこんでいる安倍氏が、今日の電話会談で何を悟るのか? それ次第では、福島原発の事故の際、米軍がとった「トモダチ作戦」になり代わって、日本がトランプ氏と密接になろうとする「おトモダチ作戦」に、日本が移行せざるを得なくなるのでしょうね。
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