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雑感。東芝の事業切り売り
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2017年01月22日 在野のアナリスト
トランプ大統領の就任で、各国の反応が伝わります。総じて予想通りだが、翻意を願っていた人たちは残念と述べる。しかしそもそも選挙前の公約を撤回したら、政権がもたないのは当たり前です。逆に、未だにTPPを翻意させることができる、と考えている安倍政権はよほどオメデタイ、とも言えるのでしょう。それは自分たちがTPP承認せず、として選挙に勝ったのに、すぐ撤回しても支持率が落ちませんでしたよ、とでも言うつもりなのか? しかし日露外交ともども、ナゼか外交では必ず甘い見通しでつっこみ、常に玉砕している安倍政権では、展望もないままそんな方針を掲げていることにもなるのでしょう。
東芝が米原発企業WHに関連して巨額損失をだし、半導体事業の売却などにより、手元資金を篤くする計画をすすめています。虎の子の半導体事業を手放して、どんな再建計画があるのか? さらに上場企業である子会社の株式や、保有不動産の売却をすすめる、といいます。業績のいい事業を切り売り、資産も売却、東芝には展望もなさそうです。
しかし本来、原発事業の巨額損失ですから、原発事業を切り売りしなければいけないはずです。買ってくれる事業主がいる、とも思えませんが、タダ同然で放出すれば、再建ファンドなどが買ってくれるかもしれませんし、原発事業を切り離して国有化してもらう、というのも手でしょう。しかしそうした話が一切でない。それは、原発事業を抱えている限り、日本政府が東芝本体をつぶさない、という暗黙の決まりがあるためでしょう。
日本の原発は東芝、日立、三菱重工の三社で占められます。その一角が崩れれば、原発事業は寡占化がすすみ、独禁法にすら抵触しかねなくなる。さらに東芝は東電の福島原発や柏崎・刈羽原発でも実績がある。つぶしてしまったら東電の再建計画にすら影響がでてしまう。つまり東芝は、原発事業を抱えることで、いざとなれば国の支援をうけられる体制を維持している、とも言える状態です。
しかし今や新設の原発など、数えるほどしかなく、特に米国が米国第一主義に陥るなら、わざわざ原発で発電する必要もない。「米国でつくったものを米国人が買う」という方針に基づけば、シェールオイルで発電してしまえばいい、となります。二酸化炭素の排出など気にしない、というのがトランプ氏なのですから、尚更そちらに舵を切りやすい。もうWH社に稼ぐ力はなく、今後も赤字を垂れ流す事業にも関わらず、抱えざるを得ないのが現状なのでしょう。
しかし、国頼みの再建になるのは最終手段。それまでは事業の切り売りをして、当座の資金を確保するしかない、のが今の動きです。金融機関が融資を約束していますが、これも日本政府軽油の働きかけも予想されるところです。今のところ黒字化が達成される見こみもありませんが、上記の通りつぶすと面倒なことが増える、だからつぶせない。しかしそこに展望など、何もないのでしょう。
日本政府と同様、東芝も展望がないのは、結局のところ危機意識の欠如が大きいと考えます。本当に危ない、そんな状態だと考えていない、いざとなれば助けてもらえる、そんな甘い考えで両者とも事業の存続を考えているようです。しかしトランプ政権の誕生は、そんな甘い考えをふきとばす事態である、との認識をもった方がよいのです。東芝の事業切り売り、日本もそうやって事業を米国に切り売りして、存続をはかるような事態がやってくることも想定しておくべきなのかもしれませんね。
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