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マクドナルドの店舗(撮影=編集部)
マック、なぜ一度離れた客が再び店舗に戻ってきた?意外な外的要因による悪いイメージ払拭戦略
http://biz-journal.jp/2017/01/post_17792.html
2017.01.22 解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio Business Journal
2014年7月に判明した期限切れ鶏肉使用問題によって凋落の一途をたどっていた日本マクドナルド。しかし、昨年は新たな商品を積極的に打ち出したり、既存店を改装したりして業績は上向きの兆しがみられる。鶏肉問題以降中断されていたフランチャイズチェーンの新規オーナーも、今年から募集が再開される。
一時は“マクドナルドの時代は終わった”とさえいわれていたが、なぜ復活の兆しを見せているのか。立教大学経営学部教授の有馬賢治氏にマーケティングの観点から分析してもらった。
■「ポケモンGO」夏場のリリースでマクドナルドを手助け?
「鶏肉問題でダウンしたイメージを回復するべく、マクドナルドはその後、商品展開や広告戦略など飲食業として必須の活動を地道にしてきました。ですが、2年半という短期間でここまで持ち直した実情を考えると、そういった企業努力だけでは説明しきれません。顧客の食に対する信用は、健康に直結するだけに過剰な反応が出やすい領域です。ですから、店舗に足を運ばせる外的な要因があったからこそ、地道な企業努力を実感してもらえたと考えた方が筋が通ります。では、その外的な要因とは何かということになりますが、それは『ポケモンGO』だと私は思います」(有馬氏)
「ポケモンGO」が昨年7月24日に配信されたのに合わせ、同日より全国のマクドナルド2900店舗のうち、2500店を「ポケストップ」、400店を「ジム」として利用できるコラボレーションを実施。この効果が非常に大きかったと有馬氏。
「国内配信前から店舗にポケストップやジムを設置しようとしていたようで、マクドナルドのこのスピード感が奏功したかたちです。これにより今までマクドナルドから遠ざかっていた顧客の来店を、ブームに乗じて促すことができました。また、来店すれば何がしかは購入することになりますので、実際に何か商品を実食してもらうことで、先行していたネガティブなイメージが払拭されていったといえるでしょう」(同)
特にリリースが夏場だったため、清涼飲料やアイス類への需要が大きい時期で、休憩したいユーザーの利用が来店を後押ししたかたちとなった。安い単価での長時間利用を問題視もできるが、店内の賑わいが窓越しから確認できたことは、結果的に「マクドナルドはもう大丈夫みたいだ」と顧客に安心感を浸透させたと有馬氏は言う。
■マクドナルドはコラボ上手
この成功のあとを追うかたちで、ソフトバンクやイオンも店舗をポケストップとジムに設定した。企業とゲームやアニメなどのコラボ企画は、今までにもさまざまなかたちで各社が実現してきたが、どのような影響があるのだろうか。
「そのキャラクターやゲームの知名度を顧客吸引力につなげられる、というメリットがあります。つまり、本来のターゲットではない層も引きつけられるため、売上を伸ばせる可能性が高まるということです。ただし、有名なコンテンツほどライセンス料が高いので、それを支払えるだけの企業体力がある会社でないと実現は難しいでしょう。マクドナルドは『妖怪ウォッチ』とも提携して成功した実績がありますし、コラボ企画に関してはかなり上手な印象です。現代の企業には、こういった自助努力以外の部分でも自社を成長させる力が必要とされているいうことでしょう」(同)
外的要因をうまくコントロールできるかどうかも、マーケティングにおいては必須の能力といえるようだ。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio)
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