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日本の核燃料サイクル政策
カントリーマン元米国務次官補が主張
「核燃料サイクル計画」破綻しており
日本の莫大なプルトニウム保有を説明できない
「プルトニウム保有減らし、核燃料計画放棄すべき」
バラク・オバマ政権時代に米国務省国際安全保障・不拡散担当次官補を務めたトーマス・カントリーマン氏が、日本が保有した核爆弾6000発分のプルトニウムが朝米の「非核化交渉」に悪影響を与えかねないと懸念を示した。
カントリーマン元次官補は2日付の東京新聞とのインタビューで、日本が核燃料サイクル計画推進を名分に保有しているプルトニウムが「国際安保の懸念事項となっている。特に、核不拡散を目標とする北朝鮮に核兵器を保有する理由を提供しかねないという懸念がある。トランプ政権もこのような懸念を共有している」と指摘した。
日本内閣府が昨年8月に発表した資料によると、日本は2016年末現在、46.9トン(国内9.8トン、海外37.1トン)もの莫大な量のプルトニウムを保有している。核弾頭を一つ作るのに8キロのプルトニウムが使われるとすれば、約6000発分の核爆弾を製造できる膨大な量だ。
「非核国」日本がこのように膨大な量のプルトニウムを保有できたのは、日本がこれまで掲げてきた「核燃料サイクル政策」のためだ。核燃料サイクル政策とは、プルトニウムを入れて稼動する特殊原子炉の「高速増殖炉」と「使用済み核燃料」の再処理を通じて、追加的なエネルギーを投入せず、永久に電気を生産できる「夢のエネルギー計画」を意味する。つまり、日本がプルトニウムを保有するのは、核兵器を作るためではなく、高速増殖炉を運転できる燃料を確保するためだという説明が可能になるわけだ。
しかし、日本は2016年12月、高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を決定しており、その後、新たな高速増殖炉を開発することにしたが、成功の可能性が極めて低い状態だ。つまり、プルトニウムを使用できる“使途”が消えたにもかかわらず、依然として莫大な量のプルトニウムを保有しているわけだ。
カントリーマン元次官補は、日本をめぐるこのような現実が朝鮮半島の「完全な非核化」に向けた朝米交渉における障壁になりかねないと指摘した。彼は「(米国など周辺国が)北朝鮮に核兵器保有を断念させようとする際、北朝鮮が『隣国(日本)はプルトニウムを抽出している』と言うかもしれない」とし、日本は「プルトニウムの保有量を減らし、核燃料サイクル計画から撤退すべきだ」と指摘した。さらに、「(日本が先に)中国、北朝鮮、韓国に東アジアで(使用済み核燃料の)再処理を凍結するよう訴えなければならない。(それでこそ)核不拡散を率いるリーダーとしての信頼が高まり、北朝鮮の非核化の検証にも重要な役割を果たすことができる」と助言した。
日本が未練を捨て切れない核燃料サイクル政策についても、「管理や安全対策に巨額のカネがかかり、採算が合わない。日本は費用について客観的に検討しなければならない。日本の余剰プラトニウムについて懸念する点では(トランプ政権も)、オバマ政権と同じだ」と指摘した。
しかし、米国が日本の莫大なプルトニウム保有について“他人事のように”批判するのが正当なのかについても、指摘する必要がある。非核国のうち日本だけに例外的に核燃料再処理権限を与えたのは、ほかならぬ米国であるからだ。米国は1987年に締結した日米原子力協定によって、日本に使用済み核燃料からプルトニウムを抽出する権限を与えてきた。同協定は16日に“30周年”を迎え、定められた期限が近づいているが、すでに自動延長が決定された。
しかし、米国が協定破棄を宣言するだけで、日本の再処理権限は失われる。
東京新聞は「(日本)政府は、エネルギー資源の海外依存度を減らすため、国民から徴収した電気代や税金から13兆円に近い費用をかけて核燃料サイクル計画を進めてきた。しかし、太陽光や風力を使った再生エネルギーが大きく発展しており、(核燃料サイクル計画を推進しなければならないという)大義名分が消えた」と指摘した。
しかし、安倍晋三政権は多くの難関の中でも新しい高速増殖炉を開発し、核燃料サイクル政策を維持するという立場だ。せっかく手に入れたプルトニウムを手放さない“決然たる意志”の表現だ。
キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/851528.html
韓国語原文入力:2018-07-02 20:03
訳H.J
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