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阿武隈急行30周年、未来は暗い
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2018/07/01(日) 19:47:11 めげ猫「タマ」の日記
阿武隈急行は福島県福島市の福島駅から宮城県柴田郡柴田町の槻木駅に至る全長54.9kmの3セク鉄道です。1998年7月1日に福島県側が全通し(1)、今日で30周年を迎えます。お祝いしたのですが
・福島側沿線が汚染されている。
・福島側沿線の人口流出が続いている。
・福島側沿線特産のモモ価格が低迷している。
などの特徴があり、未来は暗いと思います。
阿武隈急行は福島県福島市の福島駅から宮城県柴田郡柴田町の槻木駅に至る全長54.9kmの3セク鉄道です。福島側では福島市、伊達市を通ります(1)。
※1 (2)のデータを(3)に示す手法で7月1日に換算
※2 「山形新幹線」は通称であって正式名称ではない(4)
図―1 阿武隈急行線
図に示す通り福島県側沿線は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(5)を超えたエリアが広がっています。事故8年目となりましたが、阿武隈急行は汚染された地帯を走っています。
時刻表を見ると(6)、全列車が各駅停車です。図に示す様に東北線の平行して発していますが、福島−槻木駅間の所要時間を見ると(7)
JR東 53分(972円)
阿武隈急行 1時間12分(970円)
でJRの方が早くなっています。各駅停車しか走っていないのに「急行」が名がつく鉄道会社は「北大阪急行」や「北神急行」がありますが、こちらは阪急電鉄の関連会社です。緩急電鉄は1973年までは京阪神急行電鉄との名称でしたので(8)、親会社の「急行」を付けたとも理解できます。阿武隈急行が阿武隈鉄道でなく、なぜ「急行」なのは(=^・^=)には福島の謎です(ご存じの方書き込みを願いします)。
図−1に示す様に福島県側沿線は汚染されています。これについて、環境省は「除染」実施したと主張しています(9)。そして阿武隈急行沿線各市や町の除染は終ったとしています。以下に沿線の市の一つである福島県伊達市(1)のセシウム量を示しますます。
※ 計算方法および元データは(10)による。
図―2 福島県伊達市のセシウム放置量
図に示す通り、放射性セシウムの量は殆ど減っていません。環境省は除染を主張します(9)、殆ど効果はありませんでした。沿線の皆様の健康が心配です。以下に福島県内沿線の福島市と伊達市の各年1−5月の合計の葬式数を示します。
※1(11)を各年1〜5月で集計
※2 震災犠牲者は(12)により、死者・行方不明者を含み関連死を含まず
図―3 福島県福島市・伊達市の葬式数(各年1−5月)
図に示す通り事故後に葬式が増えています。
事故前(2010年1−5月) 1,624人
今年(2018年1−5月) 1,861人
で、15%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら、統計的な差があるとされる5%(13)を下回る0.006%です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※計算方法は(=^・^=)の過去の記事による。
福島を代表する果物にモモがあります(15)。沿線の福島市・伊達市が福島県1、2位の産地です(17)。阿武隈急行沿線は福島を代表するモモの産地です。今年は先月(6月)末にはモモの収穫が沿線でも始まりました(18)。
※(18)をキャプチャー
図−4 モモの収穫が始まったことを報じる福島のローカルTV(FTV)
出荷も始まりました。これに合わせててでしょうか?福島県は福島産モモの完全を検査で確認いたと発表しました(19)。
※(20)を引用
図―5 モモの「安全宣言」をする福島県
以下に福島県のモモの検査状況を示します。
※1 (2)のデータを(3)に示す手法で7月1日に換算
※2 旧避難区域は(21)による。
※3 モモマーク一つが検査1回で(22)による。
図―6 福島県のモモの検査状況
図に示す通り生産量が1,2位の福島市、伊達市のモモは検査していません。図に示す通りここは旧避難区域を除けば汚染が酷い場所です。福島県は汚染が酷い主産地を避けた検査で福島産は「安全」と発表しました。
福島県のひらた中央病院が福島産米や野菜を避けるか、避けないかのアンケート結果を発表しています(23)。以下に結果を示します。
表ー2 福島産米や野菜を許容すかのアンケート結果
※ (23)を集計
表に示す通り、地域によって大きな差があります。相馬市・南相馬市では福島産米と野菜を共に許容する方は7%です。果物の調査結果はありませんが同様に避けていると推察できます。一方で福島市はモモの購入数量が日本一です(24)。モモの主要産地でなく、福島産果物を避けているであろう、相馬・南相馬市の1−5月の合計の葬式数は
事故前(2010年1月〜5月)578人
今年(2018年1月〜5月) 589人
で(15)、ほんと変りありません。
福島のモモについて纏めると
・汚染されてる福島市、伊達市が主産地である。
・福島県は汚染されている福島市産、伊達市産のモモを検査せずに「検査で安全」を確認したと発表した。
・モモの主産地でモモの消費量が多い沿線(福島市、伊達市)では葬式が増えているが、福島のモモを避けているであろうと推定される相馬市・南相馬市では葬式が増えていない。
福島県はモモに限らず福島産を避ける行為を「風評被害」と主張していますが(25)、これでは消費者の理解が得られるとは思えません。 以下に生産量第一位の山梨県(26)と福島県産モモの取引価格を示します。
※(27)を集計
図―7 山梨・福島のモモ価格(東京中央卸売市場)
図に示す通り、事故前から福島産は安かったのですが、事故後は汚染されたので、消費者がこれを忌避しさらに安値になりました。
福島県側阿武隈急行沿線について纏めると
・事故で汚染された(図―1)
・事故後に葬式が増えた(図―3)。ただし、同じ福島でも相馬・南相馬市では増えていない。
・特産のモモの価格は事故後に低迷している(図―7)
になります。沿線の若い皆様は将来に希望を失うと思います。
福島県の初婚年齢は男性も女性も20代後半です(28)。以下に福島県側沿線(福島市、伊達市)の20代後半の人口を示します。
※(11)を集計
図―8 福島県側沿線(福島市、伊達市)の20代後半人口
図に示す様ように事故前は男女がほぼ同数でしたが、事故後は女性の数減り、男性が多くなりました。女性の人数を記載すると
事故前(2011年3月) 8,826人
先月(2018年6月) 7,301人
で約2割減っています。今から5年前の2013年6月には福島市・伊達市合わせて15〜19歳の女性は8,696人いました。それから5年が経ち彼女達は20〜24歳になりました。5年後の29018年6月の20〜24歳の人口は6,956人です。この5年で20%の方が沿線(福島市、伊達市)を逃げ出しています。
若い女性がいなくなれば子供が生まれなくなります。以下に各年7月から1年間の赤ちゃん誕生数を示します。
※(11)を集計
図―9 福島県側沿線(福島市、伊達市)の赤ちゃん誕生数(各年7月から1年間)
図に示す通り事故後に落ち込んだものの回復しまいたが、2014年をピークに再び現状しています。数値は
2014年7月〜 2,563人
2017年7月〜 2,331人
で9%減って行きます。
葬式が増え、若い女性が逃げ出し赤ちゃんが生まれなくなった福島県側阿武隈急行沿線では沿線人口が確実に減っていきます。阿武隈急行沿線にはあまり有名な観光地もなさそうです(29)。地図で見る限り大きな企業もないようです。主な役割は沿線住民の交通手段です。沿線住民が減れば確実に利用者は減ります。以下に福島県側全駅の乗車人員の合計を示します。
※(1)(リンク先を含む)を集計
図−10 福島県側乗車人員
図に示す様に2014年をピークに減り続けています。これからも減ります。
阿武隈急行の2017年度純損失は4,286万円で、累積赤字は10億7493万円だそうです。沿線の人口減に伴う慢性的な利用者数低迷に加え、車両点検やトンネルの修繕など施設維持費もかさみ、赤字が膨れ上がったそうです(30)。車両の更新時期にきたのですが、更新費用がだせず沿線自治体が肩代わりするそうです(31)。阿武隈急行の30年は厳しい30年でした。これからももっと厳しくなります。阿武隈急行は30年を迎えましたが未来は暗いと思います。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島県の地方紙・福島民報は6月26日のコラムで
「第三セクター阿武隈急行は7月1日、全線開業30周年を迎える。福島市の福島駅と宮城県柴田町の槻木駅の54・9キロを結ぶ。『あぶ急』の愛称で親しまれる。今年3月末までに、延べ8374万人を超える通勤通学の会社員や高校生、お年寄り、家族連れを運んできた。2つの県の交流や観光にも大きな役割を果たす。」
と阿武隈急行を紹介していました(32)。でも、沿線の状況を考えると「大きな役割を果たす。」でなく「大きな役割を果たした。」だと思います。福島では事実が正しく伝えられないようです。これでは福島の皆さんは不安だと思います。
福島ではモモの出荷が始まりました。福島のモモの味はとびっきりだそうです(33)。福島県は福島産モモは「安全」だと主張しています(19)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産モモはありません。
※(34)を引用
図―11 福島産モモが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県会津若松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2571.html
(1)阿武隈急行線 - Wikipedia
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(4)山形新幹線 - Wikipedia
(5)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(6)阿武隈急行について: 時刻表
(7)「福島(福島県)」から「槻木」への乗換案内 - Yahoo!路線情報
(8)阪急電鉄 - Wikipedia
(9)除染実施区域(市町村除染)の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(10)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれたセシウムの6割が残る福島県本宮市
(11)福島県の推計人口(平成30年6月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(12)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(13)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(14)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(15)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(16)くだものづくりがさかんな福島盆地
(17)ローカルTime FNN被災地発...
(18)トピックス | JAふくしま未来
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)(19)中のくだもの編 [PDFファイル/193KB]
(21)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(22)品目から探す | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報を「果物⇒ま行⇒も⇒モモ、モモ(施設)で7月1日に検索」
(23)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(24)福島県・福島市|なるほど統計学園
(25)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(26)桃の生産量の都道府県ランキング(平成28年) | 地域の入れ物
(27)東京都中央卸売市場-統計情報検索を「大分類⇒果物、中分類⇒もも類、品目(小分類)⇒もも」で検索
(28)結婚が早い都道府県ランキング1位は? - 東京都は男女ともに最下位 | マイナビニュース14:34 2018/06/30
(29)あぶ急沿線あるきガイドブック - 阿武隈急行について
(30)<阿武急>2年連続赤字 定期収入減少が影響 | 河北新報オンラインニュース
(31)<阿武隈急行>車両更新 国が補助 宮城県も負担予算化へ | 河北新報オンラインニュース
(32)阿武隈急行30周年(6月26日) | 県内ニュース | 福島民報
(33)夏 | ふくしまの果物 | JA全農福島
(34)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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