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福島・遺伝的影響資料に「出生性比」が無し
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2018/06/20(水) 19:45:03 めげ猫「タマ」の日記
6月18日に31回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(1)。そこに、福島程度の被ばくでは遺伝的影響は無いとする資料が提出されました(2)。放射線影響研究所は、放射性影響研究所は広島や長崎で遺伝的な影響が無かった根拠として、出生時の障害、DNA調査、赤ちゃんの男女比(出生性比)、染色体異常、血液蛋白質の突然変異、死亡率およびがん罹患率をあげています(3)。一方で提出された資料では出生時の障害、染色体異常、死亡率およびがん罹患率は取り上げられていますが、赤ちゃんの男女比(出生性比)等の4項目は抜けています(2)。(=^・^=)なりに調べると避難指示発令が4月22日と遅かった「計画的避難区域」が主な避難区域であった1町2村(川俣町、飯舘村、葛尾村)(4)では事故後に女の子が多く生まれる異常な事態が起きています。
以下に福島で設定された避難区域を示します。
※1(5)の数値データを元に(6)に示す手法で6月1日時点に換算
※2 避難区域は(4)による
図−1 旧計画的避難区域
図に示し通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(7)を超えた地域が広がっています。事故8年目になりましたが福島は汚染されたままです。
動物学において、アルビノ(albino)は、遺伝子の欠陥で先天的にメラニン(色素)が欠乏する疾患です(8)(9)。沼沢湖は福島県西部の山中にあるカルデラ湖で(10)、ヒメマスが生息しています(11)。原発事故でに沼沢湖のヒメマスは汚染されました。
。
※(11)を集計
図−2 沼沢湖ヒメマスのセシウム濃度
2016年5月にはアルビノのヒメマスが見つかっていたそうです(12)。
※(13)を転載
図−3 沼沢湖で見つかったアルビノのヒメマス
福島ではモミの木(14)や蝶の一種のヤマトシジミ(15)でも放射線の影響と思われる異常が見つかっています。昨年には福島県内でアルビノのスズメも見つかりました(16)。
多くの方が不安だと思います。福島県飯舘村に住んでいた渡辺菜央さんは2011年5月に開かれた東京電力の説明会で
「将来結婚したとき、被ばくして子どもが産めなくなったら」
と質問されました(17)。
※(18)を転載
図―3 「産めなくなったら・・」と質問する福島県飯館村の綺麗な女性
その後は彼女の質問の通りとなりました。以下に福島の合計特殊出生率を示します。
※(19)を引用
図―4 福島の合計特殊出生率
図に示す通り、事故があった2011年と翌年に低下しています。一人の女性が一生に産む子供の数の平均の数です(20)。2012年の福島は特異的に子どもが生まれ難くなりした。このようなことは同じ被災地でも岩手や宮城では起こっていません。
※(21)を転載
図―5 福島および隣県と全国の合計特殊出生率推移
事故前の2010年と事故後に懐妊した赤ちゃんが生まれるであろう2012年の比較すると、被災地でも岩手、宮城では増えています。一方で震災の他に原発事故が発生した福島では下がっています。数値は以下の通りです(21)。
年 福島 全国 岩手 宮城
2008年 1.52 1.37 1.39 1.29
2009年 1.49 1.37 1.37 1.25
2010年 1.51 1.39 1.39 1.27
2011年 1.48 1.39 1.41 1.25
2012年 1.41 1.41 1.44 1.30
6月18日に31回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(1)。そこで
「現在の放射線被ばくで、次世代以降の人(将来生まれてくる自分の子や孫など)への健康影響がどれくらい起こると思いますか。」(遺伝的影響)
との質問に
36.1%(高い20.9%、非常に高い15.2%)が高いないしは非常に高い
と回答しています(22)。多くの福島の皆様は遺伝的影響を心配しています。こうした不安を打ち消すためでしょうか?福島程度の被ばくでは遺伝的影響は無いとする資料が提出されました(2)。
放射線影響研究所(ほうしゃせんえいきょうけんきゅうしょ)は、広島や長崎の被爆者の健康調査及び被爆の病理的調査・研究を行う研究機関です。日本国政府とアメリカ合衆国政府が設立・運営しています(23)。そこが広島や長崎では被ばくに遺伝的影響が生じえないとして、以下の6つの根拠をあげています(2)。
出生時障害(1948−1954年の調査)
被爆者の子供における染色体異常(1967−1985年の調査)
被爆者の子供における死亡率およびがん罹患率
被爆者の子供のDNA調査(1985年−現在)
被爆者の子供における男女比(1948−1962年の調査)
被爆者の子供における血液蛋白質の突然変異(1975−1985年の調査)
このうち、6月18日に提出された資料に取り上げられたのは、出生時の障害、染色体異常、死亡率およびがん罹患率で、DNA調査、赤ちゃんの男女比(出生性比)、血液蛋白質の突然変異が抜けています(2)。
民主党政権の時代に福島でもDNA調査が計画され、予算もつられました。2017年(平成29年)には終了する予定でした(24)。ところがその後の結果発表もなく、安倍出戻り内閣は実施を見送ったようです。広島や長崎で実施されているので、福島で実施しても問題が無いはずです。福島では調査が避けられています。
以下に福島県の自然死産率の推移を示します。
※(25)を転載
図―6 福島県の自然死産率の推移
福島では事故後に自然死産率は全国平均の1.5倍に跳ね上がっています。放射線影響研究所は出生時障害や自然死産について別々の評価がなされています(26)。
※(26)を引用
図―7 広島や長崎では自然死産の増加はなかったとする放射線影響研究所の資料
一方で福島県「県民健康調査」検討委員会に出された資料(2)には「自然死産」単独の項目はありません。
福島事故では2種類の避難区域が設定されました。福島第一原発から20km圏内の警戒区域と、事故後にしばらくして放射線量が高い事が判明し設定された計画的避難区域です。警戒区域は事故翌日の3月12日には設定されましたが、計画的避難区域は事故から一ヶ月以上も後の4月22日にようやく設定されました(4)。計画的避難区域はいわば逃げ遅れた避難区域です。このうち飯舘村の全域と葛尾村も大部分に計画的避難区域が設定されました。また全部または大部分に計画的避難区域が設定されたのは、この2村だけです(4)。飯舘村と葛尾村はいわば逃げ遅れた村です。以下に各年2村合計の赤ちゃん誕生数を示します。
※1(27)にて作成
※2 2018年は4月末までの集計
図―8 飯舘村と葛尾村赤ちゃん誕生数
図に示す通り、事故後に女の子が多く生まれています。事故後に懐妊したであろう赤ちゃんが生まれる2012年以降の赤ちゃんの誕生数を集計すると
飯舘村
男の子 146人
女の子 186人
葛尾村
男の子 28人
女の子 47人
二村(飯舘村、葛尾村)合計
男の子 174人
女の子 233人
です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.34%でした。通常は男の子が多く生まれるの(28)で異常な事態です。以下に偶然に起こる確率の計算結果をしまします。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(29)による。
福島県「県民健康調査」検討委員会で「遺伝的影響」は心配いらないとの趣旨の資料が出されました。その資料には福島ではウヤムヤにされたDNA調査、福島で事故後にみられた自然死産の上昇、逃げ遅れた飯舘村や葛尾村で生じた赤ちゃんの男女比の逆転等が抜け落ちています。都合の良い部分だけを集め、福島は「安全」、忌避する行為を「風評被害」と主張しているようです。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島県「県民健康調査」検討委員会の主要な関心事は多くの子どもで見つかっている甲状腺がんが事故に起因するか否かだと思います。事故の影響が出てくるであろう2順目以降のデータを見ると
@避難区域(特定避難勧奨地点、緊急時避難準備区域を含む)が設定された13市町村と13市町村にくらべれば汚染が少ない中通り(13市町村以外)を比較すると、13市町村の罹患率は倍以上である。
A全体の被ばく線量と2,3順目の検査を比較すると2,3順目の罹患者は高線量側にずれている。
Bチェルノブイリの例から事故影響が少ないであろうと思われる1順目検査と2,3順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量を比較すると、2,3順目の罹患者の被ばく線量が高い。
との特徴が見受けられます(30)。限りなく黒に近いグレーです。議論を聞いていたのですが(31)、事故との因果関係は議論されていませんでした。ところが福島のローカルテレビのFCT(読売系(32))は事故との因果関係について「考えにくい」と報じていました(33)。
※(33)をキャプチャー
図−9 事故との因果関係について「考えにくい」と報じるFCT
福島では、何の根拠もなく事故とは無関係と平然と報じられているようです。これでは福島の皆様は不安だと思います。
福島県のサクランボが本格シーズンになりました(34)。福島市のサクランボはつややかな赤い宝石の甘酸っぱさで人気があるそうです(35)。福島産は検査で「安全」とされます(36)。でも福島県福島市のスーパーのチラシには福島産サクランボはありません。
※(37)を引用
図―10 福島産サクランボが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県福島市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2560.html
(1)第31回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成30年6月18日)の開催について - 福島県ホームページ
(2)(1)中の 参考資料4 放射線の遺伝的影響について [PDFファイル/767KB]
(3)原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 – 公益財団法人 放射線影響研究所 RERF
(4)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(6)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)アルビノ - Wikipedia
(9)メラニン - Wikipedia
(10)沼沢湖 - Wikipedia
(11)妖精の里 かねやま 沼沢湖
(12)報道発表資料 |厚生労働省
(13)金山町 ふるさと情報発信事業 - 金色に輝くヒメマスは金山に福をもたらすか!?... | Facebook
(14)めげ猫「タマ」の日記 福島に遺伝的欠陥で色素が合成できないアルビノ・ヒメマス現る。
(15)大瀧研究室 | フクシマプロジェクト
(16)めげ猫「タマ」の日記 2017年度も女の子が多く生まれる福島県川俣町
(17)みんゆうNet 原発災害・「復興」の影−【10】“放射線と向き合う” 固執すると別のリスクが高まる恐れも(福島民友ニュース)
(18)めげ猫「タマ」の日記 6月も女の子しか生まれない・福島県飯館村
(19)10の指標にみる福島県のいまVer.29を掲載しました。 - 福島県ホームページ中の平成30年2月15日公表分 10の指標にみる福島県のいまVer.29 [PDFファイル/601KB]
(20)合計特殊出生率 - Wikipedia
(21)めげ猫「タマ」の日記 福島県の合計特殊出生率がダウン―福島原発事故の影響、福島テレビ!―
(22)(1)中の資料2-2 平成28年度 県民健康調査「こころの健康度・生活習慣に関する調査」結果報告書 [PDFファイル/946KB]
(23)放射線影響研究所 - Wikipedia
(24)(新)福島におけるゲノム解析による放射線遺伝影響調査(福島ゲノム調査)
(25)めげ猫「タマ」の日記 福島の自然死産率は全国平均の1.5倍
(26)出生時障害(1948−1954年の調査) – 公益財団法人 放射線影響研究所 RERF
(27)福島県の推計人口(平成30年5月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(28)出生性比
(29)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(30)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、地域差あり
(31)甲状腺がん悪性または疑い200人超え〜福島県が公表 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
(32)福島中央テレビ - Wikipedia
(33)ニュース|福島中央テレビ
(34)ニュース|福島中央テレビ
(35)特産品を知る | JAふくしま未来について | JAふくしま未来
(36)検査体制 | 福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報
(37)ヨークベニマル/お店ガイド
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