http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/717.html
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(引用元) 「南相馬・避難20ミリ基準撤回訴訟 原告の皆さんの尿検査結果」 (ちくりん舎・青木一政)
「南相馬市原町区の方々の尿検査結果-膀胱がんが懸念されるレベル」 (ちくりん舎 2018/4/27)
http://chikurin.org/wp/?p=4947
フクロウの会とちくりん舎は、2017年12月より2018年3月にかけて南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回裁判の原告団の皆さんの尿検査を行いました。
その結果、南相馬原町区在住の原告の皆さんの尿中セシウム濃度は、チェルノブイリ原発事故の後にウクライナの強制避難地域ではなかった地域で見られた「チェルノブイリ膀胱炎」が生じた人たちと同程度のものであることが分かりました。
ウクライナの同地域では事故後15年が経過したころ、膀胱がんが事故前の1.65倍に増加したことが報告されています。今回の調査からは、南相馬在住の方々も同様に膀胱炎から膀胱がんに移行することが危惧されます。
また今回の尿検査の結果から、50日間の長期保養の前後では、体内のセシウムの排泄が効率的に行われていることも同時に明らかになりました。
この結果について、2018年4月26日の南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟第10回口頭弁論期日の後の報告集会で、皆様に紹介させていただきました。
当日のプレゼン資料を紹介します。
裁判原告の方の尿検査結果
http://chikurin.org/wp/wp-content/uploads/2018/04/646ea9d5051356c71fb36894f4ac654d.pdf
フクロウの会/ちくりん舎 青木一政
---------(引用ここまで)-------------------------------------
上記資料から神戸大学・山内知也教授のコメントを引用します。
---------(引用ここから)-------------------------------------
「南相馬市在住の方の尿中セシウム濃度の高さについて」
山内知也教授(神戸大学大学院海事科学研究科)からのコメント
(抜粋)
●チェルノブイル原発事故から15年が経過した頃、強制避難地
域ではなかったウクライナの地域で膀胱がんが事故前の1.65倍
になっていることが明らかになった。それは最も汚染の高かった
地区だけでなく、中程度の汚染地区でも発生しており、患者らの
尿中セシウム濃度は1.23±1.01 Bq/Lであった(Cs-137)。
●「チェルノブイル膀胱炎」と名付けられる特異的膀胱炎が広がっ
ていることが明らかになり、そこから膀胱がんに移行していること
が見出された[1]。
●この膀胱炎は非汚染地区では見られなかったので、放射性被
曝に関係していることは明らかであり、慢性的な活性酸素等の効
果をともなって炎症からがんに移行していると理解されている。
●放射性セシウムがこのような慢性的な被曝影響を持つことには
注意が必要である。それは放射性セシウム(Cs-137)の半減期が
30年であり、人の一生にわたって付き合わなければならない放
射能だからである。
●南相馬市在住の方々から検出されている尿中放射性セシウム
の放射能は、「チェルノブイル膀胱炎」が生じてきた同濃度
(1.23±1.01 Bq/L:0.22から2.24 Bq/L)と比べて格段に低いとは言
えない。すなわち同様の「膀胱炎」から発がんに至るケースが危
惧される。
●慢性的な被曝を避けることは汚染地区の生活の中では全く容
易ではなく、極めて難しいことである。1時間とか1日であれば気
にかけなくてもよいかも知れないが、生涯にわたって気にしなけ
ればならないからである。
---------(引用ここまで)-------------------------------------
尿中の放射性セシウムが6ベクレル/kgで確実に膀胱がんになると言われており、
1-2ベクレル/kgという値はかなり危険なレベルです[2]。
体内には尿のセシウム濃度の約150倍のセシウムが存在されると推定されます。
つまり、1ベクレル/kgなら150ベクレルのセシウムが体内に蓄積されていると考えられます[3]。
もし体重30kgの子どもなら5ベクレル/kgとなり、15%に心電図異常が生じるレベルです[4]。
もっと小さな子どもならさらに深刻です。
またストロンチウム90など他の核種はこれらの値には含まれていません。
実際の被ばく量はさらに多いはずです。
ホール・ボディ・カウンタ(WBC)よりも尿検査のほうがはるかに正確に内部被ばくがわかるのですが、
深刻な内部被ばくの状況を知られると困るので、政府・自治体は絶対に尿検査をしません。
測定下限値を高く設定したWBCでお茶を濁すだけです。
福島県、とくに南相馬市の住民が非常に危険な汚染環境下にあることは、
この尿検査からも明らかです。
避難20ミリ基準撤回訴訟も大切ですが、それよりもまず汚染地域の皆さんは
ただちに避難・移住すべきです。
(関連情報)
[1] Alina Romanenko, Anna Kakehashi, Keiichirou Morimura, Hideki Wanibuchi, Min Wei, Alexander Vozianov, Shoji
Fukushima, “Urinary bladder carcinogenesis induced by chronic exposure to persistent low-dose ionizing radiation
after Chernobyl accident” Carcinogenesis Vol. 30, No.11 (2009) 1821?1831.
同論文についての分かりやすい解説が次の書籍にある。『原発問題の争点』大和田幸嗣ら(緑風出版、2012年)
p.38-41.
[2] 「6都県で母乳から放射性物質を検出!セシウムの最高値は11.5ベクレル!
尿中のセシウム濃度が6ベクレルで腎癌、膀胱癌確実…」 (阿修羅・赤かぶ 2014/3/29)
http://www.asyura2.com/14/genpatu37/msg/231.html
[3] 「福島県 子どもの放射能 尿検査せず 秘密裏に「困難」結論?(東京新聞:こちら特報部)」
(阿修羅・みょん 2012/10/26)
http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/326.html
[4] 「バンダジェフスキー博士:『体内セシウム100bqで、100%心臓に異常』
『体内汚染50bq/kgでも30%が白内障』」 (阿修羅・赤かぶ 2012/8/10)
http://www.asyura2.com/12/genpatu26/msg/407.html
[5] 「岩手県の尿検査、子ども9割からセシウム検出」 (放射線被曝から子どもを守る会・多賀城 2012/3/2)
https://ameblo.jp/tagajyomiraie/entry-11181104138.html
[6] 「セシウム検査で判明した子どもの体内被曝の深刻度」 (週刊朝日 2013/10/4)
https://dot.asahi.com/wa/2013092500046.html
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