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福島産は「安全」の説明責任を流通業者に転嫁する経産省通達
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2018/04/29(日) 22:17:37 めげ猫「タマ」の日記
経済産業省は福島産を理由に買い叩かないようにとの通達を出しました(1)。福島産が「安全」である科学的根拠はなく(2)、消費者が福島産を避けるのは当然の行為です。そのため消費者が福島産農産物を回避しないように説明することを求めています(1)。福島産は「安全」の説明責任を流通業者に転嫁しています。
事故により福島第一の中に閉じ込められているはずの放射能が5重の壁(3)を破り、各地に「うつり」ました。以下に福島および隣県の放射線量分布を示します。
※(4)のデータを(5)に示す方法で4月1日に換算
図―1 特異的に汚染されている福島
図に示す通り福島だけに国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える(6)地域が広がっています。事故から7年以上が経過しましたが、福島だけが特異的に汚染されています。事故により避難地域が設定されているのは福島だでです(7)。福島は放射能に汚染された特別な地です。
福島を代表する果物にモモがあります(8)。だたし福島全域で盛んに栽培されている訳ではなく、福島市、伊達市、桑折町、国見町に広がる福島盆地が中心です(9)(10)。以下に示します。
※1(4)のデータを(5)に示す方法で4月1日に換算
※2 旧避難区域は(7)による
※3 福島盆地の範囲は(9)による。
図―2 福島盆地と相馬・南相馬市
図に示す様に福島県内でも旧避難地域を除けば、汚染が酷い地域です。福島のモモは汚染された福島盆地で作られています。それでも経済産業省は福島のモモは「安全」であり(1)、モモを含め福島産を避ける行為を「風評被害」と主張しています(11)。経済産業省は
「現在流通している福島県産農産物等が徹底した放射性物質のモニタリング検査を経て安全を確認している」
と主張しています。
以下に東京電力等が「風評被害」とよぶ福島産離れ(12)に対する賠償額を示します。
※(13)にて作成(過去分も含む)
図―3 「風評被害」(福島産離れ)被害賠償支払い額
図に示す通り、どんどん増えています。東京電力は福島を汚しました。多くの方が福島を避け、福島の皆さんが損害を受けるなら賠償するのは当然の事です。東京電力は経済産業省の所管の国有企業です(14)。経済産業省には福島産が安全でなかろうと「安全」と強弁し消費者の福島産離れを防ぎたい動機があります。
同省には愛媛県職員に2015年4月に会ったとされる元総理秘書官が出戻っていますが、彼は会ってないと主張しています(15)。経済産業省の役人は嘘をつくことに躊躇はありません。経済産業省の主張が正しいか検証の必要があります。
以下に福島県産モモの検査件数を示します。
※1(16)を集計
※2 福島盆地は福島市、伊達市、桑折町、国見町で構成される(9)
図―4 福島県産モモの検査件数
図に示す様に全体としてはそれ程には減っていませんが、モモの主産地で汚染が酷い福島盆地のモモの検査件数は大幅に減っています。福島県は汚染の酷い主産地の検査を避けてます。
以下に福島県いわき市産クリの検査結果を示します。
※1(16)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは収穫日
※4 基準値は(17)による。
図―5 福島県いわき市産のクリの検査結果
図に示す様に今年9月に基準値を超えるセシウムが見つかっています。ところが出荷制限の自粛もありません(18)(19)。図に示す様に追加検査も無く、どの程度の汚染かも評価できません。福島県の検査で基準超が見つかっても出荷制限も自粛もなく「安全」とされ放置されます。
厚生労働省の発表(16)を見ると福島県が実施してる福島産農水産物の出荷前検査は、福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(20)が実施しています。中立性に疑問があります。当然ながらまともな検査をしているか確認の必要があります。
以下に2013年以降の福島産ブドウの検査結果を示します。
※1(16)を集計
※2 日付けは検査日
※3 凡例は検査先
図―6 福島産ブドウの検査結果
図に示す通り福島県外の検査ではそこそこセシウムが見つかっていますが、福島県外の検査では殆ど見つかっていません。福島産ブドウの2013年以降の検査数、セシウム発見数を加数えると
福島県外検査 検査 7件中3件でセシウム発見
福島県検査 検査228件中4件でセシウム発見
です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら10億分の1でした(21)。同じ福島産ブドウを検査しているのに検査結果が合いません。福島産は他よりも低く出る検査で安全されます。
経済産業省は福島産は「福島県産農産物等が徹底した放射性物質のモニタリング検査を経て安全を確認している」と主張していますが
・汚染の酷い主産地の検査は減らされている。
・基準値超えが見つかっても出荷自粛も制限もされない。
・他よりも低く出る検査
を根拠に「安全」とされています。
それでも福島市は全国一のモモの消費量だそうです(22)。住民の健康が心配です。以下に各年度の福島盆地が広がる福島市、伊達市、桑折町の合計の葬式数を示します。
※1(23)を各年度(4月から翌年3月)で集計
※2 震災犠牲者は(24)により、行方不明者を含み関連死を含まず
図―7 福島盆地(モモ産地)の各年度の葬式(死者)数
合計の葬式(死者)数は
事故前年(2009年度) 3,909人
事故7年目(2017年度)4,438人
で、事故前に比べ14%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1億分の1でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―2 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(25)による。
以下に相馬・南相馬市合計の各年度の葬式数を示します。
※1 (23)を各年度(4月から翌年3月)で集計
※2 震災犠牲者は(24)により、行方不明者を含み関連死を含まず
※3 相馬市・南相馬市の合計
図―8 福島県相馬市・南相馬市合計の各年度の葬式(死者)数
モモの産地ではない福島県相馬市・南相馬市合計の葬式(死者数)は
事故前年(2009年度) 1,336人
事故7年目(2017年度) 1,332人
で殆ど変りません。
福島のモモの主要産地では葬式が14%増えていますが、そうでは無い相馬・南相馬市ではそれ程にには増えていません。
汚染され、しかも葬式が増えた地域で栽培される福島のモモは避けられるのは当然だと思います。
福島県は全国2位のモモ産地です。以下に1位の山梨(26)との価格の比較を示します。
※(27)を集計
図―9 山梨・福島のモモ価格
図に示す通り事故後に価格差が拡大し、解消する様子がありません。経済産業省はこれを解消したいようです。
「•福島県産農産物であることのみをもって取り扱わなかったり、買い叩いたりすることのないようにすること」
との通達を出しました(1)。
※(28)を4月28日に閲覧
図―10 「福島産、買い叩き防止要請」と報じる福島県の地方紙・福島民報
でも福島は汚染されています。避けるのは当然です。そこで、こんな通達を付けています。
「•バイヤーの懸念を汲み取り<中略>福島県産農産物等を合理的な理由なく回避することのないようにすること」
ここでバイヤーは単に「購入者」で、消費者も含まれます(29)。消費者に福島産が「安全」と洗脳する役割を流通業者に押し付けています。この通達(1)には
「•風評被害による損害の賠償を受けることができる等を理由とした不当な安価での仕入れ・販売が行われないようにすること等」
ともあり、東電の賠償支払いを軽減する目論見があります。
経済産業省は国民の安全を無視し、東電救済の為に福島は「安全」と消費者を洗脳せよと流通業者に命じました。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島では事故後に除染が行われましたが、先月で完了しました(30)。以下に福島盆地が広がる市や町の内で全域が福島第一原発から80km圏内に位置する伊達市、桑折町、国見町の合計のセシウム量を示します。
※計算方法およぶ元データは(31)による
図−11 伊達市、桑折町、国見町の合計のセシウム量
事故後にあまり減っていません。これからはもっと減りません。図に示す様に残っているのは半減期30年のセシウム137(32)が殆どです。30年経っても半分です。60年では「0」でなく4分の1が残ります。福島の汚染はこれからも続きます。これでは福島の皆様は不安だと思います。
福島を代表する農産物にキュウリがあります(8)。東京電力は福島復興バザール開催を開催し、福島産いわせきゅうりを出品しました(33)。福島は今年もキュウリの季節になりました。TOKIOが失態を起こしてしまった(34)ためと思いますが、福島県はTOKIOが福島産キュウリを美味しいといっていた動画のリンクを止めたようです(35)。ただし、福島県は福島産は「安全」だと主張しています(36)。でも、福島県福島市のチラシには福島産キュウリはありません。
※(37)を引用
図―12 福島産キュウリが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2512.html
(1)福島県産農産物等流通実態調査結果に基づく指導、助言等を行います(METI/経済産業省)
(2)めげ猫「タマ」の日記 「福島産は安全」には科学的根拠が無い
(3)5重の壁 - Wikipedia
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(5)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(6)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(7)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(8)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(9)福島盆地 - Wikipedia
(10)くだものづくりがさかんな福島盆地
(11)風評に立ち向かう|福島復興|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁
(12)風評被害に対する行動計画の策定について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(13)賠償金のお支払い状況|東京電力
(14)東京電力ホールディングス - Wikipedia
(15)【社説】加計疑惑で「新文書」 首相の答弁は不十分だ|社説|徳島新聞
(16)報道発表資料 |厚生労働省
(17)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(18)食品中の放射性物質の検査結果について(第1065報) |報道発表資料|厚生労働省中の「原子力災害対策特別措置法に基づく食品に関する出荷制限等(PDF:378KB)」
(19)平成29年度に市町村や関係団体等に通知した主な内容について - 福島県ホームページ
(20)農林水産部 - 福島県ホームページ
(21)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(11月2週)―福島産米の測定誤差は1キログラム当たり70ベクレル以上―
(22)福島市の「納豆」「もも」「ラー メン」の消費額は日本一
(23)福島県の推計人口(平成30年4月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(24)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(25)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(26)めげ猫「タマ」の日記 2年連続で拡大する福島のモモの価格差、ミスピーチ同窓会も効果無し
(27)東京都中央卸売市場-統計情報検索を「大分類⇒果物、中分類⇒もも類、品目(小分類)⇒もも」で検索
(28)福島民報
(29)バイヤー - Wikipedia
(30)福島県の除染措置完了市町村について|除染実施区域(市町村除染)の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(31)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれたセシウムの6割が残る福島県本宮市
(32)半減期 - Wikipedia
(33)<3.11から7年。福島県産品の美味しさをつたえたい〜多摩総支社で福島復興バザール開催〜 東京電力/a>
(34)TOKIO山口メンバー不祥事、福島の生産者ら落胆 県はポスター撤去 | 河北新報オンラインニュース
(35)ふくしまプライド。
(36)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(37)イオン福島店 | お買物情報やお得なチラシなど
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