http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/650.html
Tweet |
「物忘れがひどくて、疲れやすい。最近ふえている「能力減退症」とはどんな病いか
4000人を診察した医師からの警告」 (文春オンライン 2018/4/16)
http://bunshun.jp/articles/-/6958
約束の時間を間違える。メモを取らないとすぐ忘れてしまう。疲れやすくて頑張りがきかない。だるくてつい寝てしまう。以前はふつうにこなしていた仕事ができなくなる。こうしたミスに身に覚えがないだろうか。これらの症状を「能力減退症」と名づけて警鐘を鳴らす三田茂医師に、病いを解説していただいた。
「能力減退症」とはどのような病いか?
2011年ころから、医院に訪れる患者さんに疲れやすくてだるい、記憶力が落ちるという症状を訴える人が見られるようになりました。共通するのは、考えたり、覚えたりすることが億劫になり、ミスを連発するようになることです。体力もだんだんとなくなって、以前なら、ふつうにできていたことができなくなります。
こうした症状に加えて、ただの風邪がいつまでたっても治らなかったり、持病が悪化したりすることも見られます。たとえば、喘息やアレルギーを持っていて、これまでは薬でコントロールできていたけれど、ひどくなったままなかなか治りません。病院に行っても、きちんとした診断がつかないのですが、身体全般の能力が落ちているのではないか、と考えています。
働く世代ですと、仕事が進まず、疲労感がなかなか抜けず、休まざるを得なくなります。大人でもたいへんですが、小さな子どもたちにもこの症状がよく見られ、注意深く観察してきました。その後、患者さんの数が2016年を節目に急激にふえたことと、症状がいっそう重くなったことで危機感を持つようになりました。
これまでふつうに出来ていたことができなくなる。子どもなら、発達がだんだんゆるやかになり、停滞してくるというように、身体のあらゆる面が衰えてくることから「能力減退症」と名づけました。次ページにおもな症状を一覧にしました。
能力減退症に見られる症状
典型的な例ですが、子どもですと、宿題をきつく感じるようになります。勉強がわからないからというより、宿題をするエネルギーがないのです。昼間は学校でなんとか頑張りますが、帰宅したらもう体力が残っていません。ほんの少しの宿題を目の前にして、2時間も3時間もかかってしまい、もう一歩も進めないというような状態になってしまいます。
本当は、宿題なんかパパッと終えて、早く遊びたいのです。でもそれができない。
また、より深刻なのが、物覚えが悪くなり、先生の言うことを理解して行動できなくなることです。学校で、「あれをやりなさい」「これをやっちゃ駄目です」「その次はこれ」と言われると、ひとつの指示から次の指示までをうまくつなげて行動することができません。
このような事例から、発達障害を疑う人もいますが、違います。発達障害は、生来から見られる特徴がありますが、能力減退症で困っている子どもたちは、半年前、1年前は先生の言うことを順序だてて従うことができていたからです。
僕は子どもたちに「能力減退症」が見られることは、たいへん深刻と思います。子どもというのは、大人に向かって枝を伸ばすように発達していきます。それが、停滞したままだと、将来大きな木に育つのか。心配です。
本を読むのがめんどくさい
大人のケースでは、活字を読んだり、熟考することをひどくめんどくさく思うようになります。体力も落ちて、いくら休んでも疲労感が抜けきらないのです。これでは仕事になりません。ある大手企業の30代の男性は、第一線でバリバリ働いていたのですが、体調がすぐれないことがだんだん多くなり、会社を1週間も休んだといいます。それでもすっきりと回復できず、病院を転々としていました。
記憶力や判断力が急激に落ちることは、働く世代にとって致命的で「若年性アルツハイマー」などの認知症がよぎるでしょう。たしかに、物忘れや、物事をすぐに理解できなくなることなど、重なるところがあります。
しかし、「能力減退症」はアルツハイマー型や脳血管性の認知症と関係ありません。患者に認知症を診断するテストをしてみても、悪い結果は今のところ出ていません。認知症のテストは、隠れている認知症を拾い出すように作られていますから、そこには引っかからないタイプの能力の低下ということです。
脳というのは、物事を覚えたり、思い出したり、考えたり、判断したりと多くの高次機能をつかさどっています。目を覚ませば、家族に「おはよう」と言い、どこそこに行こうと予定を立てたり、時間を見計らったり、イスにぶつかりそうになったらよけたりと、体は生き生きと反応しています。
ですが、能力減退症の患者さんは、目を覚ましている状態でも、寝ているかのように全体的に意識がボヤーンとしています。
原因は何か。治療法は?
僕はこれまで4000人の患者を診てきました。「能力減退症」を疑ったときは、面談で聞き取り、合わせて血液検査をしています。そうしますと、白血球の減少や白血球像の変化、コルチゾールの低下などが見られ、好酸球にも異常が見られます。
いまのところ、原因を特定するまでに至っていないのですが、ひとつには本人の遺伝的な体質があると思います。化学物質過敏症の人は、ほかの人が平気な物質に反応して病いになりますが、能力減退症の患者は、まだ知られていない化学物質や汚染物質に反応しているのかもしれません。ばい煙や農薬、電磁波などが影響することもあるし、とくに、大気と土壌の汚染は、弱い体質の人たちを直撃して、症状を引き起こしていると思います。ストレスも関係するでしょうが、小さな子どもにも患者が多いことを考えると、主要な原因にすることは疑問です。時間の経過でみると、この数年間なにか特殊な事象が進行し始めたのかも知れません。
治療は、僕なりの方法で「能力減退症」に対処をしています。投薬と転地療養が中心で、患っている人が本来もっている抵抗力や治癒力をあげるお手伝いをすることが中心です。治療が効いて、患者さんが元気になるのをみるのがいちばん嬉しい。とくに、小さな子どもだと、本来もっていた子どもらしさが戻ってきます。
僕の医院に来たときには、疲れて待合室でイスをつなげて寝ていた子がいました。診察室に入っても、お母さんと僕が3、4分話しているあいだ、座っていられずに診察台にあがって横になってしまう子どももいました。そうした子が、お行儀よく座っていられるようになるし、診察室にある医療器具を面白がって見にきたりと、元気になります。顔色もよくなって、宿題もすぐに終えて遊びに行けるようになるのは本当に嬉しいことですし、なにより本人たちがとても嬉しそうです。
ただ、こうした変化は大切ですが、どこまで正常値まで回復しているかは、継続して注意しなければなりません。また、すべての患者に対してうまくいくわけでなく、一進一退を繰り返して、数年かかってもあまり改善しない人もいます。
「能力減退症」にかかる前に気をつけることはなかなかできませんが、自分や家族がもしかしてそうかもしれない、と思ったら、僕は保養を勧めます。保養なんて、昔のことではないかと思われるかもしれませんが、効果のある方法です。できれば空気のきれいな島がいいのではないでしょうか。なるべく都会の喧騒を離れて、少し遠くの沖縄や、瀬戸内もいいと思います。実際、僕の医院のある岡山に来た患者は、1週間の滞在で元気になって帰っていく人がたくさんいます。
まだ未知の部分のある「能力減退症」ですが、患者さんの苦労はたいへんなものです。なるべく多くの人に病いの現実を知ってもらい、また、治療や研究に名乗りをあげる医師の出現を待ち望んでいます。
―――
三田 茂(みた・しげる)
1960年生まれ。1985年信州大学医学部卒業。内科医師。先代が1963年に東京で開業した内科医院に勤務。のちに岡山へ移転。大学卒業時、大学病院の権威主義的な雰囲気が嫌で、専門医でなくゼネラリストを目指せる病院で研修。東京では医師会理事と、災害対策担当理事としても活動。「視野を広く保つためには専門分野はつくらないのが私位の能力の者には必要と思います。ですから私は医学博士でもないし、専門医資格も持っていないただの開業医です」
三田医院
http://mitaiin.com/
--------(引用ここまで)---------------------------------
東京から岡山に避難・移住された三田茂先生の記事です。
放射能のホの字もありませんが、おそらく、被ばくには言及しないことという
文春サイドの条件を受け入れ、それでも「能力減退症」の実態を知ってもらいたい、
掲載する意味はあると三田先生は判断されたのでしょう。
これをマスコミによる検閲、発言の自由侵害と考えるか、あるいは原因不明として
被ばく症状をマスコミが取り上げただけでも進歩と考えるか、意見が分かれるところでしょう。
無検閲版はこちらです。
「『新ヒバクシャ』 に 『能力減退症』 が始まっている 三田医院 三田茂」 (taked 2018/3/3)
http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/470.html
「東京から岡山へ移住した一開業医の危機感 (三田茂・三田医院院長)」
(拙稿 2018/3/3)
http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/471.html
▲上へ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素49掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素49掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。