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住宅支援打ち切り1年、新潟の自主避難者は戻らず
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2018/04/15(日) 20:03:31 めげ猫「タマ」の日記
福島の放射能汚染から逃れるために避難している方への住宅支援が昨年(2017年)3月31日に打ち切られました(1)。新潟県新潟市は自主避難者が多いとされています(2)。福島県から新潟市へ避難されている方の人数を見ると
2017年3月末 1,320人(借り上げ等710人、自力手配 499人、公営住宅等 1)(4)
2018年1月末 1,128人(借り上げ等 85人、自力手配1,026人、公営住宅等 1)(5)
多く方が住宅支援を打ち切り10ヵ月経ても福島に戻ることはありません。事故から7年が経過しましたが、福島は汚染されたままです。当然です。
なお「借り上げ仮設住宅」は借り上げ等に、公営住宅・雇用促進住宅等は公営住宅等と区分させていただきました。
福島は原発事故によって酷く汚染されました。
※1(6)の数値データを元に(7)に示す手法で4月1日時点に換算
※2 避難区域は(8)による
図−1 原発事故7年以上経て汚染されたままの福島
図に示す通り広い範囲で国が除染を必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(9)を超えています。事故7年目ですが福島は汚染されたままです。若い皆様の反応が気になります。以下に20代前半の各年3月から翌年2月までの社会的増減(転入者数−転出者数)の推移を示します。
※1(10)を集計
※2 各年3〜翌年2月に1年間を集計
図−3 20代前半のの社会的増減
図に示す様に20代前半女性で顕著です。事故7年目(2017年3〜18年2月)の福島県の20代前半の社会増減を集計すると
男性 △980人減
女性 △1,912人減
で、男性の倍近い20代前半女性が福島から逃げ出しています。
今から5年前の2013年3月には福島には49,800人の15〜19歳の女性が住んでいました。それから5年が経て今(2018年3月)には彼女達は20〜24歳になりました。福島で今は20〜24歳の女性は32,224人です(10)。2018年3月当時15〜19歳だった女性の35%以上が福島から逃げ出しています。福島からは若い女性が逃げ出し、いろいろな歪みが出ていうようです。
福島はくだもの王国を自称しています(11)。福島産くだもののキャンペーンクルーに「ミスピーチ」の皆さんがいます。1963年から始まったそうなので、今年で56年目です(12)。フラガールと並ぶ(13)、福島の「顔」だと思います。今年は応募者が極端に少ない状況だそううです。
これについて主催者は「効果的なPRを早く始めようと募集締め切りを1週間ほど短くしたことが裏目に出た」としているようですが(14)、若い女性の福島離れが進んだ結果だと(=^・^=)は思います。
※(15)を引用
図―4 ミスピーチの応募者激減を報じる福島のローカルTV局(FTV)
事故後に福島から多くの方が避難されました。以下に推移を示します。
※(16)を集計
図―5 福島からの県外避難者数
図に示す通り福島への帰還が進んでいるとは言えない状況です。ピークには62,831人(2012年3月)の方が福島から避難していますが(17)、今も5割を超える33,976人の方が県外に避難しています(18)。以下に福島から福島県外に避難している18歳未満の子ども避難者数を示します。
※1 (19)を集計
※2 緊急時避難準備区域はほぼ全域が緊急時避難準備区域に指定された市町村で、広野町のみ
※3 1部が避難区域は一部が避難区域(警戒区域または計画的避難区域)に指定された地町村で南相馬市、川内村、川俣町、田村市
※4 全部が避難区域はほぼ全域が避難区域に指定された町村で飯舘村、浪江町、双葉町、大熊町、冨岡町、楢葉町、葛尾村
※5 避難区域無しは緊急時避難準備区域も含め避難区域が設定されなかった市町村で特定避難勧奨地点が設定された伊達市を含む
※6 避難区域の設定は(8)による。
図―6 福島県外への子ども避難者数
図に示す様に他は戻っていますが、「避難区域無し」の区域の避難者は戻っていません。かれらは自主避難者です。少子高齢化対策には福島県外に避難している自主避難者に圧力を加え、福島に戻すことが効果的です。
3月末に福島は「安全」だとして自主避難者に対する住宅支援を打ち切りました(1)。でも図―1に示す様に福島は汚染されたままです。
新潟県への避難者数は2,679人で東京、埼玉、茨城、栃木についで5位です(14)。新潟県は市町村別・居住形態別の避難者数を発表しています(3)。新潟の都市規模からいえば新潟市、長岡市、上越市ですが(20)、福島からの避難者は新潟市と柏崎市に集中しています。柏崎市には福島と同じく東京電力の原子力発電所があり(21)、福島からの避難者の9割以上が避難区域内からに避難者です(22)。突然の事故で急に古里を追われた避難者が原発繋がりで新潟県柏崎市に逃げてきたのでしょうか?一方で新潟市は自主避難者が多いとされています(2)。以下に福島から新潟市への避難者数と居住形態を示します。
※1(3)にて作成
※2 「借り上げ」は「借り上げ仮設住宅」、「自力手配」はその他(親戚・知人宅等)、「その他」は「公営住宅・雇用促進住宅等」に区分
図―7 福島から新潟市に避難された方の居住形態
福島県から新潟市へ避難されている方の人数を見ると
多く方が住宅支援を打ち切り1年経ても福島に戻ることはなく、借り上げ等から自力手配(多分、自分でアパートを借りる)に移行しています。図―1に示すように事故から7年以上が経ちましたが、福島の汚染されたままです。改善の見込みもありません(23)。当然のことです。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
事故から7年以上が経過しましたが、福島は汚染されています。それでも住宅支援を打ち切り、福島県外の避難者を呼び戻そうとするには「県民の安全」より優先させたい事が行政にある気がします。図―2に示す様に福島は少子高齢化に悩んでいます。少子高齢化対策には福島県外に逃げだした子ども親に圧力を加えて呼び戻すのが有効です。
愛媛県職員が2015年4月に官邸を訪れ、国家戦略特区担当だった首相秘書官(当時)と面会した際のやりとりを記した文書に、秘書官が「本件は首相案件」と記載された文書があった旨の報道がありました(24)。当該秘書官(当時)は会ったもないといっているそうです(25)。どちらかが「嘘」です。行政は平気で「嘘」をつきます。
当該秘書官の出戻り先がいくら「風評被害」を叫んでも(26)福島の皆様は信用しないと思います。
福島県を代表する野菜にキュウリがあります(27)。東京電力は福島復興バザール開催を開催し、福島産いわせきゅうりを出品しました(28)。福島は今年もキュウリの季節になりました。福島県会津若松市辺りのキュウリはそのまま味噌を付けてガブっと丸かじりしたときの食感は最高だそうです(29)。福島県は福島産キュウリは「安全」だと主要しています(30)。でも、福島県須賀川市のスーパーチラシには福島産キュウリはありません。
※(31)を引用
図―8 福島産キュウリが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^..^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2495.html
(1)「自主避難」3.2万人、住宅支援打ち切りに悲鳴 生活問題は逆に深刻化、終わらない原発被害 東洋経済
(2)中山 均 - 【12/21 新潟市災害対策議員連盟、避難者支援策に関し市長要望】... | Facebook
(3)新潟県:県外避難者の受入状況をお知らせします
(4)(3)中の平成29年3月31日現在の県外避難者受入状況(PDF形式 91 キロバイト)
(5)(3)中の平成30年3月31日現在の県外避難者受入状況(PDF形式 92 キロバイト)
(6)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(7)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(8)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)福島県の推計人口(平成30年3月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(11)福島県くだもの消費拡大委員会ホームページ
(12)ミスピーチキャンペーンクルーについて
(13)スパリゾートハワイアンズダンシングチーム
(14)応募者激減「ミスピーチ」 早めの締め切りが裏目...PRに必死・福島民友
(15)ローカルTime FNN被災地発...
(16)県外への避難者数の状況 - 福島県ホームページ
(17)(16)中の「・県外への避難状況の推移 [PDFファイル/209KB]」
(18)(16)中の「県外への避難者数 [PDFファイル/112KB]pdfアイコン (30.4.2更新)」
(19)東日本大震災に係る子どもの避難者数新規ウインドウアイコン(こども・青少年政策課)
(20)新潟県 - Wikipedia
(21)発電所の概要|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(22)柏崎市の広域避難者支援と 「あまやどり」の5年間 - 新潟大学
(23)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(24)「本件は、首相案件」と首相秘書官 加計めぐり面会記録 2018年4月10日05時01分 朝日新聞
(25)柳瀬唯夫元秘書官の否定コメント全文毎日新聞
(26)風評に立ち向かう - 経済産業省・資源エネルhttp://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/santi/1009/santi1.htmlギー庁
(27)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(28)<3.11から7年。福島県産品の美味しさをつたえたい〜多摩総支社で福島復興バザール開催〜 東京電力
(29)きゅうり | JA会津よつば
(30)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(31)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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