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勝手に福島10大ニュース(2017)
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2017/12/23(土) 19:44:40 めげ猫「タマ」の日記
福島県の地方二紙の今年(2016年)の福島県の十大ニュースを発表が揃いました(1)(2)。そこで(=^・^=)も勝手に福島十大ニュースを選んでみました。
@除染が終わってもセシウムが放置されたままの福島
A明日、ママがいない
B甲状腺193人、まだまだ増える
C今年も他県と整合性の無い福島産検査
D常磐線一部再開、未来は暗い
Eりかちゃん50年、福島復興はできず
F計画倒れの福島第一廃炉
G今年も低迷、福島産価格
H自主避難支援打ち切り、子供は戻らず
I浪江で山火事、放射能が舞い散る
1.除染が終わってもセシウムが放置されたままの福島
以下に福島県の住宅除染の実施状況を示します。
※(3)にて作成
図―1 福島県の住宅除染の状況
図に示す通りほぼ完了しています。これで事故でばら撒かれたセシウムはなくなったのでしょうか?放射線量とセシウム134と137の割合が分かれば、単位面積当たりのセシウム134,137の量が分かります。これの平均を取り一定地域の平均をとり面積を掛ければその地域に含まれる放射性セシウムの量が検査できます(4)。放射線量は福島第一原発から80km圏内では2011年4月くらいから測定がなされています(5)。以下に福島県県北地方80km圏内に全てが位置する二本松市、本宮市、伊達市、伊達郡の放射性セシウム量をしめします。
※ 集計方法およびリファレンスは(4)による
図―2 二本松、本宮、伊達市および伊達郡(全域が県北地方80km圏内の市や町)の放射性セシウム量
図に示すとおり大部分のセシウムは残ったままです。この計算を実施するにはある程度の条件がありので地域を限定しましたが、福島全体としても概ね同じ傾向であるはずです。
以下に福島の放射線量分布を示します。
※1(6)の数値データを元に(7)に示す手法で2018月1月1日時点に換算
※2 避難区域は(8)による
図−3 原発事故7年目も汚染されたままの福島
図に示す様に2018年も国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(9)地域が広ります。福島は汚染されたまです。セシウム137の半減期が30年であることを考慮すると(10)、福島の汚染はこれからも続きます。
2.明日、ママがいない
福島は事故で汚染されました。来年は事故8年目ですが、汚染が解消すとは思えません。以下に2017年1−10月の福島県の人口の社会動態を示します。
※(11)を転載
図―4 2017年1-10月の福島県の社会的増減
図に示す通り10代後半と20代前半で社会減(転出者が転入者を上回る事)が多くなっています。2017年1月から10月の10ヶ月間で、福島の15歳から24歳の社会減を合計すると4,660人になります。新たに成人に達した人口(平成29年1月1日現在20歳の人口)は、推計で14,500人です。15歳から24歳の社会減の人数はこの3分の1です。20歳前後は就職や大学進学といった新たな一歩を踏み出す時期です。福島の方には福島から踏み出すか、福島を出るか選択を迫られる時でもあります。そして3分の1の方が福島県外からのスタートを決断したようです。
図−2に示すように福島の社会減は20代前半、特に女性に顕著です。以下に20代前半の各年の社会的増減の推移を示します。
※1(11)を転載
※2 各年1〜10月を集計
図−5 20代前半のの社会的増減
図に示すように20代前半女性の社会減が事故後の7年間、男性の社会減を大きく超えています。改善されるどころか悪化しています。20代前半の社会減を見ると
2015年 △1654人減
2016年 △1868人減
2017年 △1913人減
で2年連続で増えています。若い女性の福島から脱出は収まるどころか逆に止まるどころか加速しています。
若い女性が去っていけばママになる人もいなくなります。赤ちゃんが生まれなくなります。以下に福島県の各年9月から翌年8月までの赤ちゃんの誕生数を示します。
※1(11)を集計
※2 各年11月から翌年10月を集計
図−6 福島の赤ちゃん誕生数
図に示す通り年々減っていきます。
事故当時(2010年11月から11年10月) 15,677人
近々1年(2016年11月から17年10月) 13,476人
で14%減っています。これからも減って行きます。
3.甲状腺193人、まだまだ増える
チェルノブイリ原発事故で子供の甲状腺がんの多発が見つかりました(12)。これを受けて福島でも事故当時18歳以下だった子供を対象にした甲状せん検査が実施されています(13)。当初の想定は100万人当たり2,3人です(14)。これまでの発表(15)(17)(18)を集計すると累積で
約30万人の検査で193人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました。1万人当たりにして6人です。当初の想定に比べ比べ極めて高い割合です。以下に推移を示します。
※(12)を集計
図―7 どんどん増える福島の甲状腺癌
これについて福島原発事故の為とも(19)、そうでないとも主張があります(20)。現時点の公式見解は
「事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(21)。これについて11月30日に開催された第8回甲状腺検査評価部会で(22)、福島県立医大は甲状腺罹がん患率に地域差があると報告しました(23)。
12月1日までに発表になったそ2順目(本格調査1回目)について(17)、(=^・^=)なりに悪性ないし悪性の疑いの方(以下罹患者とする)を集計すると
避難地域等の13市町村 検査 34,558人中17人(0.049%)
中通り(避難区域以外) 検査184,785人中39人(0.021%)
浜通り(避難区域以外) 検査 51,053人中10人(0.020%)
会津地方 検査 32,208人中 5人(0.016%)
で、福島第一原発が所在する避難地域等の13市町村の罹患率は福島県内では第一原発から最も離れている会津の3倍以上の罹患率です。
このような事が偶然に起こる確率を計算したら、統計的に差があるとされる5%を下回る1.7%でした(24)。地域分けは(=^・^=)の過去の記事の通りです。
ただし、福島県立医大は地域差は他の要因でも生じる得るのでこれをもって福島の甲状腺が事故によるものとは言えないとしています(24)(25)。
以下に事故後4ヵ月間の0−19歳の方の被ばく線量分布を示します。
※1(2)を集計
※2 年齢は事故時
図―8 事故後4ヶ月間の0−19歳の被ばく線量分布
図に示す様に被ばく線量1ミリシーベルト以上は38%で1ミリシーベルト以下が大半です。
以下に2順目、3順目の甲状腺検査で罹患者と診断された方の事故後4ヶ月間の被ばく線量分布を示します。
※(17)(18)を集計
図―9 2順目、3順目の甲状腺検査で罹患者と診断された方の事故後4ヶ月間の被ばく線量分布
図―8と異なり1ミリシーベルト以上が多くなっています。1ミリシーベルト以上の方は罹患者39名中24で全体の62%です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1.2%でした(26)。
以下に1順目の罹患者の事故から4ヶ月間の被ばく線量分布を示します。
※1(15)にて作成
※2 被ばく線量は事故から4ヶ月間
図―10 1順目(先行検査)の罹患者の被ばく線量分布
図に示す様に概ね1ミリシーベルト以下です。2,3順目の合計で人数を記載すると
1順目(先行検査)(15)
1ミリシーベルト未満 47人(全体の71%)
1ミリシーベルト以上 19人(全体の29%)
2、3順目(本格調査)合計(17)(18)
1ミリシーベルト未満 15人(全体の32%)
1ミリシーベルト以上 21人(全体の58%)
で、事故3年以内に開始された1順目検査に比べ、事故4年目以降に実施された2、3順目検査の方が罹患者の被ばく線量は多くないいています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1.2%です(26)。
チェルノブイリでは甲状腺がんは事故直後でなく、事故からしばらくして見つかっています(26)。事故の影響が表れるには時間がかかるようです。事故調後の1順目検査や全体の被ばく線量分布(基本調査結果)では1ミリシーベルト以下の方が多くなっていますが、事故から3年以上して経過が確定している2,3順目検査(26)では、罹患者の多くが1ミリシーベルト以上の被ばくをしています。
福島第一で事故直後から働いていたが白血病で労災認定されました。これで3例目です。過去の例を含め、(=^・^=)なりに試算すると100ミリシーベルトの被ばくで白血病の罹患率が1.1%になります。ICRPはがん全体で0.5%としているので倍以上です(27)。放射線による発がん率はIRPが想定しているより高いかもしれません。
4.今年も他県と整合性の無い福島産検査
フクシマ産を食べて良いか多くの方が悩んでいると思います。安倍出戻り総理や福島県はフクシマ産は「安全」であり、避ける行為を「風評被害」としています(28)(29)。でも、安倍出戻り総理の森友・加計問題への対応をみていいると彼は「嘘」をつくことを生業にしているようです(30)。当然ながら福島は安全もまた彼の嘘の可能性があります。
福島県は自県の検査で福島産からは殆ど基準超がない事を安全の根拠にいしています。そのためには福島県の検査が正しくなくてはなりません。検査が正しければ、同じ物を測れば同じ結果になります。以下に茨城県沖のシログチの検査結果をしめします。
※1(31)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 (公財)海洋生物環境研究所は海生研、茨城県環境放射線監視センターは環境放射線監視センターと略す
図―11 茨城県産シログチの検査結果
図に示す様に(公財)海洋生物環境研究所と茨城県環境放射線監視センターで検査していますが、共に最大値は1キログラム当たり10ベクレル程度で一致しています。当然の話ですが検査が正しければ同じ物を測れば検査機関が違っても同じ結果になります。茨城県産シログチの検査した(公財)海洋生物環境研究所と茨城県環境放射線監視センターは共に「正しい」検査を実施していると言えます。
ところが福島産はこの様な確認ができません。厚生労労働省の発表(31)を見ると福島産を検査しているのは福島県農業総合センター、福島県衛生研究所、福島県環境創造センターの3つですが、それぞれの検査担当が野生鳥獣を除く農林水産物は福島県農業総合センター、加工食品が福島県衛生研究所、野生鳥獣が福島県環境創造センターで検査機関毎に検査する物が決まっており同じ物を2つ以上の検査機関が検査することはありません。したがって福島産については検査が正しいか不明です。まれに福島県外で福島産(流通品)が検査されることがあります。以下に2013年以降の福島産ブドウの検査結果を示します。
※1(31)を集計
※2 日付けは検査日
※3 凡例は検査先
図―12 福島産ブドウの検査結果
図に示す通り福島県外の検査ではそこそこセシウムが見つかっていますが、福島県外の検査では殆ど見つかっていません。福島産ブドウの2013年以降の検査数、セシウム発見数を加数えると
福島県外検査 検査 7件中3件でセシウム発見
福島県検査 検査228件中4件でセシウム発見
です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら10億分の1でした(32)。同じ福島産ブドウを検査しているのに検査結果が合いません
海に県境があったとしても、魚は自由に行き来できます。県境付近の魚はほぼ同じ物とみなせます。福島県いわき市は福島県沿岸部南部に位置し茨城県に接しています(33)。いわき市の魚の汚染は茨城県の魚と同じが、汚染源が近い分だけ酷くなるはずです。以下にスズキの検査結果を示します。
※1(31)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
※4 淡水を除く
図―13 スズキの検査結果
図に示す様に茨城産だけでなく、その先の千葉産スズキからもセシウムが見つかっていますが、福島県いわき市産スズキからは見つかっていません。
このような事はクロダイ(34)、マダラ(35)、マガレイ(36)、カナガシラ(37)、ブリ(38)、マゴチ(39)、マアジ(40)、マサバ、ヒラマサ(41)、カナガシラ(42)、シラウオ(43)等でも見られます。
福島産農水産物の出荷前検査は福島県農林水産部に所属する福島県農業総合センター(44)が実施しています。中立性に疑問があります。福島産は他よりも低く出る検査で「安全」され出荷されます。
5.常磐線一部再開、未来は暗い
事故後、長らく閉鎖されていた常磐線の浪江駅(45)、富岡駅(46)の営業が再開しました。両駅付近は今年、避難指示が解除されました(8)。復興加速と住民の帰還促進の原動力になることが期待されました(47)。でも、効果は出ていないようです。以下に浪江駅がある浪江町、富岡駅がある冨岡町の在住者の推移を示します。
※(48)(49)(50)(51)等で作成
図―14 浪江町、冨岡町の在住者数
図に示すように両町を合わせ800人程度です。
以下に一足早く避難指示が解除された南相馬市小高の居住者数を示します。
※(52)を引用
図―15 南相馬市小高の居住者数
2016年度は1000人前後です。2016年度の南相馬市小高の小高駅の降車人員は1日当たり26人です(53)。居住人口に比例するとするなら両駅とも1日当たり10人程度の乗車人員しか見込めません。今は「復興」との旗印がありますが、将来的に両駅を維持できるかは疑問です。常磐線の運転が一部で再開しましたが未来は暗そうです。
6.りかちゃん50年、福島復興はできず
女性に人気のあるキャラクター玩具にリカちゃんがあります(54)。5月3日に50回目の11歳の誕生日を迎えました(55)。福島県小野町にはリカちゃんゆかりの「リカちゃんキャッスル」があります(56)。
※ google earthを引用
図―16 リカちゃんキャッスル
福島の地方紙は5月3日にそこで開かれた11歳のリカちゃんは50回目の誕生日イベントを報じていました(57)(58)。
※(59)を引用
図―17 リカちゃんの誕生日を報じる福島の地方紙・福島民友
福島県小野町では5月3日より500体限定ですが、1万円以上の寄付者を対象にふるさと納税返礼品として「リカちゃん人形」を用意したそうです。ところが5月末には「完売」していまいました。小野町の昨年度(2016年度)のふるさと納税額は約168万円でしたが、今年度は500万円以上が確定しました(60)。ふるさと納税には大変に活躍したようでうす。
ただし小野町の女性にとって町に留まるきっかけになり程の魅力はなかったようです。5年前の2012年11月に小野町に289人の10代後半の女性が暮らしていました。5年を経て彼女達は20代前半になりましたが、2017年11月時点で半分以下の137人です(11)。5年前に10代後半だった女性の半数以上が福島県小野町を去り新たな地からの再出発です。彼女達はこの5年で学校を卒業し大学進学や就職などの決断をしたと思います。その時に半数以上の方が自分の住む町を選びませんでした。小野町はリカちゃんについて
「町おこしプリンセス」
と主張していましたが(61)、リカちゃんですら福島の若い女性を引き留めることはできなかったようです。
7.計画倒れの福島第一廃炉
2年半前の2015年6月に廃炉工程の見直しが行われました。このうち2017年度(2018年3月末まで)に期限を迎える項目は以下の通りです。
@多核種除去設備処理水の長期的取扱いの決定に向けた準備開始(2016年度上半期)
A建屋流入量を100m3/日未満に抑制 (2016年度)
B高濃度汚染水を処理した水の貯水は全て溶接型タンクで実施(2016年度早期)
C廃棄物対策 処理・処分に関する基本的な考え方の取りまとめ(2017年度)
期限を迎えます(63)。
@〜Bにういて理解するに福島第一の汚染水について説明します。福島第一の1〜3号機の内部には溶け落ちた核燃料(デブリ)がむき出しで放置されています(65)。地下水や雨水が原子炉やタービン建屋内に入りデブリ等に触れ汚染されます(66)。以下に福島第一のタービン建屋から汲み上げた汚染水のセシウム濃度を示します。
※(67)を集計
図―18 タービン建屋から汲み上げた直後の汚染水のセシウム137濃度
概ね1リットル当たりで1億ベクレルを下回る程度でしょうか?法定限度は1リットル当たり90ベクレルですので(69)、100万倍近い高濃度です。このままでは海には流せないので、汚染水タンクを作り保管しています(70)。以下に汚染水量の推移を示します。
※(70)を集計
図―19 どんどん増える福島第一汚染水
最新の発表(71)を集計すると総量で約111万トンに達します。そのうちに敷地がいっぱいなり汚染水タンクの増設が困難になる日が来そうです。タンクの増設工事では多くの下請けさんがトラブルに巻き込まれています(72)。福島第一の廃炉作業で最も重要なのは下請けさんの安全確保です。下請けさんがトラブルに巻き込まれるくらいならタンクの増設を止めて海に流せばいいと考えも出てきます。流す先は福島の海である必要はありません。ただし(=^・^=)の街の海に流すとなったら(=^・^=)は人間のバリケードを作り絶対に阻止します。この事情はどこでも同じだと思います。結局は福島の海に流すしかないと思います。理由は汚染水は十分に浄化され「安全」になった。福島で排水すれば輸送コストがかからず最も安くできるなんて説明がなされそうです。あるいは安全なのに他で流せば「風評被害」の原因になると説明があるかも知れません。
「多核種除去設備処理水の長期的取扱いの決定に向けた準備開始(2016年度上半期)」
とは汚染水を福島の海に流すべく福島の皆様を説得するように準備すると意味ですが、あまり進んでいません。原子力規制委員会委員長は12月14日、東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が一部を除き3月末に解除された福島県飯舘村を訪れ、村幹部と面会した。第1原発で増え続ける放射性物質を含む汚染水について「希釈して海洋放出する以外に選択肢がない」と述べたそうです(73)。この問題は原子力規制委は熱心なようですが、安倍出戻り内閣や東京電力は逃げています。12月21日の会見で(74)、東京電力は汚染水タンクを作り続けるそうです。
汚染水が海に流せないならせめて増加量を抑えることが必要です、そのためにAの
「建屋流入量を100m3/日未満に抑制 (2016年度)」
を定めました。以下に実績を示します。
※(75)を集計
図―20 福島第一の建屋流入量
3月30日から12月13日の実績を集計すると目標の1日当たり100トンの約1.5倍の146トンでした。
事故直後の福島第一の汚染水タンクは鉄板をボルトでつなぎわせたフランジタンクが使われていました。とりあえず汚染水を海に流す訳ももいかず早く作れるフランジタンクを使ったのは賢明な選択だと(=^・^=)は思います。ただし、フランジ型タンクは、漏えいリスクが高く、東京電力は溶接型タンクへの切り替えを進めています(76)。これについて
「高濃度汚染水を処理した水の貯水は全て溶接型タンクで実施(2016年度早期)」
との目標が定められました(63)。東京電力の最新の計画(77)を見ると来年4月以降もフランジタンクの解体が計画されてます。
廃炉計画は今年9月に改定されました(78)。その中で
「廃棄物対策 処理・処分の方策とその安全性に関する技術的な見通し 2021年度頃」
との項目があり(79)、Cの
「廃棄物対策 処理・処分に関する基本的な考え方の取りまとめ(2017年度)」
は消えています。結局は実現できず文言を変えたようです。
8.今年も低迷、福島産価格
福島を代表する農産物にモモがあります(80)。7・8月がピークです(81)。モモの生産量は山梨が1位で福島は2位です(82)。そこで山梨産と福島産のモモ価格を比べてみました。
※(83)を集計
図―21 山梨・福島のモモ価格
図に示す様に事故後に福島産モモは山梨産に比べ大幅に安くなりました。価格差を見ると
2015年 △159円安
2016年 △211円安
2017年 △242円安
で2年連続で価格差が広がっています。これが消費者の福島産に対する理解が進んだ結果であり当然の事です。
9.自主避難支援打ち切り、子供は戻らず
新潟県への避難者数は2,718人で東京、埼玉、茨城についで4位です(84)。新潟県は市町村別・居住形態別の避難者数を発表しています(85)。新潟の都市規模からいえば新潟市、長岡市、上越市ですが(86)、福島からの避難者は新潟市と柏崎市に集中しています。柏崎市には福島と同じく東京電力の原子力発電所があり(87)、福島からの避難者の9割以上が避難区域内からに避難者です(88)。突然の事故で急に古里を追われた避難者が原発繋がりで新潟県柏崎市に逃げてきたのでしょうか?一方で新潟市は自主避難者が多いとされています(89)。以下に福島から新潟市への避難者数と居住形態を示します。
※1(84)にて作成
※2 「借り上げ」は「借り上げ仮設住宅」、「自力手配」はその他(親戚・知人宅等)、「その他」は「公営住宅・雇用促進住宅等」に区分
図―22 福島から新潟市に避難された方の居住形態
福島県から新潟市へ避難されている方の人数を見ると
3月末 1,320人(借り上げ等710人、自力手配 499人、公営住宅等 1)(90)
11月末 1,147人(借り上げ等 91人、自力手配1,053人、公営住宅等 1)(91)
で、多く方が住宅支援を打ち切り8ヵ月経ても福島に戻ることなく借り上げ等から自力手配(多分、自分でアパートを借りる)に移行しています。1項で記載したように福島の汚染は改善されていません。改善の見込みもありません。当然のことです。
10.浪江で山火事、放射能が舞い散る
4月29日に福島県浪江町の避難区域で発生し(92)、5月10日にようやく鎮火した山火事は(2)では放射性物質の飛散を心配する声があるようです。福島県は火災現場近くで粉塵測定を実施しています(93)(94)。に以下に定位置を示します。
※1 (6)のデータを(7)に示す手法で5月1日に換算
※2 避難区域は(8)による
※3 火災場所・測定場所は(94)による。
図−23 福島・避難区域内の火災現場と粉塵測定位置
以下にこもうと「石熊公民館」の空気中のセシウム137濃度の結果を示します。
※1 (94)にて作成
※2 NDは測定のうち検出限界未満(ND:見つからない事)の時の検出限界値を示す。
図―24 火災現場近く「石熊公民館」の粉塵測定結果
図に示す様に2つのピークが読み取れます。空気中のセシウム137濃度が1立方メートル当たりで
5月10日 0.97ミリベクレル
5月12日 25.47ミリベクレル
と26倍の上昇の旨を18日に発表しました(94)。 福島で山火事が起こり放射能が舞い散りました。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
事故後7年の福島を見ていると放射能汚染との葛藤のような気がします。
※(95)を引用
図―25 「不安の中で出産した」と話す福島のお母さん
はっきり言って福島産離れを「風評被害」「福島差別」などと怒る福島の方(96)は少ないと思います。福島の状況を正しく理解するなら福島を避ける行為は当然の事です。
もうすぐクリスマスです。チキンを楽しみにしている方も多いと思います。福島県川俣町は食用鶏の産地です(97)。同町の鶏肉は美味しいそうです(98)。福島県は福島産鶏肉は「安全」だと主張しています(99)。でも、福島県川俣町のスーパーのチラシには福島産鶏肉はありませんせん。
※(100)を引用
図―26 福島産鶏肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県川俣町の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2381.html
(1)読者が選ぶ県内十大ニュース 1位「室屋選手エアレース総合優勝」 | 県内ニュース | 福島民報
(2)1位は「室屋選手年間総合V」 読者が選ぶ福島県十大ニュース:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(3)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれた放射性セシウムの6割が残ったままの福島県二本松市
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会
(5)福島県 川内村|除染実施区域(市町村除染)の概要・進捗|除染情報サイト:福島県・環境省
(6)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(7)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(8)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)半減期 - Wikipedia
(11)めげ猫「タマ」の日記 若い女性の福島脱出は2年連続増(各年1−10月集計)
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、本格調査の罹患率は避難区域等の市町村0.049%、会津0.016%
(13)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、2順目検査 被ばく線量1mSv以上は58%、全体では38%
(14)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ中の当日配布資料
(15)第27回「県民健康調査」検討委員会及び第7回「甲状腺検査評価部会」 の資料について(平成29年6月5日開催) - 福島県ホームページ 中の「資料2−1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)結果概要【平成28年度追補版】 [PDFファイル/1.19MB]」
(16)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成29年10月23日)の開催について - 福島県ホームページ
(17)(16)中の「資料2−1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要 [PDFファイル/1017KB]」
(18)(16)中の「資料2−2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/991KB]」
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺検査について
(20)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20〜50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(21)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(22)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(23)第8回甲状腺検査評価部会(平成29年11月30日)の資料について - 福島県ホームページ
(24)(23)中の「 資料2−3 甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】結果概要<確定版>資料 表11に対する検査間隔による発見率の調整例 [PDFファイル/121KB」(5)
(25)めげ猫「タマ」の日記 福島・甲状腺罹がん患率に地域差、でも事故の因果関係は不明と福島県立医大
(26)めげ猫「タマ」の日記 福島小児甲状腺2順目、ヨウ素剤使用の三春町は罹患者無し
(27)被ばくによってガンで死亡するリスクについて(放射線と原子力発電所事故についてのできるだけ短くてわかりやすくて正確な解説)
(28)平成29年7月1日 福島県下訪問 | 平成29年 | 総理の一日 | 総理大臣 | 首相官邸ホームページ
(29)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(30)安倍総理が「嘘でした」と言えない哲学的理由 | 哲学塾からこんにちは | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
(31)報道発表資料 |厚生労働省
(32)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(11月2週)―福島産米の測定誤差は1キログラム当たり70ベクレル以上―
(33)いわき市 - Wikipedia
(34)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(12月3週)―宮城県産クロダイからセシウム、福島産27件連続ND―
(35)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(11月1週)―福島・金山町産とちもち57(Bq/kg)のセシウム、過去最高―
(36)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月4週)―茨城産マガレイからセシウム、福島産110件連続ND―
(37)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月2週)―福島県伊達市産あんぽ柿は歴代2位のセシウム汚染―
(38)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月5週)―山形産チチタケから720(Bq/Kg)、安倍出戻り内閣は発表しません。秘匿されるセシウム汚染食品―
(39)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月4週)―汚染の酷いぶどう主産地を検査せずに、安全を主張する福島県―
(40)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月3週)―汚染の酷いキュウリ主産地を検査せずに、安全を主張する福島県―
(41)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月2週)―岩手産マサバからセシウム、福島産は259件全数ND―
(42)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月3週)―宮城、茨城、千葉産カナガシラからセシウム、福島産は179件全数ND―
(43)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)―事故7年目も流通するセシウム汚染食品―
(44)農林水産部 - 福島県ホームページ
(45)浪江駅 - Wikipedia
(46)富岡駅 - Wikipedia
(47)<常磐線>浪江−小高間6年ぶり運行再開 | 河北新報オンラインニュース
(48)平成29年度 - 広報なみえ - 浪江町ホームページ
(49)浪江町ホームページ トップページ
(50)県内外の避難・居住先別人数【平成29年12月1日現在】(平成29年12月4日更新)|新着【各種手続き・申請・お知らせについて】 | 富岡町役場
(51)めげ猫「タマ」の日記 富岡駅再開2ヵ月、減り続ける新規帰還者
(52)避難の状況と市内居住の状況 - 南相馬市
(53)小高駅 - Wikipedia
(54)リカちゃん - Wikipedia
(55)“永遠の11歳”リカちゃん50周年に仏大使館や「キキ・ララ」が祝福メッセージ : スポーツ報知
(56)リカちゃんキャッスル
(57)リカちゃんに会えた「キャッスル」でセレモニー 誕生50周年で新装 小野 | ホッとニュース | 福島民報
(58)50周年!永遠の憧れ「リカちゃん」 リカちゃんキャッスルに新庭園:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(59)福島民友新聞社 みんゆうNet −福島県のニュース・スポーツ−
(60)「リカちゃん人形」人気 返礼品500体"完売" 小野町ふるさと納税 | ホッとニュース | 福島民報
(61)めげ猫「タマ」の日記 リカちゃん50年、福島県域の復興には力不足?
(62)中長期ロードマップ|東京電力
(63)(62)中の「2015年6月12日(第2回廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議)⇒(資料1)中長期ロードマップ改訂案について(133KB)」
(64)(62)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2017年12月21日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第49回事務局会議)」
(65)(64)中の「資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(18.0MB)」
(66)汚染水対策の主な取り組み|東京電力
(67)報道配布資料|東京電力
(68)(67)中の「水処理設備の放射能濃度測定結果」
(69)サンプリングによる監視|東京電力
(70)プレスリリース|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社ちゅの「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」
(71)
(72)めげ猫「タマ」の日記 勝手に福島原発十大トラブル(2016)
(73)<原子力規制委>トリチウム水「海洋放出しかない」「理解や同意は重要 ...地域のニュース提供元-河北新報-2017/12/14
(74)2017/12/21(木) 中長期ロードマップ進捗状況について
(75)(67)中の「建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移」
(76)【フランジ型タンク解体への軌跡】... - 東京電力ホールディングス株式会社
(77)(64)中の「【資料3-1】汚染水対策(19.9MB)
(78)(62)中の「2017年9月26日(第3回廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議)」
(79)(78)中の「(資料1)中長期ロードマップ改訂案について(391KB)」
(80)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(81)めげ猫「タマ」の日記 2年連続で拡大する福島のモモの価格差、ミスピーチ同窓会も効果無し
(82)もも(モモ/桃)の収穫量ランキング: 教えて!全国ランキング 2017 〜都道府県ランキング 日本の統計〜
(83)東京都中央卸売市場-統計情報検索を「大分類⇒果物、中分類⇒もも類、品目(小分類)⇒もも」で検索
(84)新潟県:県外避難者の受入状況をお知らせします
(85)(84)中の「・県外への避難者数 [PDFファイル/112KB](29.11.29更新)」
(86)新潟県:県外避難者の受入状況をお知らせします
(87)発電所の概要|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力
(88)柏崎市の広域避難者支援と 「あまやどり」の5年間 - 新潟大学
(89)中山 均 - 【12/21 新潟市災害対策議員連盟、避難者支援策に関し市長要望】... | Facebook
(90)(84)中の平成29年3月31日現在の県外避難者受入状況(PDF形式 91 キロバイト)
(91)(84)中の平成29年11月30日現在の県外避難者受入状況(PDF形式 90 キロバイト)
(92)【浪江山林火災風評】正確な情報で払拭を(5月13日) | 県内ニュース | 福島民報
(93)空間線量モニタリング結果情報 - 福島県ホームページ
(94)(93)中の「林野火災現場周辺の放射線モニタリングの結果(第16報) [PDFファイル/689KB]
(95)Nスタふくしま20171220 TUFchannel
(96)【復興の道標・ゆがみの構図−1】被災地、無意識に差別 生の声聞き実情知る:復興の道標:福島民友新聞社 みんゆうNet
(97)川俣シャモ - Wikipedia
(98)川俣シャモ - 川俣町公式ホームページ
(99)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(100)チラシ情報 | スーパーマーケットいちい
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