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放射能はうつる
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2017/12/03(日) 19:42:43 めげ猫「タマ」の日記
福島では「『放射能うつる』の誤解」などとの報道が平然となされ(1)、あたかも放射能はうるらないような教育や喧伝がなされていますが「放射能」はうつります。
放射線と放射能は似て非なる概念です。放射線は高い運動エネルギーをもって流れる物質粒子と高エネルギーの電磁波(ガンマ線とX線のような電磁放射線)の総称です(2)。ベータ線は電子の流れです(3)。質量(重さ)やエネルギーから速度を相対性理論(4)で計算すると殆ど光速(秒速30万km)です。おなじ電子の流れでも電流は秒速0.07ミリメートルだそうです(5)。これはカメさん(秒速76cm)(6)に比べてもかなり遅いスピードです。放射線に人体がさらされると「がん」などの放射線障害が起こり得ます(7)。福島では事故当時18歳以下だった子ども193人から甲状腺がんないしは悪性の疑いの方が見つかっていますが(8)、これにつては事故の影響が疑われています(9)。
放射能は放射線を出す能力で、概ね放射性物質が担います(10)。
放射線が人体に与える影響はシーベルト(Sv)で、1000分の1の0.001シーベルトを1ミリシーベルト(mSv)、1ミリシーベルトの1000分の1の0.001ミリシーベルトを1マイクロシーベルト(μSv)としています(11)。100ミリシーベルト以上の被ばくでがんに罹患し得ることが分かっています(12)。1999年に茨城県東海村で発生した被ばく事故では推定16 - 20シーベルト以上の被ばくされた方は染色体破壊により、新しい細胞が生成できない状態となり、事故から83日後に多臓器不全でなくなりました。推定6 - 10シーベルトの被ばくをされた方は放射線障害を患い事故から211日後に多臓器不全で亡くなりました(13)。なお100ミリ−ベルト以下でのがんの発生が見つかっていませんが(12)、これは100ミリシーベルト以下なら「がん」の心配が皆無との意味ではなく、単に見つかっいないとの意味です(14)。本当は放射線によってがんになったのに、分からなかった事が十分にあり得ます。ベクレル(Bq)は1秒間に発生する放射線の数をいいます。現行の食品の基準値である1キログラム当たり100ベクレル(15)の牛ステーキ200gを食べたとすると(16)、お腹のなかでは毎秒20発(100×0.2)、毎時72,000発(20×60×60)、毎日1,728,1000(72,000×24)の放射線が発生することになります。
放射能と放射線の関係は鉄砲と鉄砲玉ににていると思います。鉄砲でひとが傷つくことはあまりありませんが、鉄砲玉に当たればケガをしたり死んだりします。同じように放射能に触れても直接は放射線障害は起こりませんが、放射能から出る放射線に当たれば放射線障害が起こり得ます。
このように放射線と放射能は密接に関連していますが、別の概念です。でも福島では混用が目立つようです。福島県は「福島県放射能測定マップ」なるものを公開しています(17)。以下に示します。
※(17)を引用
図―1 福島県放射能測定マップ
図に示す様に単位はSv(シーベルト)であり、測定しているのは「放射能」でなく「放射線」(の影響)量です。福島県の情報公開はこの程度の精度しかないようです。
福島県川俣町は福島県北部にある山村で、町の東部は今年3月まで避難区域になっていました(18)。
※1(19)のデータを元に(20)に示す手法で12月1日に換算
※2 旧避難地域は(21)による。
※3 中通りの範囲は(22)、福島盆地は(23)、相馬地方は(24)による。
図―2 福島県川俣町と旧計画的避難区域、福島盆地、中通り
図に示す通り同町は事故7年目の今年も国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(25)を殆どの地域で超えており、汚染されたままです。
福島原発事故では半径20km圏の警戒区域と事故後の調査で放射線量が高いことが判明した計画的避難区域が設定されました。警戒区域は事故翌日の3月12日設定されましたが、計画的避難区域は事故から1ヶ月以上も先の2011年4月22日に設定されました。いわば逃げ遅れた避難区域です。川俣町に設定された避難区域全域や、飯舘村、葛尾村の避難区域は概ね「計画的避難区域」です(21)。
川俣町および飯舘村、葛尾村合計の事故後の赤ちゃんの累積の誕生数を示します。
※(26)を集計
図―3 葛尾村および川俣町の事故後の赤ちゃんの累積の誕生数
図に示すように事故後に懐妊したであろう赤ちゃんが生まれる2011年12月辺りから女の子おおく生まれるようになりました。事故後の2011年3月から17年10月末までに生まれた赤ちゃんは3町村合計で
男の子 367人
女の子 466人
で女の子が多くなっています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.06%でした(27)。普通は男の子が多く生まれるので(28)異常な事態です。
福島の女性はお隣の茨城や宮城に比べても大変に綺麗です。
※(29)を引用
図―4 福島県川俣町の綺麗な女性
でも喜んでばかりはいられないようです。放射線影響研究所は広島や長崎で遺伝的影響が生じていない根拠として、生まれて来る赤ちゃんの男女の割合(出生性比)に異常がなかったことを挙げています(30)。川俣町の子ども達には放射能や放射線を十分に警戒して欲しいと思います。
福島県川俣町でも放射線教育がおこなわれました。なんでも
「果樹園の多い中通り地方では<略>除染が行われた」
なんんて教育(洗脳)が行われたようです(31)。
※(31)を引用
図―5 「果樹園の多い中通り地方では<略>除染が行われた」と記載されたボード
福島県の果樹栽培は福島県中通り地方全域に広がる訳ではありません。福島市、伊達市、桑折町、国見町にまたがる福島盆地(23)と呼ばれる狭い地域に集中しています(32)。ここは図―2に示すように旧避難区域を除けば汚染が酷い場所です。
以下に川俣町の住宅除染状況を示します。
※(33)を集計
図−5 福島県川俣町の除染状況
図に示す通りほぼ完了しています。以下に同町に放置されている放射性セシウムの量を示します。
※ 計算方法および元データは(34)による。
図―6 福島県川俣町のセシウム放置量
図に示す様に事故から7年近くを経て、図―5に示す様に「除染」も終わったのですが放置されている放射性セシウム量はそれ程には減っていません。これからも残り続けます。除染は殆ど効果を発揮していません。これは福島盆地も同様です。
以下に福島盆地が広がる2市2町(福島市、伊達市、桑折町、国見町)の各年11月から翌年10月末までの葬式数の推移を示します。
※1(26)を集計
※2 震災犠牲者は(35)による。
図―7 福島盆地の葬式(死者)数
図に示しように福島のナシ産地では葬式(死者)数が増えています。
近々の1年(2016年11月〜17年10月) 4,392人
事故前1年(2009年11月〜10年10月) 3,909人
で12.4%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら千万分の1です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(36)による。
同じ果物の主産地ではない相馬地方では
近々の1年(2016年11月〜17年10月) 1,471人
事故前1年(2009年11月〜10年10月) 1,390人
で、少し増えていますが統計的な差はありません。飯舘村は避難地域になり今年3月末に避難指示が解除されたばかりで(21)、ほとんどの住民が今も村外に避難したまま(37)なので集計対象から除外しました。
「基準値以下だったので安心できた」
なんて教育もおこなれたそうです(31)。以下にスズキの検査結果を示します。
※1(38)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 日付けは捕獲日
※4 淡水を除く
図―8 スズキの検査結果
図に示す通り千葉だけでなく、隣接する茨城産からもセシウムが見つかっています。でも福島県いわき市産からは見つかっていません。厚生労働省の発表(38)を数えると65件連続で検出限界未満です(ND)。福島産の出荷前検査しているのは福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(39)です。中立性に疑問があります。
福島産検査の精度を担保するものがありません。
・福島の果物は中通りの中でも汚染が酷い福島盆地で主に栽培されるにあたかも中通り全域で栽培されていりように教え込む。
・除染は殆ど効果をあげていないことは伏せて、除染した事だけを教え込む。
・検査の精度を担保するものが無いのに、検査で安全とだけ教え込む。
・事故から6年を経ても汚染が広がる福島の果物産地では葬式が増えている事や、川俣町で事故後に女の子が多く生まれるようになったことなどは無視する。
これでは放射線教育でなく「安全」と思い込ませる洗脳です。図―2に示す様に川俣町は福島のなかでも汚染が酷い場所です。放射能や放射線に対して注意すべきことを第一におしえるべきですが、そのような様子はありません。
川俣町の放射線教育を実施した団体のHPをみると
Q「放射能は人から人にうつるの?」
A「人は誰でも体内に自然の放射性物質を持っています。放射能は、体重60キログラムの成人で6000ベクレルくらい。この放射性物質は、食べ物を通じて日常的に外部から取り込まれ、排せつされます。
つまり、自然界を放射性物質は巡っているわけで、その過程で体内に存在します。実は、放射性物質ばかりでなく、一般の物質も同じです。もともと元素は地球にあったものなので、あらゆる元素を地球上にいる皆で共有しているのも事実です。その意味では、『うつる』とも言えますが、本来の意味ではありません。」
なんてQ&Aが載っていました(41)。放射能は「移らない」と言っているようです。あるいは福島の地方紙・福島民友は
「『放射能うつる』の誤解」
との表題の記事を配信し、あたかも放射能が「移らない」ような報道しています。福島では放射能が移らないとの大合唱のようです。でも「放射能」は移ります。
放射能の元は「放射性物質」とよばれる「物質」です(10)。「物質」が移らないはずがありません。事故前には福島第一原発の放射能は五重の壁に守られ閉じ込められていました。事故によって五重の壁が壊れ各地に「移り」、図―2に示す様に事故から7年近く経た今も福島を汚染し続けています。図―8に示す様に茨城や千葉では海に漏れた放射能がスズキに移りました。
以下に日本100名山の位置と飛んで来た放射性物質の量((=^・^=)の試算)を示します。
※1(42)を転載
※3 @は「飯豊山」、Aは「吾妻山」、Bは「安達太良山」、Cは「磐梯山」、Dは「 会津駒ヶ岳 」、Eは「 那須岳 」
図―9 放射性物質が飛んで来た量と日本100名山
図に示す様に広い範囲で放射性物質が飛散しています。場合によっては衣服に付着し、被ばくの危険があります。また、他人の接触するとで「うつす」事があります。福島では放射能は「移らな」いとの喧伝でなされていますが、放射能は「移り」ます。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
放射能は「移る」ので移らないような厳格な管理が必要ですが、福島の行政はその意思はないようです。その代わり放射能は「移らない」の大合唱です。(=^・^=)は不安ななので「買わなない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないようです。
福島県福島市と山形県米沢市の間に11月4日にあらたな自動車専用道が開通しました。山形からの報道によると利用者が80%増え、米沢市では多くの福島ナンバーの車が見られるようになったそうです(43)。一方で、福島からの報道は「開通による経済効果を高めるにはスピード感のある取り組みが求められている。」で(44)、具体的な成果はあまりないようです。あらたな自動車道は福島から観光客を吸い上げるストローのして機能しているようです。米沢市の特産品にリンゴがあります(45)。福島の特産品でもあります。福島の農協は香川県で福島産リンゴをPRし好評だったそうです。福島のリンゴは蜜がいっぱい詰まっているそうです(46)。
※(46)をキャプチャー
図―10 「蜜」いっぱいの福島のリンゴ
福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。
※(47)を引用
図―11 福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2363.html
(1)【復興の道標・放射線教育】「放射能うつる」の誤解 学校外の連携模索:復興の道標:福島民友新聞社 みんゆうNet
(2)放射線 - Wikipedia
(3)ベータ粒子 - Wikipedia
(4)特殊相対性理論 - Wikipedia
(5)Current and Fermi energy
(6)世界で最も足が遅い動物(ランキングトップ10) | ailovei
(7)放射線障害 - Wikipedia
(8)めげ猫「タマ」の日記 福島・甲状腺罹がん患率に地域差、でも事故の因果関係は不明と福島県立医大
(9)社説 被ばくの影響 福島県民の不安に応えよ | 信濃毎日新聞[信毎web]
(10)放射能 - Wikipedia
(11)シーベルト - Wikipedia
(12)ちょっと詳しく放射線|放射線が健康に及ぼす影響
(13)東海村JCO臨界事故 - Wikipedia
(14)LNT(しきい値なし直線)仮説について ― 放射線安全研究センター ―
(15)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(16)ステーキ300gは一般人としては食べごたえのある重さですか? - 一... - Yahoo!知恵袋
(17)福島県放射能測定マップ
(18)川俣町 - Wikipedia
(19)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会
中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(20)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(21)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(22)福島県 - Wikipedia
(23)福島盆地 - Wikipedia
(24)構成市町村 | 相馬地方広域市町村圏組合
(25)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(26)福島県の推計人口(平成29年11月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(27)めげ猫「タマ」の日記 楢葉町2017年4−10月は在住者は522人増、新規転入者は224人、未来は原子力ムラ?
(28)出生性比
(29)広報かわまた 2017年5月号 - 川俣町公式ホームページ中の「わたしの夢 [PDFファイル/346KB]」
(30)原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 - 放射線影響研究所
(31)放射線教育支援サイト “らでぃ”
(32)くだものづくりがさかんな福島盆地
(33)福島県 川俣町|除染実施区域(市町村除染)の概要・進捗|除染情報サイト:福島県・環境省
(34)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれた放射性セシウムの6割が残ったままの福島県二本松市
(35)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(36)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(37)平成29年10月1日現在の村民の避難状況について - 飯舘村ホームページ
(38)報道発表資料 |厚生労働省
(39)農林水産部 - 福島県ホームページ
(40)放射線教育支援サイト “らでぃ”
(41)5重の壁 - Wikipedia
(42)めげ猫「タマ」の日記 事故6年、放射性物質が飛び交う福島
(43)利用者80%増、効果もはっきり 東北中央道福島−米沢間開通後の観光客|山形新聞
(44)「東北中央道」開通1カ月...新商圏に攻勢 経済効果へスピード感:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(45)A(Apple)館山りんご/米沢市役所
(46)トピックス | JAふくしま未来
(47)ローカルTime FNN被災地発...
(48)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(49)イオン福島店
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