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原子力機構事故なぜ危険 内部被曝、大きい破壊力
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投稿者 あっしら 日時 2017 年 6 月 19 日 04:28:18: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


原子力機構事故なぜ危険 内部被曝、大きい破壊力
がんや白血病リスク高まる

 放射性物質に関連した事故で問題になるのが、放射性物質が体内にたまる内部被曝(ひばく)だ。日本原子力研究開発機構の大洗研究開発センター(茨城県大洗町)で6日に起きた事故でも、直後に作業員の肺から最大約2万2千ベクレルが検出されたと発表され、懸念されている。実際の放射線量は大幅に低かった可能性が高いが、内部被曝はどのような現象で、なぜ危険なのだろうか。


 放射線を浴びる被曝は、内部被曝と体の外から飛んできた放射線を浴びる外部被曝に分けられる。内部被曝は体内にとどまった放射性物質から出る放射線が、内側から体内の組織を傷つける。外部被曝に比べて長時間被爆が続きやすく、局所的に重い影響を受ける恐れがある。


臓器傷つける恐れ

 いくつかの種類がある放射線の中でも内部被曝で特に危険視されるのはアルファ線だ。速度は遅く紙1枚で防ぐことができるので、体外から飛んでくる放射線を浴びる外部被曝では皮膚で止まってしまい、ほとんど問題にならない。だが重い粒子でぶつかると衝撃が強く、体内に入ると細胞などを破壊する力は大きい。放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)の今岡達彦さんは「内部被曝して臓器のそばで一旦沈着すると、影響は大きくなる」と説明する。

 アルファ線による内部被曝の影響は、外部被曝で問題となるガンマ線の約20倍とされる。遺伝子情報を持つ細胞内のDNAを傷つけ続けると、細胞が死んだり突然変異を起こしたりする。その結果、がんや白血病などのリスクが高まるとされる。


 例えば原発事故で飛散しやすい放射性ヨウ素は甲状腺とよばれるのどの臓器に集まりやすく、甲状腺がんをおこしやすくなる。旧ソ連のチェルノブイリ事故では放射性ヨウ素を含んだミルクを飲んだ子どもが、数年後に甲状腺がんを発症する確率が高くなった。

 こうした内部被曝を防ぐため原子力発電所の立地自治体は通常、重大事故時の対応のために安定ヨウ素剤を備えている。放射能のない無害のヨウ素を甲状腺に先にため、放射性ヨウ素がたまらないようにするためだ。

 原子力機構の事故は、作業員5人が放射性物質の入った貯蔵容器の点検中に発生した。50代の男性作業員が実験で使い終わった放射性物質を入れた貯蔵容器の蓋を開けたときビニールバッグが破裂し、内部の放射性物質が飛び散った。

 体内の放射性物質はまず3人の作業員の鼻の穴から最大24ベクレルが検出された。原子力機構は肺の測定でプルトニウム239を最大2万2千ベクレル検出したとし、作業員は放医研に搬送された。

 ベクレルは、プルトニウムなど放射性物質が放射線を出す能力を示す単位で、放射線の人体への影響はシーベルトという別の単位で示される。シーベルトはベクレルに放射線の種類などを考慮して計算する。肺から最大2万2千ベクレルと発表された当初は、単純計算で年1.2シーベルトとされた。1年間で作業員が浴びてよい上限は0.05シーベルトと決まっており、これを大幅に上回る。

 ただ、放医研の7日の再検査では肺からプルトニウムは検出されなかった。原子力機構の担当者は事故直後の測定は体の表面に付いた放射性物質が十分とりのぞかれておらず、信頼性の低い結果だったと認めているが「内部被曝した可能性は極めて高い」と説明。現在、詳しい検証を進めているところだ。

 放射性物質を取り扱うときには、誤った吸引を防ぐマスクや防護服は必須だ。今回被曝した作業員も鼻と口を覆う半面マスクは付けていた。きちんと装着できていたなら、なぜ放射性物質を吸い込んでしまったのかは今後の調査が必要となる。

薬剤投与し排出

 内部被曝の治療には体内に取り込んだ放射性物質を早期に体外に排出する「キレート剤」と呼ばれる薬剤を使っている。内部被曝の量を減らすためには、体内から放射性物質を取り除くことが効果的なためだ。

 被曝した作業員は放医研で治療を受け、受け入れ前に原子力機構が投与した分を含め、10日までの5日間、1日あたり30分間の投与を続けた。放医研が所属する量子科学技術研究開発機構の執行役を務める明石真言さんは「可能性も含めて全員に内部被曝があると考えている」と述べ、長期的な経過の確認が必要との考えを示した。作業員は13日に退院したが、体内に取り込んだ放射性物質を詳しく調べるために、採取した尿や便の分析を進めている。

 原子力規制委員会は原子力機構に19日までに、事故の原因や再発防止策を報告するよう求めた。放射線の安全規制が専門の委員、伴信彦さんは「マスクの取り付けなど、作業手順がどこまで妥当だったのか厳しくみていくべきだ」と指摘する。当初2万2千ベクレルとした検査結果がなぜ出たのかの検証も必要となる。

(安倍大資、猪俣里美)

[日経新聞6月16日朝刊P.31]


 

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コメント
 
1. 2017年6月19日 23:03:43 : KCbTYPzBzk : 5Nfbn34Ncko[15]
> アルファ線による内部被曝の影響は、
> 外部被曝で問題となるガンマ線の約20倍とされる。
> 遺伝子情報を持つ細胞内のDNAを傷つけ続けると、
> 細胞が死んだり突然変異を起こしたりする。
> その結果、がんや白血病などのリスクが高まるとされる。

まだ嘘を書いている。
α線かγ線かの違いで、
放射線が当たって癌細胞が直接作られる割合は20倍だけかもしれないけど、
数年とか10年とかかけて細胞が増殖して病気としての癌に発展するリスクは、
何桁も違うだろう!

α線は粒子だから、通る道にある物をすべて破壊して行く。その代わり短い距離で止る。
γ線は電波だから、ほとんどすり抜けてたまに相互作用を起こすだけ。その代わりに身体を突き貫けてもまだ進む。
α線の場合は、狭い範囲に、狭い間隔で癌細胞が集中して出来上がる。
γ線の場合は、全身に1個ずつ孤立して出来上がる(総数はα線の場合と同等だとしても孤立してバラバラ)。
(いずれも、放射線が当たって直接出来上がる分だけの話ね。増殖して出来上がる分は含めていない)。
α線の場合とγ線の場合では分布の仕方が極端に違うんですよ。

この、極端な分布の違いを、何が何でも無視しようとする勢力が居る。

なお「約20倍とされる」という説明は従来の説明を繰り返してるだけ。
γ線の場合は1個出て来ると1ベクレルとし、
α線の場合は1個出て来ると20ベクレルとする。
この記事の説明では、
ベクレル数が同じならα線であろうとγ線であろうと癌発生率は同じ
という、従来の説明と同じになってしまうのですよ。


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