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昨年だけでも700〜800件におよぶスクランブルが発生した日中の空軍摩擦。スクランブルというのは、きわどい飛行で威嚇してくる外国機を牽制するために自衛隊機が出動してなんらかの警告を発する行為のことである。これがニアミスを通り越すと撃墜へと発展するからギリギリの紛争状態が作り出されるということである。
かつては冷戦時代にソ連の航空部隊が日米に臨戦態勢を知らせるかのごとく、やはりちょくちょくとちょっかいをかけてきていたものだ。そのソ連から引き継いだのが近年の中国である。引き継いだのは飛行演習だけでなく、それに使用する機体もソ連版のB-29とされる核弾頭を搭載するようデザインされたH6の改造機であり、それが6機編成で日本の上空を平然と土足で飛び回るのだから洒落では済まない。
今年にはいりもう何度も沖縄本島と宮古島の間、12海里ギリギリの領空をぬうように中国のH6部隊は南下していたが、8月24日、とうとう一線を越え、そのまま本州の和歌山沖まで進軍させ威嚇行為を大幅にエスカレートさせた。
まるで北朝鮮から米国へ発せられたグアム攻撃の警言とコラボするかのように、最強の爆撃機を日本へ向けて飛ばし西日本をぐるりと囲んでみせた。ここまでされて日本は、一体どうやって対処するつもりか。
国内メディアはNHKと産経がともに迫りくる危機を国民に訴える記事を流した。それに反し、朝日・毎日・読売は中国タブーに駆られいいたいこともいえず「外務省は関心を示した」とまるで他人事である。
「関心を示した」というのはいわば「無視をきめこみはしなかった」と言っているに等しい、もっとも消極的な意志表明であり、当然あるべき抗議にも至っていないということである。マスコミがそんな腰抜けの政府の対応にのっかって「中国様の機嫌をそこねないように」必死で事態をカバーしてどうするつもりか。毎日などは見出しで「国際法には触れてないから大丈夫」とまでいってアカラサマな挑発を行った中国を真っ先に擁護しているのである。これが日本の新聞か。
私は売り出し中だった明石家さんまが暴力団員にケツを蹴られた事件を思い出した。相手がヤクザだけにやり返すわけにいかず、明石家さんまはこういったのだった。ナイスキック!と。これと同じように日本政府も大手メディアも中国軍部に対して対応。小突いてきた相手に笑顔をみせるのである。
これはもう戦争のシュミレーションをする必要さえないようだ。ここまで萎縮しあがっていることがばれてしまっていてはハッタリはきかない。国民の税金でスクランブルごっこをしては「ナイスキック!」を連発してればいい。
日本に残された道は米軍に再度依存心を強めることではない。アメリカという国はドイツ系がイギリス系をうわまわってしまい、戦前のアメリカとはもはや別の国である。ドイツ系はファンダメンタルな部分で、日本より中国に近い民族であり、アメリカをいつまでも味方だと思い続けることはとんだ失策をまねく。
もし日米印の間にある原子力協定の今後を信じるのであれば、中国・北朝鮮・パキスタンに対抗して日本も核兵器を持つべきである。日本だけが持たないということがもはや選択肢でなくなっている。日米印で中国包囲の基礎を作るという前提を満たすたけのためでさえ、日本の核武装は避けられない。
戦争はすでにはじまっているのだ。いつまでばっくれていれば気が済むのか。
(私は中国が嫌いな環太平洋国家の中でも、フィリピンははなから信用していない。ベトナムも信用していない。オーストラリアやカナダも中国が嫌いながら、じゃあ日本に味方するだけの政経上の意義は持っていない。文化や宗教でのつながりもない。)
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