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シャーロッツビルの衝突事件と バノン主席戦略官の 辞任の問題を全体概観する(その二)/副島隆彦
http://www.asyura2.com/17/cult18/msg/484.html
投稿者 仁王像 日時 2017 年 8 月 24 日 21:12:09: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc
 

(回答先: シャーロッツビルの衝突事件とバノン主席戦略官の辞任の問題を全体概観する(その一)/副島隆彦 投稿者 仁王像 日時 2017 年 8 月 24 日 21:05:59)

[2181]シャーロッツビルの衝突事件と バノン主席戦略官の 辞任の問題を全体概観(アウトルック)する。
投稿者:副島隆彦 投稿日:2017-08-24
http://www.snsi.jp/bbs/page/1/

 事実の概要を載せた。それでは、前記の4.から7.までを検討する。

 アメリカのトランプ支持者の中のポピュリストたちアメリカの真面目な国民の各層が、バノン辞任(解任)で激しく動揺した。それに対して、エスタブリッシュ(支配階級)のアメリカ人たちは、喜んだ。

 そして、その他に、頭の悪い偽善的なリベラル派である、アメリカ民主党支持の中の半分ぐらいの頑迷な連中は、バノン解任で、トランプ政権に打撃があり、トランプ政権内部の分裂だから、これを驚喜して喜んだ。だがこの見方は単純だ。

 自分たちが、敵を包囲していたら、どうも、その外側から自分たちの方が大きく、国民から包囲されていることに気づいていない。囲碁(いご)の恐ろしさを分かっていない。

記事をもうひとつ、BBC (英国国営放送局) の記事が、出来が良かったので、その重要な部分だけを載せる。一番後(うしろ)に全文を改めて載せる。

(転載貼り付け始め)

●「 ホワイトハウスのバノン戦略官、解任 右派メディアに戻り「トランプのために戦う」」 BBC 
Steve Bannon fired as Trump White House's top strategist

2017年8/19(土)  BBC

(冒頭部分略)大統領自身も激怒

 リベラル系雑誌「アメリカン・プロスペクト」に今週掲載されたバノン氏のインタビューが、トランプ大統領を激怒させたという報道がある。

 この記事の発言で、バノン氏は、「北朝鮮問題の軍事解決はあり得ない」と述べるなど、トランプ氏のこれまでの姿勢を否定するような発言をした。さらにバノン氏は、「米国は、中国と経済戦争を戦っている」と述べ、「私は、政権内の対中国穏健派を追い出すつもりだ」などと同誌に話している。

バノン氏は、同誌の記事が発表されると、「自分は記者とオフレコで雑談していたつもりだった。発言が記事に使われるとは思っていなかった」と弁明したという。

 バノン氏はこれまでにも、「米国の貿易赤字を減らすため中国など諸外国に追加関税を課すべきだ」と主張。またイスラム教徒が国民の多数を占める一部の国について、米国への入国禁止措置を推進してきた。

(8月12日のヴァージニア州の)シャーロッツビルでの衝突について、そのきっかけとなった南部連合の像の撤去について、バノン氏は、米紙ニューヨーク・タイムズに敵意を顕わにして、「左派は、何もかも人種差別だ と言いたがっている」と批判。「もっとやれ、もっと銅像を引き倒せ。そうしたら革命が来るぞ。どんどんやってほしい 」などと挑発的に発言していた。

(転載貼り付け終わり)

 このように、南北戦争(1961−64)の南軍(南部13州。ザ・コンフェデレイション)の総大将(最高司令官)だったリー将軍が、黒人奴隷制度の支持者であった(そうでない、との反論も多数あり)ことを理由にして、南部の諸州に、今も500体ぐらいある、リー将軍や、その他の南軍の悲劇の英雄の軍人たちの、銅像(スタチュー)をロープに掛けて引き倒す、ということを、リベラル過激派たちは、実際にやった。私は、一瞬、テレビでその引き釣り倒される映像をテレビで見た。

 これをやったら、終わりだ。アメリカ国内は戦争になる。私の尊敬する 評論家のパット・ブキャナンが、「アメリカは第二次南北戦争(内乱。内戦。シビル・ウォー)に突入した。さあ、あなたはどっちの側に付くのか?」と意見表明した。

 黒人差別の 奴隷制度支持者の、人種差別主義者である、南軍の将軍たちの銅像を各州で、どんどん州議会の決議で、撤去しつつある。さらには、今も南部の各州で議事堂の前に翻っている南軍旗(13州の13個の星が、クロスしてある青の旗)を、議事堂や市役所の前から撤去する、というのはやり過ぎだ。静かに分からないように銅像たちを撤去した州もある。

これらの銅像は、アメリカ国の重要な歴史遺産(ヘリテイジ)である。自分たちの過去を否定することだ。 たとえば上野山の西郷隆盛の銅像が、引き倒される、というになったら、日本人はどう考えるか? おそらく激しい争.いになる。敗戦の時に、日本の明治の元勲たちや軍人たちの銅像は、静かに徐々に撤去されたから問題は無かった。

しかし歴史遺産の銅像を引き倒すというのは、やり過ぎである。リベラル派の過激派が、黒人の活動家やイスラム教徒の過激派や、ヒスパニックの違法移民の不良のような連中と一緒になって、こんなことをしているのだ。「お前は、人種差別主義者か?」と、公開の場で問い詰められたら、議員たちは脅える。

 それをハーヴァード大学の歴史学者のような、頭の悪いリベラル派がやっている。 「人種差別や黒人奴隷制を認めてきた者たちを、これまで英雄として賛美してきたのは間違いだ」で、リー将軍の銅像の引き倒しを、支持していた。なんということか。

 それに反対して、ヴァージニア州(南軍の首都だった都市リッチモンドがある。何と、南軍の首都は、北軍のワシントンから200キロぐらいしか離れていないのだ。こういう事実を日本人は知らない) のシャーロッツビル のリー将軍の銅像を守れ、と集まった、危険な右翼人間たちである第5次KKKは、見るからに極端な、馬鹿そうな過激派である。日本のネトウヨのような連中だ。 

 8月12日のシャーロッツビルの集会には、 “ Heil Trump ! ” 「ハイル・トランプ!」とナチスのヒットラー賛美の感じでトランプ支持を演出していた。中には、本物のマシンガンを携行して野戦服もどきを着た、ミリシア Militia ( だが、このコトバは合衆国憲法の中に有る)と呼ばれる右翼民兵の集団もいた。

 この者たちに賛同したらいけない。それを、8月12日、13日、14日の トランプは発言で、「両方とも悪い(ケンカ両成敗)」という発言で、トランプが、彼ら極右の人種差別主義の、白人優越主義( White supremacy ホワイト・シュープレマシー)を唱える、ホワイト・シュープレマシスト(白人優先主義者)=第5次KKK たちへの一定の理解を示した。

 KKK(クー・クラックス・クラン、クランズメン)も、第三次KKKまでは、本気の南部のアメリカ白人たちの切実で正直な主張を代表していた。だから正義だった。その一つが、徹底したローマカトリック教会への怒りだ。 この地上で最大の偽善者であるPope ローマ法王 を糾弾する Non- Papism ノン・パピズムの立場をはっきりと表明していた。

トランプが極右たちに理解を示した、と、いうことで、大企業の経営者たちで、トランプの経済人諮問会議のメンバーたちが、一斉に辞任した。メルク・ファーマという巨大製薬会社の会長とか、だ。トランプは、即座に、「(この野郎。)メルクは、国民のために、もっと薬価を下げろよな」と威嚇的な反撃をツウイッターでした。

 Fake News フェイク・ニューズ である NYTims(ニューヨークタイムズ紙)や、Wopo (ワシントンポスト紙)や、CNNたちを、トランプは、ずっと、このウソつきメディアどもめ、と ずっと、ずっと叩き続けている。大統領ともあろう者が、主要メディアと、ずっと、言論戦で、毎日、最先頭で激しく争って闘っている。これがすばらしいことである。

 本当に、これが凄(すご)いことで、世界中で、毎日、トランプ・ツウイッターを見ている人は、フォロワー登録している者たちだけで、3千6百万人だ。しかし、フォロワー以外にも見ているから、その3倍はいるから、実に1億人が見ている。

https://twitter.com/realdonaldtrump

を、皆さんも見に行って下さい。この英文の中身が、しっかりした解説なしで分かるようになれば、最先端の世界の動きが分かる。あなたは政治知識人になれる。

 本当に、ニューヨーク・タイムズ紙などの、フェイク・ニューズ「ウソつきメディア」たちは、やがて要(い)らなくなる。人々に嫌われて経営が成り立たなくなり、破綻、倒産して、消えてなる。本当にそうなればいいのだ。日本も同じだ。

まさにトランプが、毎日、言っているとおりだ。「今にも潰れそうなニューヨーク・タイムズが・・」「税金を全く払っていないアマゾン・ジェフベゾス(が持っている)ワシントンポストが、・・・」と。

 「お前は人種差別主義者なのか」と、脅されたら、誰もが言い訳、反撃できないのだから、そういうおかしな言葉で、攻撃される、場所(アリーナ)での政治的な争いが起きる場所を、初めから慎重に避けなければいけない。それなのに、今回のシャーロッツビルでの両派の衝突のような事件は必ず起きる。それは十分に想定されたことだ。

「リー将軍の銅像を守れ」の極右(きょくう。エクストリーム・ライト)たちの集会に、頑迷な急進リベラル派が、デモで押しかけて殴りかかった。これをカウンター・デモンストレイションと言う。他人の集会に襲撃を掛けてきたのだ。真ん中に警察が割って入って、両方を押しとどめていた。 

(ここらにその証拠画像を貼って下さい)

 この急進リベラル派からの襲撃に対して、頭の悪い白人の、いかにも貧乏そうな、職もない社会適応性もない20歳の青年が、カッとなって自分の車で突っ込んだ。 

 こういう、「俺さまは、白人さまだ。お前たち有色人種や、外国人とは違う」、「自分は、もっと恵まれた暮らしが出来るはずなのだ。あいつらが私の職を奪っている」という鬱積した不満から、リベラル派の中に突っ込んで、女性一人をひき殺して捕まった。母子家庭で育った軍隊からも不適応(ミスフィッツ)ですぐに追い出された若者だった。こういう貧乏下層不満分子白人ほど、小さい頃から、黒人やヒスパニックと同じ住居区で暮らしているので、人種差別を公言するようになる。

 アメリカのリベラル派は、現在、大きく二つに割れている。真面目に物事を考え、堅実に生きてる人たちがいる。バーニー・サンダーズ議員を大統領選挙で支持した。だから、ものすごくヒラリーを嫌った。穏やかでまともなリベラル派の若者たちだ。

 それに対して、あくまでヒラリー派に属して、統一教会(ムーニー)がたくさん潜り込んできて(日本の自民党のように。全くそっくりだ )、この危険な宗教団体に内部から乗っとられている。それがアメリカ民主党の本部を選挙している。人格の下劣な、鉄面皮のヒラリー派リベラル派である。彼らは、グローバリスト(世界をアメリカがこれからも管理してゆくべきだ主義。戦争をどんどんやっていいと言う。)だ。

 私、副島隆彦は、バーニー・サンダーズを熱烈に応援した、真面目なリベラル派の働く女性や、貧しい学生たちの味方である。彼らはいくら何でも、共和党の、あのドぎたない経営者ビジネスマン)上がりのトランプを応援できない。が、それでも、ヒラリーはあんまりだ、と分かっている。

 ヒラリーは、大戦争を始める、と知っている。自分たちの夫や、恋人、息子が戦争に取られる(徴兵令。ドラフト draft 「無理やり引っ張ってゆく」という意味)と分かっている。だからヒラリーが大嫌いだ。

 それに対して、フェイク(にせ者)で偽善者で、今でもヒラリー派リベラル派であるジャーナリトたちは、「バノンたち、オルト・ライト(新式の保守。右翼ネット言論)は、KKKであり、ネオナチだ」と、鬼の首を取ったように、ここぞとばかり、シャーロッツビルの衝突と、バノンの辞任を引っかけて、一緒くたにして、「オルト・ライトのブライトバート Britebart の バノンが、人種差別主義者の本性を現わした」と書いた。日本でもこれに追随する新聞記事が、たくさん出た。

 バノンは、「あんなKKKやネオナチたちは、叩きつぶしてやる。俺たちの国民運動とは全く別だ」と強く批判した。それでも一緒くたにされてしまう。

ここからが、重要な問題だ。ところがこの極右の「リー将軍の銅像を守れ。引き倒されてたまるか」の運動の、まわりに、今、じわーっとアメリカの白人たちの多くの共感がにじみ出るように、アメリカ社会に出ている。

 だから、「トランプがケンカ両成敗、どっちも間違っている、と言ったのは、大きな過ちだ」と、したり顔で、「自分は、人種差別はしません。自分は温厚な人間です」と、トランプを批判した、議員や大企業経営者たちの方が、分が悪くなりつつある。

 いつものとおりの、自分の利益しか考えない、偽善人間として、アメリカ人の多くから冷たい目で見られてはじめている。 「英雄たちの銅像の引き倒しまでは、いくら何でもいかんよ」と、アメリカ国民たちが思い始めた。だから、トランプの穏やかに、両方を批判した態度が正しかったのだ。だから、今回もトランプの勝ちだ。

 その前の、6月、7月の闘いであった、あのロシア疑惑。ロシア政府が、アメリカ大統領選挙に干渉(collusion, コルージョン、colluded コルーデッド。 腐敗、疑惑、癒着、共同謀議 )した、という、民主党からの攻撃は、何の証拠も出ることがなかった。

 ただの、嫌がらせの、自分たちヒラリー防御派の、自分たちが凶悪な犯罪者であることの隠蔽(いんぺい)のためのキャンペーンであることがバレてしまった。みんなシラケた。だからここでもトランプの勝ちだった。

 ヒラリー勢力は、自分たちが今も乗っ取って「女の時代」をまだ推進している(だから、日本に、小池百合子政権を作らせる計画でずっと、着々と計画通り、動いてきたのだ。ところが、本家の本丸で、ヒラリ−が負けてしまった)

 している民主党の党本部(DNC, ディー・エヌ・シー 民主党全国委員会 )の職員たちの中の、真面目な者たち30人ぐらいの人殺しまでやった。彼らを「組織からの脱落分子」として、本当に“.消して”しまった。

 民主党本部の職員だった セス・リッチ氏の殺害がその代表例だ。 彼らを口封じで殺した。彼らが真実を、FBIや、ウィキリークスの弁護士に車で伝えに行く途中で、これを阻止して、何と首都ワシントンの中で公然と次々に殺したのだ。

 本当に、心底、悪いやつらだ。デビー・ワッサーマン・シュルツという。この女が、DNCの前の委員長で、バーニーサンダースを追い落とすきたない工作をしていたことが露見して、それで糾弾されて辞任した。

 ところが、フロリダ州のマイアミ地区から今度の選挙で当選して、いけしゃーしゃーと、堂々と居直って、今も下院議員をやっている。 稲田朋美のような女だ。ヒラリーたちは、凶悪犯の犯罪者たちだ。今の地球上で、最悪の悪魔の宗教集団 death cult 「 死のカルト集団」の構成員たちだ。

冒頭の項目の 1.から3.について。 ここでは、前の方に引用した、BBCの記事の中の、以下の部分が大事だ。

「リベラル系雑誌「アメリカン・プロスペクト」に今週掲載されたバノン氏のインタビューが、トランプ大統領を激怒させたという。・・・・バノン氏は、同誌の記事が発表されると、「自分は記者とオフレコで雑談していたつもりだった。発言が記事に使われるとは思っていなかった」と弁明した。

 副島隆彦です。やはり、バノン自身が甘かったのだ。リベラル左翼雑誌の記者にまんまと騙されて、不用意にしゃべったことが、そのまま記事にされたのだ。政府の高官である自分の立場を弁(わきま)えずに、ぺろぺろと本音を気軽にしゃべってしまった、ステイーヴ・バノンの軽率さだ。

 このために、バノンは、ホワイトハウスを去らなければいけなかったのだ。私、副島隆彦は、こういうことは冷酷に判定する。

私自身も、これまでに、大事な公的な場所で不用意に発言して大失敗して、あとで後悔したことが何回かある。「言わなければ良かった」と、あとになって反省しても遅い。 私は、バノンと全く似たような。人民主義者(じんみんしゅぎしゃ。ポピュリスト)の性格をしている人間だから、彼の言動がまるで自分のこととのように、手に取るように分かる。

 それでも政治的な大失敗であり、自分への打撃となる。ヒラリー系の悪魔の宗教団体に取り憑かれている敵どもは、こういう穢(きたな)い手を使ってでも、味方勢力を陥(おとしい)れに来る。ここではバノンが大失敗したのだ。あとになって、いくら大げさに、強がりで、吼えてみてももう遅かった。   

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コメント
 
1. 仁王像[1672] kG2JpJGc 2017年8月25日 06:22:22 : NkvyTasN8g : fu1F4ACT@BM[1]
 >バノンは、「あんなKKKやネオナチたちは、叩きつぶしてやる。俺たちの国民運動とは全く別だ」と強く批判した。 それでも一緒くたにされてしまう。

 メディアの悪質な捻じ曲げ。やはりそうだったか。
 
 >ここからが、重要な問題だ。ところがこの極右の「リー将軍の銅像を守れ。引き倒されてたまるか」の運動の、まわりに、今、じわーっとアメリカの白人たちの多くの共感がにじみ出るように、アメリカ社会に出ている。

 だから、「トランプがケンカ両成敗、どっちも間違っている、と言ったのは、大きな過ちだ」と、したり顔で、「自分は、人種差別はしません。自分は温厚な人間です」と、トランプを批判した、議員や大企業経営者たちの方が、分が悪くなりつつある。

 なるほど。

 >リベラル左翼雑誌の記者にまんまと騙されて、…不用意にぺろぺろと本音を気軽にしゃべってしまった、ステイーヴ・バノンの軽率さだ。

 うむ、バノンの脇甘があったか。


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