<■550行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> 中国、「隠れ債務」対策に総額210兆円 地方政府の負担軽減図る 2024/11/8 20:16 https://www.sankei.com/article/20241108-Y6ZET5LOYRI37MULHPTCSBRH6M/ 中国の藍仏安財政相は2024年11月8日、地方政府が抱える 「隠れ債務」 と呼ばれる簿外債務に関して総額10兆元(約210兆円)規模に上る対策を発表した。 地方債の増発を認めて隠れ債務を圧縮し地方政府の負担軽減を狙う。 中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は同日閉幕した会議で、地方政府の債務限度額を2026年までに計6兆元規模引き上げる決定を承認した。 これにより発行上限は29兆5200億元から35兆5200億元となり、地方政府が抱える隠れ債務の解消を進める。 中国メディアによると、藍氏は、これとは別の形で今後5年間で計4兆元の地方債を手当てすると説明。 地方債務対策の総額は10兆元に上ると主張した。 一連の措置で14兆3千億元規模の隠れ債務を2028年までに2兆3千億元規模に圧縮し、地方政府の金利負担を5年間で計6000億元程度軽減するとの見通しを示した。 中国では地方政府の公式統計にカウントされない隠れ債務が膨らんでいる。 長期化した不動産不況により、地方政府が主要財源としている土地使用権の売却収入が大幅に低迷しており、金利負担が大きい隠れ債務に対応することが以前より難しくなっている。 直接的な内需対策は打ち出されなかった。 香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は2024年11月8日、米大統領選で勝利したトランプ次期大統領の貿易政策が明確になるまで、中国当局が景気刺激策の拡大を待つという金融市場関係者の見方を伝えた。田村秀男「お金は知っている」 習近平主席の「大型財政出動」が口先だけの理由 中国で続く外貨難、共産党が支配する米ドル本位の金融システムが行き詰まり 2024.10/18 06:30 https://www.zakzak.co.jp/article/20241018-I36YAYYTEVOPRBTW53TOXGMSRA/ 中国の習近平政権は底が見えない不動産バブル崩壊不況に対し、大型財政出動を今月2024年10月12日に示唆したが、口先だけにとどまりそうである。 なぜか。 西側のメディアや市場アナリストは首を傾げているが、理由ははっきりしている。 共産党が支配する米ドル本位の金融システムの行き詰まりが原因なのだ。 グラフは中国人民銀行の保有外貨資産と人民元資金発行高(マネタリーベース)の前年同期比増減率の推移である。 一目瞭然、人民銀行は外貨資産の増減に合わせて資金発行している。 外貨の大半は無論、基軸通貨米ドルである。 人民銀行は人民元を発行して流入する外貨を全面的に買い上げる。 言い換えると、ドルがふんだんに流入すれば金融を大幅に緩和でき、流入が縮小すると引き締めることになる。 ドルの裏付けのない人民元は中国国民に信用されない恐れがある。 従って共産党中央は国債発行に応じて人民元資金を創出することに極めて慎重だ。 西側の中央銀行は日銀、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行がそうであるように、通貨を発行する場合、外貨ではなく、主として国債を市場から購入する。 ところが人民銀行の場合は、これまでの20年間、総資産に占める国債など政府金融負債はわずかに4%前後にとどまっている。 対照的に、人民銀行の外貨資産比率は最近で約5割である。 2008年9月のリーマン・ショックの際には、人民銀行が巨額の資金発行を行い、国有商業銀行などに資金供給し、地方政府や国有企業向け融資を一挙に増やした。 金融の量的拡大の下で北京の中央政府は大型財政出動に踏み切った。 この離れ業は、米FRBが大量発行したドル資金が国際金融市場経由で中国に流入したからこそ可能だった。 中国への外貨流入源は貿易など経常収支の黒字と外国からの対中投融資だが、中国は資本の流出が激しく、経常収支黒字だけでは外貨が底を突く恐れが付きまとう。 特に2015年から2016年には金融危機が発生し、中国の投資家が資金を一斉に海外に持ち出す資本逃避ラッシュとなった。 習政権がそこで頼りにするのが、外国企業による直接投資と海外の金融機関や投資家による証券投資だが、不動産バブル崩壊と共に、2022年以降、対中投融資が激減している。 習政権は資本の流出を厳重に取り締まることで、辛うじて外貨資産の減少を食い止めているが、外貨難は続いている。 中国財政省は2024年10月12日に 「財政支出を大幅に増加する用意がある」 と表明したものの、具体的な金額については触れなかった。 景気テコ入れのために必要な国債発行は日本円換算で約200兆円に上ると推定されるが、市場で消化するためには人民銀行の資金発行が欠かせない。 すると、人民元の価値が失われ、一党独裁制の根底が揺らぐ。 習氏はそんな悪夢に悩んでいるだろう。 (産経新聞特別記者・田村秀男) 「客が途切れない」 底が見えない不動産不況 金買いに走る中国の個人投資家 2024/10/18 18:45 https://www.sankei.com/article/20241018-5AYBFRX6NFKLJMM7OB6RYMVFL4/ 中国国家統計局が2024年10月18日発表した2024年7〜9月期の実質国内総生産(GDP)は前年同期比4・6%増で、政府の通年目標「5%前後」の達成が厳しい状況になった。 中国当局は景気下支えに躍起だが、景気鈍化の主因である不動産不況に反転の気配はなく、個人投資家は不動産市場への警戒を崩していない。 ■金価格が24%上昇 中国南部を代表する経済都市である広東省深圳市の中心部に宝飾店が集中している一角がある。 特に多くの店舗が集まるビルの地下フロアでは、平日昼にもかかわらず多数の来店客がショーケースに釘付けになっていた。 視線の先にあるのは金(ゴールド)だ。 「去年くらいからずっと客が途切れない」 「資金に余裕がある人が金につぎ込んでいるようだ」 金商品を扱う宝飾店の女性店員は好調な売れ行きをこう語った。 中国人は伝統的に金を好んできたが、最近は拍車がかかっている。 中国国営新華社通信によると、中国国内の金価格は今年2024年、上昇率が2024年9月末までに24%に達して過去5年間で最大を記録した。 金価格高騰を受け、販売店の新規出店が増えている他、下取りビジネスも活性化した。 中国人民銀行(中央銀行)が外貨準備高のうち金の保有量を今年2024年4月末まで増やし続けたことに加え、中国経済への不安感も個人投資家を金買いに走らせた。 女性店員は 「不動産価格の下落に伴う不安心理から、金に頼る人が増えている」 と指摘。 深刻化する不動産不況を前に、個人投資家は金に代表される 「安全」 な投資先を探している。 ■当局本腰も景気浮揚難しく 不動産不況は底が見えない。 統計局が2024年10月18日発表した2024年9月の新築住宅価格指数は主要70都市の94%に相当する66都市で前月と比べて下落。 市場の需給状況をより反映しやすい中古住宅は全70都市で値下がりした。 不動産不況の影響は大きい。 不動産価格の下落が消費を冷やす逆資産効果を生じさせ、内需低迷が生産の低迷につながる悪循環に陥りつつあると指摘される。 底が見えない状況に危機感を覚えた中国共産党・政府は、重い腰を上げた。 2024年9月下旬以降、大規模な金融緩和の他、不動産市場の支援策、財政出動を伴う経済対策の方針を示した。 中国の株式市場もこれに反応し、代表的指標である上海総合指数が今月2024年10月8日には約2年8カ月ぶりの高値水準を付けた。 ただ、その後は当局の政策に対する様子見ムードが広がって、乱高下の展開となっている。 不動産不況や「ゼロコロナ」政策の後遺症を背景に民間企業の経営が不安定化して庶民の雇用・所得環境が悪化していることに加え、地方政府の過剰債務や少子高齢化、米中対立といった構造的な問題もあり、景気浮揚は容易ではない。 (広東省深圳市 三塚聖平) <主張>中国の過剰生産 習氏は欧米の懸念直視を 社説 2024/5/19 5:00 https://www.sankei.com/article/20240519-KGSX6XYIVBIT7L45U572LUPVRA/ 中国政府による補助金支援を受けて過剰生産された製品が、国内から溢れて海外に安価で輸出される。 これが市場競争を歪めているとして中国が欧米から指弾されている。 バイデン米政権は中国製の電気自動車8EV)への関税を4倍に引き上げる他、太陽光パネルやリチウムイオン電池などにも制裁関税を課すと発表した。 欧州連合(EU)の欧州委員会も中国製EVなどを調査しており、状況によっては対抗措置を辞さない構えである。 今後、欧米と中国が報復関税を掛け合う展開となれば、世界経済の混乱や停滞を招きかねない。 強硬な措置を講じた米国はもちろん、中国においても、保護主義の高まりが望ましくないのは言うまでもない。 ただし根本的な問題は、中国の貿易慣行が不公正だとする各国の疑念に向き合わない習近平政権の姿勢にある。 習国家主席が欧州歴訪で 「中国の過剰生産能力問題というものは存在しない」 と語ったことは理解し難い。 頑なな姿勢を改めなければ欧米との対話も成り立つまい。 対立は長引くばかりだろう。 習政権が直視すべきは自国産業の構造問題だ。 中国は経済の鈍化が顕著で、国内需要が低迷している。 一方で企業の生産意欲は強く、需要に比して供給能力が過剰だ。 このため輸出で帳尻を合わせる構図である。 更に不透明な補助金の問題がある。 これまでも中国は、補助金を出す際に求められる世界貿易機関(WTO)への通報義務を守らず、輸出に関わる補助金の実態を隠してきたことが問題視されてきた。 かつて世界の鉄鋼業界が、補助金を受けた中国企業の安値輸出で打撃を受けたこともある。 今も同様に海外企業の経営や雇用を揺るがしているならば批判も当然だ。 一方、バイデン政権の今回の措置には大統領選に向けて雇用創出や対中強硬姿勢を訴える政治的思惑もあろう。 国内法で一方的に追加関税を課す手法はトランプ政権時にも見られ、日本も鉄鋼などへの追加関税を強引に課された苦い経験がある。 日本はこの点も踏まえつつ欧米と連携し、中国の不公正な貿易慣行を正していくべきだ。 中国の過剰生産問題は日本企業の経営にも影響を及ぼす。 あらゆる機会を捉えて中国側に改善を迫らなくてはならない。 米、中国企業の太陽光パネル規制強化 東南アジア4カ国通じた迂回輸出に関税 2024/5/16 20:46 https://www.sankei.com/article/20240516-CN7FINEJHJKZPNWY2I6ZOOQWDY/ 米政府は2024年5月16日、中国企業が太陽光パネルを関税逃れの目的で東南アジア4カ国を通じて迂回輸出しているとして、輸入規制を強化すると発表した。 4カ国への関税免除の措置は2024年6月6日に終了する。 2024年11月の大統領選を控え、国内製造業者を保護、育成する姿勢を強調する狙いとみられる。 ただ安価な製品の輸入を抑えることにより、バイデン政権が推進するクリーンエネルギーへの転換に逆行するとの批判が出る恐れもある。 対象はカンボジア、マレーシア、タイ、ベトナムの4カ国。 気候変動対策を重視し巨費を投じるバイデン政権は2022年6月、供給不足への対策として4カ国からの同製品の関税を2年間免除する措置を講じていた。 米政府は、東南アジアを経由した中国製品の米国への迂回輸出が2023年急増したとし、過剰生産が問題視される中国企業との競争を 「公正なものとする措置だ」 とした。(共同) <主張>習氏の欧州歴訪 中国外交の限界を示した 社説 2024/5/16 5:00 https://www.sankei.com/article/20240516-CAWLZHUPZRMT3FBZHIFCNTT2U4/ 独善的な中国外交の限界を示した外遊だったのではないか。 中国の習近平国家主席がフランス、セルビア、ハンガリーを訪問した。 習氏にとっては国内の経済不振の打開に向けた対欧経済関係の強化や、米主導の対中包囲網を切り崩して欧州を自国側に抱き込む思惑があったのだろう。 だが、経済を巡る欧州との対立は解消されず、ロシアのウクライナ侵略に関する見解も噛み合わなかった。 習氏は、自らの狙いが不首尾に終わった現実を重く受け止めるべきである。 米国との対立が続く中国にとって欧州との通商・経済関係の維持・発展は重要だ。 これに対して欧州側では他国への経済的威圧などをやめない中国への警戒感が強まっている。 特に巨額の補助金を受けて過剰に生産された中国製品が安価に流入していることへの反発が強く、習氏にはこの問題での欧州側への歩み寄りが求められていた。 ところが習氏は問題の存在すら否定し、解決を遠のかせた。 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は進展がなければ対抗措置も辞さない姿勢を示したほどである。 ウクライナを巡る中国と欧州側の溝の深さも印象付けられた。 マクロン仏大統領は首脳会談後の共同会見で 「習氏がロシアに、如何なる武器も売却せず、軍事転用可能な物資の輸出を厳格に管理することを約束した」 と発言した。 一方の習氏は 「中国は当事者ではない」 と述べ、 「ウクライナ危機を利用して、第3国を中傷したり、新冷戦を扇動することに反対する」 と反発した。 外遊先の選定からも中国外交の限界が窺える。 欧州主要国で訪問できたのは、米国とは一線を画す独自外交のフランスだけで、英国やドイツ、2024年の先進7カ国(G7)議長国のイタリアへの訪問はなかった。 ドイツのショルツ首相は2024年4月に訪中したが、これで関係が好転したわけではない。 帰国直後に独連邦検察庁が欧州議会の情報を中国の情報機関に流していた疑いで欧州議会議員のスタッフをスパイ容疑で摘発した。 セルビア、ハンガリーのように中国に接近しようとする国もあるが、欧州では総じて対中不信が根強い。 中国の脅威に直面する日本もこの点を踏まえて欧州との連携を図るべきだ。 中国の過剰生産に日本企業も苦慮 鋼材の価格下落やEV過当競争が打撃に 2024/5/14 21:23 https://www.sankei.com/article/20240514-UVG54O6XKFLXZF6JZTJMR6VPXE/ バイデン米政権は2024年5月14日、国内産業の育成や保護のため、中国製の電気自動車(EV)や太陽光発電の関連品、鉄鋼などに対する関税を2〜4倍に引き上げると発表した。 関税を強化する理由については 「中国が人為的に低価格製品を世界市場に溢れさせている」 と指摘。 中国政府の産業支援による過剰生産によって、安価な中国製品が米企業に与える悪影響に対応する措置だと説明している。 中国の過剰生産問題には日本企業も悩まされている。 特に不動産不況による建設需要の低迷で中国国内の需給が緩んだ鉄鋼分野の影響は顕著だ。 中国勢などの高水準の生産で原料の石炭価格が高止まりする半面、余剰の鋼材がアジア向けを中心に安値で輸出に回っており、原料高と市況の下落でアジアの鋼材市況品の利益は過去最低水準に悪化しているという。 ■中国の2024年3月の鋼材輸出25%増 中国の2024年3月の鋼材輸出は前年同月比25.2%増の988万トンと2016年7月の1030万トンに迫る高水準。 2024年4月も増勢は変わらず、市況悪化で日本製鉄は今年度の事業利益が900億円押し下げられる見通し。 今井正社長は 「原料コストと製品市況のデカップリング(切り離し)は構造的な問題として捉えなければならない」 「未曾有の厳しさが継続する」 と話す。 一方、トヨタ自動車など日本の自動車大手は中国で電気自動車(EV)の過当競争の煽りを受けている。 EVの普及率が約2%と低い日本国内は、中国製EVの攻勢を受ける欧州のような状況にはないが、EVを中心とする供給過多により中国国内の新車の 「価格競争が日に日にきつくなっている」(トヨタの宮崎洋一副社長) という。 ■三菱自動車は中国から撤退 EVを中心とする 「新エネルギー車」 への急速な需要シフトと過当競争で、2023年秋には三菱自動車が中国から撤退。 エンジン車が売れないため、ホンダや日産自動車では中国拠点の生産能力の余剰に直面している。 また、日本メーカーの一部は中国の生産能力の輸出への活用を検討しており、中国の過剰生産問題で欧米などが関税を引き上げれば影響を受ける可能性もある。 過剰生産、中国側も認識 価格競争加速、各国に影響 米欧の批判受け態度硬化 2024/5/14 21:14 https://www.sankei.com/article/20240514-IWUOALQH5VJFJNS7XX5A2JV2SU/ バイデン米政権が中国製の電気自動車8EV)や太陽光発電の関連品、鉄鋼などに対する関税を2〜4倍に引き上げる。 中国政府の産業支援による過剰生産によって、安価な中国製品が米企業に与える悪影響に対応する措置だと説明している。 中国の生産能力が過剰化していることはデータから窺える。 中国国家統計局によると2024年1〜3月の設備稼働率は73.6%。 新型コロナウイルス禍が深刻化し、中国経済が停止状態に陥った2020年1〜3月(67.3%)以来の低水準だった。 供給過剰分が海外市場にあふれ出ており、価格競争が加速して各国に打撃を与えかねない。 ■設備稼働率が自動車や電気機器で低下 中国の設備稼働率は足元で自動車製造業や電気機器関連業の低下が目立つ。 中国誌 「財新週刊」 によると、中国の自動車メーカー全体の稼働率は2017年に約62%だったが、2023年10〜12月には約48%に落ち込んだ。 在中国の欧州連合(EU)商工会議所の前会長は、中国企業の太陽電池の生産能力が現在の世界需要の約2.5倍もあるとの見方を同誌に示した。 経済成長の鈍化もあり国内需要に限りがある。 そのため鉄鋼の他 「新御三家」 と呼ばれる電気自動車(EV)、リチウムイオン電池、太陽電池の海外輸出が拡大している。 中国は粗鋼生産量で世界の5割強を占める。 ■生産や投資に対する企業の意欲強く 中国側も問題を認識しているが、生産や投資に対する企業の意欲は歴史的に強い。 地方政府が地元企業を保護する一方、企業側は投資集中や過当競争で市場独占を狙うのが中国産業の病巣≠ニも指摘される。 中国政府は、これまでも供給の抑制に重点を置いた 「供給側構造改革」 や、内需主導型経済への移行などを進めようとしてきた。 しかし、米欧の批判を受け態度を一気に硬化。 「中国包囲網」 の一環と受け止め、政治問題として処理するようになったのが現状だ。 習近平国家主席は2024年5月6日、パリでマクロン仏大統領、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長と会談した際、欧州側から過剰生産に対処するための措置を講じるよう促されたのに対し、 「いわゆる中国の過剰生産能力問題というものは存在しない」 と懸念を受け入れない姿勢を明確にした。 米、雇用保護で安価な中国製品流入を阻止へ EUは警戒も中国依存のジレンマ 2024/5/14 21:09 https://www.sankei.com/article/20240514-EGADT64VUZLZ5KYBEZGZCPESJI/ 電気自動車(EV)や太陽光パネルなどの中国の過剰生産を巡り、米欧各国が再び厳しい対応に出始めた。 バイデン米大統領が安価な中国製の流入を阻止する対策に乗り出し、欧州連合(EU)も対抗措置を視野に入れる。 米国は2024年11月に大統領選を控え、候補者が労働者保護を競う。 欧州でも中国への警戒感が増大。自国・地域の産業保護が対中姿勢を硬化させる構図が鮮明だ。 ■EV、米優先課題に直結 バイデン氏は2024年4月上旬、イエレン財務長官を中国に派遣した。 イエレン氏は何立峰(かりつほう)副首相との会談で、中国によるEVの過剰生産問題などをテーマにマクロ経済に関する対話を実施することで合意。 李強首相との会談では、中国の過剰生産が米国経済に悪影響を及ぼすとの懸念を伝達した。 バイデン氏がEVを重視するのは、最優先課題に掲げる気候変動対策と雇用創出の両方に直結しているからだ。 中国の安価なEVが流入すれば米企業の売り上げが落ち込む。 大統領選で雇用や景気は集票に大きな影響を与える。 返り咲きを目指すトランプ前大統領がバイデン氏を親中≠ニ批判しており、弱腰に映ることを避ける狙いも見え隠れする。 バイデン氏は2024年4月17日、東部ペンシルベニア州にある全米鉄鋼労働組合(USW)本部で演説し、中国製の鉄鋼とアルミニウムの制裁関税を3倍に引き上げることを検討すると表明。 中国政府による鉄鋼企業への多額の補助金を問題視し、 「彼らは不正行為をしている」 と非難するなど、中国との摩擦も辞さない構えをアピールした。 ■欧州は「補助金」調査 EUも中国製の安いEVや太陽光パネルなどの余剰製品が大量に輸出され域内企業に打撃を与えると懸念を強めている。 EUのフォンデアライエン欧州委員長は2024年5月6日、中国の習近平国家主席とマクロン仏大統領との3者会談で、習氏に対しEVなど多額の補助金を受けた中国製品が 「欧州に溢れている」 と指摘。 「EU(の市場)は大量の中国製工業製品を吸収できない」 と強調し、過剰生産に対処する措置を講じるよう迫った。 EUは、中国が補助金で価格の安いEVや太陽光パネルなどの輸出を促したと見て、調査にも乗り出している。 中国による不当な補助金支給が確認された場合、追加課税などに踏み切る方針だ。 EUは日本とも連携して、中国の不公正貿易に対抗する構えだ。 パリで2024年5月上旬に開催した 「日・EUハイレベル経済対話」 では、中国を念頭に供給網の強靱化などの経済安全保障を討議した。 しかし、欧州の太陽光発電の普及には安価な中国製が必要との見方もある。 欧米メディアによると、EUは太陽光パネルの輸入の8割以上を中国に依存。 欧州のエネルギー問題の専門家は中国製の輸入規制は欧州の太陽光発電の導入目標の実現を阻害すると見ている。 また、EUが追加課税などを実施すれば中国が報復関税を行うリスクも懸念される。 自動車産業などで対中依存が強いドイツのショルツ首相は、EUによる中国企業への追加関税には否定的な姿勢を示している。 米、中国製EVや太陽光発電などの関税を2〜4倍に 不公正貿易に対抗、国内産業を保護 2024/5/14 18:06 https://www.sankei.com/article/20240514-GLXGE57TQFJQDHJ6X2FQ6OCKLE/ バイデン米政権は2024年5月14日、国内産業の育成や保護のため、中国製の電気自動車(EV)や太陽光発電の関連品、鉄鋼などに対する関税を2〜4倍に引き上げると発表した。 経済や安全保障上の重要産業に絞り、 「不公正な貿易慣行」 を続ける中国の安価な製品が流入することを阻止する。 バイデン大統領が指示した。 バイデン政権は、不公正貿易と見なす相手国への制裁を定めた米通商法301条などに基づき、現行25%の中国製EVに対する制裁関税を2024年年内に4倍の100%にする。 鉄鋼とアルミニウムの製品に関しても2024年年内に現行の0〜7.5%を25%に引き上げる。 今回の措置は、米政権が育成に注力するクリーンエネルギー関連産業にも及んだ。 EV向けリチウムイオン電池の関税を7.5%から25%に、太陽光発電の関連品は25%から50%に引き上げる。 関税を強化する理由については 「中国が人為的に低価格製品を世界市場に溢れさせている」 と指摘。 中国政府の産業支援による過剰生産によって、安価な中国製品が米企業に与える悪影響に対応する措置だと説明している。 また、知的財産の窃取などを踏まえ、 「中国の不公正な貿易慣行が米国の企業や労働者を脅かしている」 と厳しく批判。 米国のサプライチェーン(供給網)を維持していく上でも、制裁関税で米国の企業活動を保護する必要性を強調した。 リチウムイオン電池の材料となる重要鉱物の天然黒鉛(グラファイト)は0%から25%にする。 黒鉛は世界生産の8割超を中国が占めると言われる。 中国依存を回避し、米国内の供給網を強化する狙いがある。 供給網の脆弱性が問題視された半導体に関しては税率を2025年までに25%から2倍の50%に強化する。 米通商法301条を巡っては、対中貿易赤字を問題視したトランプ前政権が2018年に中国からの輸入品に制裁関税を発動し、米中が報復関税を実施する貿易戦争に発展した。 米が中国EVや電池、太陽光発電設備などに制裁関税 来週発表か 2024/5/10 11:40 https://www.sankei.com/article/20240510-EHBAK36DXBIXLKDZ6JVUXCGERA/ 米ブルームバーグ通信は2024年5月9日、バイデン政権が来週にも、対中関税の強化を発表すると報じた。 相手国の不公正貿易に対する一方的な制裁を認めた米通商法301条に基づく措置で、電気自動車(EV)や電池、太陽光発電設備などが対象になる見通し。 301条に基づく関税を巡っては、トランプ前政権が2018年から段階的に発動。 バイデン政権は追加関税を維持した上で、その効果や影響を分析していた。 EVや電池、太陽光発電設備に関しては、中国政府の多額の補助金や過剰生産による米国経済への悪影響が問題視されていた。(共同) 外資企業の中国への直接投資が昨年は82%減 30年ぶりの低水準 経済鈍化や政治リスク警戒 2024/2/18 21:56 https://www.sankei.com/article/20240218-BFXT6DSEONPP5MBFBDYJJCFRSQ/ 中国国家外貨管理局が2024年2月18日発表した2023年の国際収支によると、外資企業による直接投資は330億ドル(約4兆9500億円)だった。 前年比で約82%減で、30年ぶりの低水準にとどまった。 中国は改革開放政策の下で外資を呼び込んで急速な経済成長に繋げてきたが、経済成長の鈍化や政治リスクを警戒して外資企業が対中投資意欲を減退させているとみられる。 2023年10〜12月期は175億ドルと持ち直した。 2023年7〜9月期には118億ドルのマイナスに陥っていた。 新規投資よりも撤退や事業の縮小が大きくなった形で、比較可能な統計を公表している1998年以降で初のマイナスだった。 中国での新規投資に慎重になり、撤退や事業縮小を進めている外資企業が出ている。 不動産不況を背景とした中国経済の減速に加え、米中対立や反スパイ法が中国事業に与える影響を懸念しているもようだ。 中国に進出する日系企業の団体、中国日本商会が2024年1月発表した会員企業アンケートでは、2023年の対中投資を「しない」か「2022年より投資額を減らす」と回答した企業は計48%で、増加意向は計15%にとどまった。 習近平政権は2023年、外資の対中投資を呼び込んで中国経済の回復に繋げようとしたが、思うような成果を上げることが出来ていない。 田村秀男「お金は知っている」 ネット通販乱立が招く中国デフレ「アリババ」「SHEIN」「Temu」 激安競争で中小企業が犠牲、返品率3割のサイトも 2024.2/16 06:30 https://www.zakzak.co.jp/article/20240216-NQBG24OGXJL4RN23Q3B4TQZUME/ 中国の国家安全部はSNSの「微信」(ウィーチャット)に公式アカウントを持ち、しばしば脅しのメッセージを流す。 2023年12月15日には、中央経済工作会議の決定を踏まえて、以下のように警告した。 「外部から、中国経済を貶める意図を持つ各種の『常套句』が絶えず現れている」 「本質は虚偽を述べて『中国の衰退』という『言葉の罠』『認知の罠』を作り出し、中国の特色ある社会主義制度とその進む道を攻撃、否定し、中国に対する戦略的な包囲・抑圧を企むものだ」 拙論は産経新聞出版から『中国経済衰退の真実』を2024年2月1日に出版した。 このタイトルを決めたのは上記の工作会議より前だから、国家安全部の警告とは無関係である。 同書の多くのデータは中国国家統計局の公表値を使っている。 それに基づく趨勢は中国がバブル崩壊不況からの脱出が困難になっていることや、 「特色ある社会主義制度」 の行き詰まりを物語る。 思い出すのは2007年のことだ。 中国人民解放軍の参謀本部のスタッフたちが産経新聞の招きで来日した時、 「産経新聞は北京の外交当局から睨まれているが、あなた方はどう思うのか」 と聞くと、 「日本の新聞で読む価値があるのは産経新聞だけだ」 「何故なら、我々の知らないことが書かれている」 との答えが返ってきた。 今の習近平政権は不都合な真実を悉く排除、隠蔽し、公安当局が経済に関してネガティブな情報を流す者に 「反スパイ法」 を適用しかねないというから、隔世の感ありである。 本グラフは中国の消費者物価の前年比増減率と消費財売上高に占めるネット通販の割合を対比させている。 いずれも国家統計局データだが、月々のばらつきを馴らすために、消費財販売データが欠如している毎年1月を除外した11カ月平均値を算出した。 ネット通販比率が高まるにつれて物価上昇の幅が小さくなり、2023年10月から2024年1月まで4カ月連続で前年比マイナスになった。 デフレとは物価の継続的下落を指すが、需要面もみる必要がある。 消費財の売り上げ総額は2022年に前年を下回ったものの2023年は7.2%上回っている。 消費は回復しているようにも見える。 だが、ここで注目すべきは新型コロナウイルス禍の2020年以来顕著なネット通販のシェアの急増だ。 2023年の消費財売上高は2019年に比べ127兆円増となったが、7割に当たる90兆円近くがネット通販だ。 中国のネット通販サイト業界は日本でもお馴染みのアリババグループ、SHEIN(シーイン)、Temu(ティームー)など約10社が乱立し、多くが激安を競っている。 中には、品質管理が疎かになり、返品率が3割に達する通販サイトもあるようだ。 犠牲になるのが品物を受注生産する中小企業である。 安値に適応するため中国企業は賃金が安い周辺アジアに移転する。 不動産バブル崩壊に伴う消費意欲の萎縮がそれに重なる。 やはり中国はデフレ不況なのだ。(産経新聞特別記者・田村秀男) 日曜経済講座 不動産不況への対応急ぐ習政権 「中国衰退」論に反発し摘発示唆 中国総局・三塚聖平 2023/12/31 11:00 https://www.sankei.com/article/20231231-SU7OX56QORIUDD56CCDG7EKGHQ/ ★資金繰り難に陥っている中国不動産最大手、碧桂園の本部ビル=2023年12月上旬、中国広東省仏山市(三塚聖平撮影) 中国共産党と政府が2023年12月11、12の両日、2024年の経済政策の基本方針を決める中央経済工作会議を開催した。 年に1度開く経済分野の重要会議で、習近平国家主席(党総書記)や李強首相らが出席した。 中央経済工作会議から中国経済の現状や、2024年の経済政策の方向性が見えてきた。 国営新華社通信によると、会議では 「経済回復を更に推し進めるにはいくつかの困難と課題を克服する必要がある」 との認識が示された。 長期化した「ゼロコロナ」政策の後遺症や、深刻化している不動産不況が中国経済の足を引っ張り、庶民の雇用・所得環境は厳しい状態が続き、新型コロナウイルス禍の終了後も景気回復に勢いがない。 習政権が、そうした状況に改めて危機感を示した形だ。 そこで、重点分野の1つとして挙げたのが 「不動産、地方債務、中小金融機関などのリスクを統一的に解消する」 ことだ。 不動産に関しては、国有企業か民間企業かを問わずに 「不動産企業の合理的な資金需要を平等に満たし、不動産市場の平穏で健全な発展を促進する」 との方針が打ち出された。 中低所得者向け住宅の建設などを進め、 「不動産発展の新モデル構築を加速する」 と指示した。 不動産市場は、当局の統制強化に端を発する不況が長期化しており、減速傾向から抜け出す気配がない。 国家統計局によると、2023年1〜11月の不動産開発投資は前年同期比9.4%減とマイナスが続く。 従来、習近平政権は不動産業の救済に積極的ではないと見られていたが、消費者の不安心理を解消するためにも資金支援を進める見通しだ。 米ブルームバーグ通信は2023年11月、中国当局が資金支援の対象となる不動産開発企業50社のリストを策定していると報じた。 2023年10月に米ドル建て社債の利払いを期限内にできず資金繰り難にある中国不動産最大手の碧柱園も含まれているという。 コロナ禍後も回復が遅れている消費に関しては、 「新型消費を育てて強大にする」 と盛り込んだ。 成長が期待できる分野として、デジタルやグリーン、健康、インテリジェント(智能)家庭用品、文化、娯楽、観光、スポーツイベントなどを挙げた。 2024年の経済成長率目標も議論したと見られる。 2023年通年の成長率目標である 「5%前後」 の成長率目標は2023年と同水準の設定になるとの観測が強まっている。 目標は、2024年3月の全国人民代表大会(全人代)で表明される。 中央経済工作会議では 「発展と安全を両立させる」 という方針を示し、重点分野の1点目として 「サプライチェーン(供給網)の強靭性と安全レベルを高める」 と明記した。 半導体輸出規制などにより対中圧力を強める米国や、それに歩調を合わせている日本などを睨み、経済安全保障の強化や科学技術の欧米依存からの脱却を急ぐ方針と見られる。 一方で 「経済の宣伝と世論の誘導を強化し、中国経済光明論を鳴り響かせる」 ことを求めた。 中国経済光明論とは、 「中国経済の見通しは明るい」 といった主張だ。 景気回復が鈍化する中、庶民は中国経済に対する 「自信喪失」 に陥っており、先行きへの警戒感が消費にマイナス影響を与えている。 習近平政権はそうした状況に苛立ちを強めていると見られ、中央経済工作会議では 「自信を強めなければならない」 とハッパを掛けている。 その方針の下、中国当局は既に動きを見せている。 中央経済工作会議後の2023年12月15日、中国でスパイ摘発などを担う国家安全省は交流サイト(SNS)で 「中国経済を貶める古臭いありきたりの論調が絶えず生まれている」 と主張して 「『中国衰退』という偽りの話を作り上げようと企て、中国の特色ある社会主義制度を攻撃している」 と反発。 国家安全省は更に 「経済安全保障に危害を加える違法犯罪活動を断固として法により処罰する」 として、中国経済に関する批判的な論評も違法行為として摘発する可能性を示唆した。 2023年12月、中国が計画経済から市場経済への移行を進める改革開放政策に転じてから45年となった。 改革開放を主導した都ケ小平以降、中国は経済成長を最優先する路線を取ってきたが、習近平政権は 「国家安全」 に重点を置いて発展を目指すという路線変更を進めていると指摘される。 中央経済工作会議も 「質の高い発展によって高いレベルの安全を推進し、高いレベルの安全によって質の高い発展を保障しなければならない」 と強調した。 国家外貨管理局によると2023年7〜9月期の国際収支で、外資企業による直接投資が初のマイナスとなった。 統制色を増す習近平政権の政策も外資企業の中国投資に影響を与えているもようだ。 今回の中央経済工作会議を受けて外資企業がどう動くか注目される。 誤った対中認識に基づき天皇ご訪中推進 外務省、平成4年外交文書で明らかに 2023/12/30 17:24 https://www.sankei.com/article/20231230-BDPSEP7MBRLQPISV5K7LLN2OBY/ ★天皇、皇后として万里の長城を見学される上皇ご夫妻=1992年10月、北京市の八達嶺 外務省が2023年12月20日に公開した1992(平成4)年の外交文書で、当時の外務省が中国に対する甘い認識や見通しを持っていたことが明らかになった。 1992(平成4)年10月の天皇、皇后両陛下(現上皇ご夫妻)のご訪中も、結果的には誤った対中認識に基づいて進められたと言える。 「今後長期的に展望すれば、中国社会は必然的に民主化・自由化の方向を辿らざるを得ない」 「その際、(中略)予測は困難であるが、いずれにせよ多少の混乱は不可避であろう」 「今後の1年ないし2年はその前夜の小康状態と言えよう」 「従って、天皇御訪中のタイミングとして明年を選ぶことは賢明な選択である」 1991(平成3)年11月28日、橋本恕(ひろし)駐中国大使(当時、以下同)は、渡辺美智雄外相に宛てた公電でこうした考えを示した。 だが、それから32年が経過したが、中国は民主化していないどころか、習近平政権下でむしろ閉鎖的、全体主義的になっている。 また、外務省が作成した1991(平成3)年12月18日付の対宮内庁説明用資料は天皇陛下のご訪中について 「隣国たる中国との関係において積極的に対応すべきものであり、不幸な過去を清算し、日中関係を21世紀に向けて新たな段階に発展させる上で大きな意義を有する」 と説明していた。 小和田恒外務事務次官も1992(平成4)年3月、アマコスト駐日米大使に 「過去の清算は、現天皇の訪中によって初めて可能になる」 との認識を示した。 だが、1992(平成4)年4月に公賓として来日し、天皇陛下のご訪中を招請した江沢民中国共産党総書記は国家主席となった後、1994(平成6)年から反日的な愛国主義教育を開始。 2010(平成22)年に国賓として再び来日した際には、宮中晩餐会で歴史問題に言及し、顰蹙を買った。 外務省が期待したように不幸な過去は清算されなかった。 1992(平成4)年7月には中国課が天皇陛下ご訪中の意義と反対論に対する応答のポイントを作成。 「中国は天皇訪中によって日本からより一層の経済協力を引き出さんとしている」 との意見への回答として、 「我が国が陛下訪中と経済協力を結び付けることはあり得ず」 「中国側にもこのような期待は一切ない」 としていた。 政府が1992(平成4)年8月25日にご訪中を閣議決定するのに際し、当時の中国課長が1992(平成4)年8月24日に記者向けに行った事前ブリーフィングでは 「中国も陛下の御訪中を政治利用しないことを明確にしている」 と説明した。 しかし、中国の外相として日本側との折衝に当たった銭其琛氏は天皇陛下のご訪中について、後に回顧録で 「西側の対中制裁を打破する上で、積極的な作用を発揮した」 と政治利用の成果を指摘した。
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