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レオ・スレザーク名唱集
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/911.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 12 月 31 日 09:49:36: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: シャリャピン名唱集 投稿者 中川隆 日時 2017 年 8 月 03 日 10:06:23)

レオ・スレザーク - Leo Slezak (1873-1946)

Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak


NHK-FMから、突然 レオ・スレザークの声が。 - スケルツォ倶楽部 Club Scherzo(スマートフォン版)
http://scherzo111.blog122.fc2.com/blog-entry-469.html?sp  

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コメント
1. 中川隆[-9459] koaQ7Jey 2024年8月14日 14:34:02 : g0k3YWxN3E : czM5OHhuYjJwa1U=[2] 報告
L.Slezak, H.Schlusnus, G.Hüsch SP復刻版
uchukyoku1
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJPDtCaKst27f0F570X7XOx2
2. 中川隆[-7376] koaQ7Jey 2025年3月20日 20:03:59 : uWGsonBVEI : aVR4WGhVOU1WZXc=[8] 報告
<■469行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
レオ・スレザーク(1873.8.18 - 1946.6.1)男性歌手


声に聞くユーモア、レオ・スレーザークの「夜と夢」
2021年1月13日
http://www.leier-seele.com/naka/8407.html

レオ・スレーザークと言ってわかる人が少ないことは知っています。こんな知る人ぞ知るような歌い手のことを書くのは忍びないのですが、彼は私がドイツ歌曲を歌った歌手の中で一番感動した歌い手だと言うことで紹介したいと思います。幸いYouTubeでも検索できるので思い切って紹介します。

一世を風靡した超一流のテノールです。古今東西、どこを探しても彼のように歌える人はいないと太鼓判を押します。私にとって、シューベルトを歌わせて、彼の追随を許す者はいないと断言します。評価する人は最高の賛辞を送って褒めちぎるのですが、そうでない人は今更こんな歌い方は古臭いといい、俗な節回しでヤクザな歌い方だといいます。もちろんこっ酷く貶す人もいます。それでも私には最高の歌い手です。

最近は声を楽器のように訓練することが支流ですから、声が楽器のようになってしまいました。声は楽器とも機械音とも違う有機的なものですから、本当の声に出会ったときの喜びはひとしおです。発声法で作られた大抵の声は作り声に聞こえます。声学的に発声を学んだ声ですが、実は技術の方が聞こえてきて、歌がほったらかしになっていたりします。

スレーザークの歌を聴いていると思わず微笑んでしまいます。ドイツの歌曲を聴いている時にこんな経験はスレーザーク以外では起こらないことです。皆さん真面目に歌い過ぎているのではないかと思います。

YouTubeで「レオ・スレーザーク」と検索すれば、Nacht und Treume(夜と夢)、Litanai(連禱、祈りの歌)Du bis die Ruh(なんじこそ憩い)などが出てきます。まず何よりもNacht und Trueme(夜と夢)を聴いてみてください。


Schubert Nacht und Träume Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Schubert++Nacht+und+Tr%C3%A4ume+++Leo+Slezak

Schubert Litanei Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Schubert++Litanei++++Leo+Slezak

Schubert Du bis die Ruh Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Schubert++Du+bis+die+Ruh+++Leo+Slezak


スレーザーク自身、シューベルトの歌曲を特別なものと感じていました。「ミサをあげるような気持ちで歌う」と彼の自伝で書いているほどです。言葉通り確かに深い祈りでシューベルトの歌に向かって、心を込めて丁寧に歌いあげます。そこにはホットできる音楽空間があるのです。「リタナイ」という祈りのうたは、日本で言えば連歌のような作りの、ある詩の形が繰り返され、連綿と祈りを捧げるのですが、スレーザークの歌には、10世紀11世紀頃のヨーロッパの宗教画のような、ユーモラスな明るさがあって、詩に歌われている人たちは、彼とシューベルトに祈られて本当に成仏しそうな感じがしてきます。

スレーザークは特異な歌い手ですから位置づけは難しいですが、歌曲の歌い手としては唯一の例外と言った方がいいと思います。経歴も特異です。もともとは園芸家で、音楽学校とは無縁です。街のコーラスで歌っていたところをスカウトされ、頭角を表し、マーラーに見出されウィーンのオペラで歌っていました。メトロポリタンにも招待されトスカニーニの指揮でも歌っています。

彼の歌う「夜と夢」は夢の中を、彼の歌声といつしょに彷徨っているような気分になります。実に不思議な体験です。気持ちの良い無重力状態の中を彼の歌声とともに彷徨うことができるのです。このように歌えるのは、歌の技術ではなく、スレーザークの心の豊かさからです。歌が彼のように聞き手を掴むことは、ほとんどあり得ないことだと思います。歌を音楽として表現しているなんて言う技術的なものではなく、歌を、音楽を具現しているのです。歌になりきつていると言ってもいいのかもしれません。歌の神様とでもいいたくなるような姿が目の前に浮かんできます。
http://www.leier-seele.com/naka/8407.html


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レオ・スレザークの語るような歌
2018年2月9日
http://www.leier-seele.com/naka/6176.html

レオ・スレザークの歌は別格です。ぜひ多くの方に聞いていただきたいと願っています。

戦前にヨーロッパのオペラ界で活躍したテナーですが、ドイツ歌曲の歌い手としても名声を博しました。今日では、知る人ぞ知るという好事家の対象になったと言うのならまだしも、この歌い手の歌い方に昨今の音楽の常識が焦点を合せられなくなってしまって名前すら出てこないという状態で、忘れられた歌い手です。

私がこの歌い手を紹介するのは、彼のように歌う歌い手、歌える歌い手が現在どこを見渡してもいないという理由からです。なんだそんなことかと言われ片付けられてしまうことかもしれませんが、私にとってこれは大問題なのです。

本当に大問題なのです。それは何もドイツの歌い手の世界だけの問題ではないと考えているからです。そんな狭い了見でものを見ているのではありません。今日の音楽、特に歌は発生の面で危機に面していて、そこに一石を投じることがスレザークの歌にはあると考えているので、スレザークを忘れた音楽界に物申し、音楽の根本に新たな光を当てたいと考えるのです。音楽という芸術のあり方にとっても、とても健全なことだと考えています。ひいては芸術全般にもそして人生観を変えるにも良い刺激になるに違いありません。

先日の声について述べたブログ「声のすすめ」の最後のところで、「吸う声」について述べておきました。「吸う声」というのは、力んだ無駄な力を抜いた所で本来の力が一番発揮できるのだということの、私流の言い方です。

スレザークはその「吸う声」で歌った数少ない歌い手です。ですから最近のYouTubeにアップされたものを通してその声に接することができる利点を活用し、多くの人に「吸う声」を体験してもらえたらと願ってこの文章をしたためています。最後に彼の声の聞けるYouTubeを紹介しておきますのでぜひ聞いてみて下さい。

スレザークの「吸う声」はどう言うものかと言うと、こればかりは実際に聞いていただくのが一番なのですが、非常に滑らかです。しかも聞き手を包み込むような広がりがあり、歌詞の言葉がとても聞きやすく、言葉の美しさにうっとりさせられます。ただ時々、これが私の苦手としているところでもあるのですが、オペラを歌った歌い手たちの悪い癖で張り上げてしまいます。悲しいかなオペラを歌った人が身につけてしまう悪い癖ですが、この部分を抜けば、彼の歌は静かで、しっとりしていて、繰り返し聞いても疲れない歌だといえます。この声で歌われた歌詞の言葉はには力があり、語りかけられているようで、安心して歌に身を預けて聞いていられるのがいつも不思議です。

昨今のオペラ歌手たちの張り上げる声はどうして作られるのかと言うと、彼らの発声法は声の響きを求めているためです。よく響く声と言う意味です。そのため音響効果に囚われて、言葉の響きを置き去りにし、さらに声を楽器として扱うため、言葉のための声から遠ざかって、響のための声になってしまい、多くの方が経験しておられる様に、言葉が歌われているのに何を歌っているのか分からないと言う悲劇が生まれます。

スレザークの歌う歌の場合はそんなことはなく、言葉がはっきりと聞こえます。しかも語られているように聞こえるのです。声が音響のための道具ではなく、言葉のための道具だからです。そして聞いている側にとっては、ほかの歌い手に歌われた同じ歌詞と比べてみるとよくわかるのですが、スレザークの歌には言葉に説得力がありこちらに伝わって来るのです。

音楽学校の歌指導の中には今日でも「語るように歌う」という意識はあります。誰もがそのことの重要性を頭で知識として理解しているはずなのですが、実際の声作りの段になると、音響効果が優先され、楽器化してしまい、現実には張り上げるように指導されてしまうのです。しかもそれが今日の音楽教育では歌い手の声として高く評価されているので、学生たちは当然そちらを目指します。

ということは、スレザークのように歌ったら、今日の音大は卒業できないということでもあるのです。スレザークが好きになって、あのように歌いたいと思ったら指導の先生方に相手にされませんから音大をやめざるをえないわけです。今日スレザークのように歌える歌い手が世界中探してもいないのはそのためです。

ここで補足しなければならないことがあります。

実を言うと、今日一人もいないと言いましたが、彼が活躍した当時も彼のように歌える歌手は数少なかったのです。ここでは歌の神様とまで言われた、ロシアのバス、シャリアピンを「吸う声の持ち主」の一人として挙げるにとどめますが、「吸う声」は当時ですら本当にわずかだったのです。と言うことは、西洋の歌の世界ではもう長いこと「吸う声で歌う」ということは忘れられてしまっていたと言っていいのかもしれません。時たま「吸う声」を持って生まれた人が「吸う声」歌えたと言うことのようです。スレザークは生まれながらにしてその声に恵まれていたのでしょう。彼の歌は歌なのにまるで語りかけられているように聞こえてグイクイと引き込まれてしまいます。

「吸う声」。これは何も歌だけの事ではなく、私たちが普段話をするときにも考えていい事のはずです。「吸う声」で話せば、聞き手を引き込むことができるのです。今日の様に吐く息だけで言葉にしてしまうと、声は硬いものになって、相手にぶつかってしまいます。言葉は聞きづらくなりそのため相手がバリアを張って警戒するので、言葉が相手に伝わらなくなってしまいます。今日の声楽家たちの声も基本的には吐く息からの声で、そのため言葉が聞き取りにくいことを思い出していただけると、私が言いたい事が多少でもご理解いただけるのではないかと思います。「吸う声」は聞いてもらえる声の事でもあります。


YouTubeで聞けるスレザークの歌を最後に紹介します。

Leo Slezak sings ‘Nacht und Träume’ (Schubert)
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak+++Nacht+und+Tr%C3%A4ume+++Schubert

Leo Slezak sings ‘Mondnacht’ (Schumann)
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak+++Mondnacht++Schumann

R.Strauss – Morgen! – Leo Slezak
https://www.youtube.com/results?search_query=R.Strauss++Morgen!+++Leo+Slezak


これだけ見れば関連のところにスレザークのほかの歌もありますから、いろいろと聞いてみて下さい。
http://www.leier-seele.com/naka/6176.html


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Leo Slezak; AM MEER (Schubert)
https://www.youtube.com/watch?v=pQ5trM6EEQw

Polydor 60162-A (Japan press)
1928
EMG MkXb, thorn needle


シューベルト「海辺にて」(歌曲集『白鳥の歌』より)/レオ・スレザーク
2017年10月06日
https://ameblo.jp/eiketu333/entry-12317292550.html

海辺にて
ハインリヒ・ハイネ 石井不二雄・訳

海原は名残りの夕日に

遥か沖まで輝いていた。

ひっそりとした漁師小屋のそばに、

僕たちはじっと二人だけで坐っていた。

霧が立ち昇り、潮が満ちた、

鷗が飛び交っていた。

君の目からは愛情に満ちた

涙がいく粒もしたたり落ちた。

その涙が君の手に落ちるのを見て

僕は崩れ折れるようにひざまずき、

君の白い手を取って

そこから涙をむさぼり飲んだ。

あの時以来、僕の身体は

憔悴し、

心は憧れに死に果てている。――

あの不幸な女が彼女の涙で

僕に毒を注いだのだ。

シューベルトは、生涯にわたり海を見たことがなかったという。どんなに想像をふくらませ、海へと思いを馳せていたのだろうか――シューベルトのこの作品を聴くと、そんなことを思う。シューベルトの海への憧憬が感じられてならないのである。

この曲を聴くと、まるで、たそがれ時の海の情景が目の前に広がってくるような気がする。

だが、この作品の真の素晴らしさは、海の情景描写が、即ち心理描写となっている点にあろう。愛の喜びと苦しみが、海の容貌と一体になった奇跡のような作品。

こんなにも美しく、切なく、苦しい作品を残したシューベルトに対して、心から感謝せずにおれない。

ユーチューブは、往年の名テノール、スレザークを選ぶ。同一録音がいくつかアップされていたが、やはりSPレコードを蓄音機で再生したものが素晴らしい音質だった。

かつては、こんなにもロマンティックに、陶酔的に歌われていたのだった。「古いスタイル」なのかもしれないが、真実に迫る歌唱がここにはある。
https://ameblo.jp/eiketu333/entry-12317292550.html


Wolf - Verborgenheit - Leo Slezak (1928)
https://www.youtube.com/watch?v=AfICyHI81IQ

Leo Slezak, tenor
Heinrich Schaker, piano
Grammophon, 1928


ヴォルフ「隠棲」/スレザーク
2016年09月14日
https://ameblo.jp/eiketu333/entry-12200031326.html

隠棲
エドアルト・メーリケ 小林一夫・訳

世間の人々よ、私をこのままにしておいて下さい!
世俗的な喜びで私を誘さそわず
喜びであれ、悩みであれ、
そのままの姿で私の心に味わわせて下さい!

私がなぜ悲しいか、自分でも分らないのです。
それは、根拠のない苦痛です。
私は絶えず涙のヴェールを通してのみ
太陽の慈愛の光を見ているのです。

私は、しばしば意識が定かでないことがあります。
すると、明るく澄んだ喜びが
私を悩ましている鬱うつの状態を通して
突然、私の心に喜びが過よぎるのです。

世間の人々よ、私をこのままでいさせて下さい!
親切や誘惑で私の心を惑わすことなく、
私の感じる喜びや悩みを、
まぎれなく、この心にお与え下さい!


「隠棲」。初めて聴いた時、この憂いを帯びた優美なメロディに、そして中間部のドラマティックな盛り上がりの対比の妙に心奪われたことを思い出す。長い間、ヴォルフは、私にとってとっつきにくい作曲家だったが、この曲は心に迫ってきた。ヴォルフがなくてはならない作曲家となる、そんなきっかけの一つになった作品でもある。いろんなことに思い悩んでいた時だったから、「世間の人々よ、私をこのままにしておいて下さい!」と訴えるメーリケの詩が、胸を打った。

ユーチューブは、往年の名テノール、レオ・スレザークの歌唱を選ぶ。ドイツの作曲家フーゴー・ヴォルフの生まれが1860年、テノール歌手レオ・スレザークの生まれが1873年。私たちにとってヴォルフは歴史上の人物であるが、スレザークにとっては、一回り以上年上とは言え、同じ時代を生き、共に呼吸した作曲家であったに違いない。

この「隠棲」の演奏も、スレザークの、ヴォルフに対する心からの共感と敬愛がにじみ出ているように思う。フィッシャー=ディースカウやボストリッジの名唱を横目に見つつも、この曲を聴くときは、ついついスレザークの演奏に手が伸びてしまう。たとえ録音が古くとも、この演奏に私は心惹かれる。
https://ameblo.jp/eiketu333/entry-12200031326.html


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NHK-FMから、突然 レオ・スレザークの声が。
http://scherzo111.blog122.fc2.com/blog-entry-469.html
 
 少し前のこと、いつものように 仕事で移動中の合間に営業車のFMを点けると、NHK「音楽遊覧飛行 」の放送帯 − 毎回 複数のパーソナリティが交替で 番組進行を務める 平日のポピュラー音楽プログラム − ちょうどダ・カーポの榊原広子さんが「東京都の上田さん 」という方の リクエスト葉書を 読み終えられたところでした。

 残念ながら そのお便りの内容は 殆ど聴けませんでしたが、続けて 「上田さん 」のリクエスト曲が放送されました。

 意外なことに、それは たいへん古いSP録音でした。

 何と 1928年、
 レオ・スレザークの歌唱による
 シューマンの歌曲「くるみの木 」ですと・・・

 レオ・スレザークとは、
 かつてメトで マーラーやトスカニーニにも起用された
 オーストリアのテノール歌手 というおぼろげな認識くらいしかなく、
 正直 名前しか知らないに等しい存在でした。

 ああ、これは聴いておかねば −
 と、思わず 農道の路肩(笑 )に車を寄せ、エンジンを止めます。

 率直に驚きました。
 初めて聴く その歌い方は、スレザークという人が たしかヘルデン・テノールだったという 私の浅い先入観を
 あっさりと覆すものだったからです。


Leo Slezak, "Der Nussbaum" Schumann - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=C2KGJSe39zA


 それは、ドイツ語特有の美しい発語 ―
 r を舌の上で転がす音・・・
 Sch という擦過音・・・
 とても格調高い発音
 素晴らしい
 柔和な声の表現に
 それはもう 心が洗われるようでした。

 戦前のドイツ・リートとは これほどまで「語る 」ものなのか ―
 オーケストラ・ピットに拮抗して演じているオペラ歌手でも
 聴き手を目の前にしたリートを歌うときには その発声も巧みに使い分け、
 根本から異なる歌唱形態で聴かせるのだなあ、と改めて感じ入りました。


レオ・スレザーク Leopold Slezak(1873.08.18 - 1946.06.01 )
モラヴィア出身、オーストリアのテノール歌手で 1896年ブルノ市立劇場で「ローエングリン 」タイトルロールでデビューします。

ロンドンのコヴェント・ガーデン王立歌劇場で喝采を受けました。

1901年から34年まで ウィーン国立歌劇場のヘルデン・テノールとして活躍。オテロ、ローエングリンの他、ワルター(「マイスタージンガー 」 )、タンホイザー、ジークフリート、ラダメス(「アイーダ 」 )、マンリーコ(「トロヴァトーレ 」 )など、主にワーグナーやヴェルディを中心に、多彩なレパートリーを誇りました。

メトロポリタン歌劇場でも活躍し、1910年にはチャイコフスキーの「スペードの女王」米初演(グスタフ・マーラー指揮 ! )で主役のゲルマンを務めました。


 レオ・スレザークと言えば、私の乏しい記憶の中では、とても機知に富んだユーモラスな人という 勝手な印象があります (次の白鳥はいつ 出航かね? )。

 それは、たしか渡辺護氏が どこかで紹介しておられた 傑作なエピソードのせいかもしれません。 何で読んだのか忘れてしまいましたが、私 発起人の記憶の中から、以下 再現させて頂きます。どうぞ ご笑納あれ。

 レオ・スレザークがベルリンで マイアベーアの歌劇「預言者 」の主人公を務めた時の逸話です。

 このオペラの第4幕で 彼は僭王として君臨し、華やかな戴冠式を執り行う場面があるのですが、ベルリンの劇場が特別に用意した豪華な王冠と衣装の出来が素晴らしく、公演の大成功に貢献したのでした。
 ちょうどウィーンでも同じ役で出演することが決まっていたスレザークは、このお気に入りの王冠と衣装を わざわざ借りて、ウィーンまで持って帰ることにしました。

 彼の乗った夜行列車がドイツとオーストリアの国境に到着したのは真夜中でしたが、税関の役人は厳格な男で 寝台車にいたスレザークを起こすと手荷物検査のため鞄を開けさせました。その中に王冠が無造作に入っているのを見つけた途端、小道具とは知らずに 顔面蒼白となった役人は 靴のかかとを鳴らし 直立不動の姿勢をとって スレザークに最敬礼、「御無礼をお許しください、皇帝陛下 ! 」
http://scherzo111.blog122.fc2.com/blog-entry-469.html


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Schumann: Myrthen, Op. 25: 3. Der Nussbaum · Leo Slezak
https://www.youtube.com/watch?v=fzMCx4a7kcU

℗ 1928 Deutsche Grammophon GmbH, Berlin


スレザークが歌うシューマンの「くるみの木」
2022年09月10日
https://ameblo.jp/eiketu333/entry-12763658417.html

今日、スレザークが歌うシューマンの「くるみの木」(1928年録音)を久しぶりに聴き、感動を新たにしたのでブログにアップしました。

レオ・スレザーク(1873.8.18 - 1946.6.1)は、チェコスロバキア生まれのオーストリアのテノール歌手。たしか中学生の頃、ラジオで流れた、このシューマンの「くるみの木」に心がとろけるような感動を覚えました。その後、ずっとこの演奏が忘れることができず、CDを探していましたが、スレザークの復刻版は発売されておらず(発売されていたとしても見たことがなく)、大変残念に思ったものです。

それから後のことです。東京に就職して間もないころ、友人から誘われてFレコ―ド社に行きました。そこで、博物館でしか見たことがないSPレコードなるものが売られているのを初めて目にしました。ワルター、メンゲルベルク、ティボー、クライスラー、コルトー・・・そうそうたる巨匠たちのレコードがところ狭しと売られていました。すごいレコードが売られているものだと、びっくりしたものです。

とその中に、このレコードを見つけました。視聴が可能だったので、さっそく店員さんに再生してもらいました。視聴しながら、涙が止まりませんでした。

あまりの感動に、レコードプレーヤーもないのにそのレコードを買いました。
そんなわけで、私にとって、この演奏は大変思い入れがあります。

音楽評論家の宇野功芳氏が、スレザークについて「二十世紀最高の声楽家の一人であり、英雄的なテノールとして一世を風靡した」と、次のように評しています。

 電気録音が発明された頃はすでに声が衰え、音程が下がったり、高音が硬くなったりしているが、それでもドイツ歌曲におけるロマンティシズムの権化といいたい陶酔的な歌い方は、麻薬のように聴く者の心をとろかしてしまう。

 テンポやリズムの思いきったくずし方、はなはだしいポルタメントの乱用は、指揮のメンゲルベルクと好一対であり、とくに甘美なピアニッシモは一度耳にしたら絶対にわすれられない。(『名演奏のクラシック』講談社現代新書)

この「くるみの木」もまさに「ロマンティシズムの権化」と呼びたい絶唱。ロマン派の曲には、ロマンティックな演奏が似合います。
https://ameblo.jp/eiketu333/entry-12763658417.html


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板起こし音源 レオ・スレザークの歌うレーヴェ「詩人トム」他
http://classic-cdreview.seesaa.net/article/459067409.html

戦前、しかも第1次世界大戦前が全盛期だった歴史的テノール歌手 レオ・スレザーク。録音が少なくリート好きな人でもあまり知られていない。故宇野功芳氏が褒めていた歌手だったからか、未だにこの人のシューマン「胡桃の木」だけはブログに取りあげる人がたまにいます。

そんな彼の音源で、家に眠っている国内初期盤LPが1枚あります。SP復刻盤でLP出たての頃の製品だからか、恐らく180gはある重みのあり作りがしっかりしたLP盤。あえて「胡桃の木」では無く、渋いレーヴェ「詩人トム」を聴きたくなり、久しぶりに板起こしを。


レーヴェ 歌曲「詩人トム」
テノール:レオ・スレザーク
1920年代の録音

詩は下記の通りです。


詩人のトーマスは小川に寝そべる
小石だらけの小川 ハントリーの城のそば
そこで見たのはブロンドの女性
白い馬にまたがった

彼女は白い馬にまたがっていた
そのたてがみはきれいに編まれていて
それぞれの網目には明るくつるされていた
キラキラした銀の鈴が

さて詩人トムは帽子を脱いで
膝元にかがんで彼女にあいさつし、そして言った
「あなたは天界の女王さまですね!
 あなたはこの地上におられるお方ではない!」

そのブロンドの女性は馬を止めて
「そなたに告げようぞ、わらわが誰なのかを
 わらわは天界の若きおなごではない
 妖精の女王なのじゃ

 そなたのハープを取れ、弾きそして歌うのじゃ
 そなたの一番の歌をわらわに聞かせよ!
 されどもし そなたがわらわのくちびるにくちづけるならば
 そなたはわらわのもとで7年間を仕えねばならぬ!」

「喜んで! 7年間、おお女王さま
 あなたさまにお仕えするなど、私はまるで恐くはございません」
彼は女王にキスして 女王さまも彼にキスをした
一羽の小鳥がトネリコの木で歌った

「さあこれでそなたはわらわの物じゃ、わらわの側に寄れ
 さあこれでそなたはわらわの物じゃ 7年の間」
ふたりは緑の森の馬で駆けていった
なんと詩人の幸せだったこと!

ふたりは緑の森の馬で駆けていった
鳥の歌声と太陽の光あふれる中を
そして女王が軽やかに手綱を引けば
鈴が明るい音を響かせる


一片のアリアのような起承転結のしっかりとした音楽。非常にロマンティックな歌唱とピアノ・・・特に中間部の音が零れ落ちてきそうなほどピアノとスレザークの弱音によるポルタメントをかけた歌い方が見事。今の時代にこんなことをしたら時代錯誤も甚だしいという程耽美的。

是非、MP3でご一聴を。B面丸ごとトラック切りをしていないのでご容赦下さい。6曲目が「詩人トム」です。

再生できない場合、ダウンロードはこちら
https://classic-cdreview.up.seesaa.net/image/E382B9E383ACE382B6E383BCE382AFE38080BE99DA2.mp3


1、シューマン 「月の夜」
2、ブラームス 「野のさびしさ」
3、ブラームス 「セレナード」
4、R・シュトラウス 「なつかしの幻」
5、R・シュトラウス 「たそがれの夢」
6、レーヴェ 「詩人トム」
7、ワーグナー 「はるかなる園に」〜ローエングリン
8、ワーグナー 「懸賞の歌」〜マイスタージンガー

どの曲も歌い方は古い。しかし、この甘い声は夜に相応しい・・・これがもう約1世紀前の歌声だと思うと感慨一入。どうぞ耳を傾けてみてください。
http://classic-cdreview.seesaa.net/article/459067409.html


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Leo Slezak - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak&sp=CAI%253D


Leo Slezak Mozart - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Mozart&sp=CAI%253D

Leo Slezak Schubert - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Schubert&sp=CAI%253D

Leo Slezak Schumann - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Schumann

Leo Slezak Wagner - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Wagner&sp=CAI%253D

Leo Slezak Brahms - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Leo+Slezak++Brahms&sp=CAI%253D


L.Slezak, H.Schlusnus, G.Hüsch SP復刻版
uchukyoku1
https://www.youtube.com/playlist?list=PLF9sHH6NFGJPDtCaKst27f0F570X7XOx2

レオ・スレザーク - トピック - YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCof3xJAnkwFGkTSnR0ZXmzw

Leo Slezak - YouTube
作成者: CMSKGramophone
https://www.youtube.com/playlist?list=PLX1jY_Fu4OHXXTLWvexZlTsGc1JjGAD2H


レオ・スレザーク(1873-1946)のディスコグラフィー
https://ibotarow.exblog.jp/23884764/ 


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シューベルト

Leo Slezak_ Schubert : " Du bist die Ruh " 君はわが憩い D.776
https://www.youtube.com/watch?v=efy2fJqN9d4&list=PLF9sHH6NFGJPDtCaKst27f0F570X7XOx2&index=1

Leo Slezak (1873 - 1946)
78rpm / POLYDOR-60161-B
on HMV-163 gramophone

Friedrich Rückert フリートリヒ・リュッケルト

Leo Slezak_ " Der Lindenbaum " 菩提樹 (Schubert : Die Winterreise)
https://www.youtube.com/watch?v=8OtwOcBaMxk&list=PLF9sHH6NFGJPDtCaKst27f0F570X7XOx2&index=2

Leo Slezak (1873 - 1946)
78rpm / POLYDOR-60161-A
on HMV-163 gramophone

Leo SLEZAK_" Ungeduld " (Schubert)
https://www.youtube.com/watch?v=pFj9UzTuNM4&list=PLF9sHH6NFGJPDtCaKst27f0F570X7XOx2&index=3

Leo SLEZAK (1873 - 1946)
シューベルト:焦 燥 ("Impatience" from Die schöne Müllerin )
78rpm / POLYDOR-45108 B
on British Columbia #121 Gramophon with Columbia Mica reproducer

Leo SLEZAK_"Ständchen" (Schubert)
https://www.youtube.com/watch?v=Eswi-kFMOuE&list=PLF9sHH6NFGJPDtCaKst27f0F570X7XOx2&index=4

Leo SLEZAK (1873 - 1946)
シューベルト:セレナーデ(from "Schwanengesang")
78rpm / POLYDOR-45108 A
on British Columbia #121 Gramophon with Columbia Mica reproducer

Leo Slezak - Schubert : "Die Post", "Wohin?" (1928)
https://www.youtube.com/watch?v=x5E5E15ugNA&list=PLF9sHH6NFGJPDtCaKst27f0F570X7XOx2&index=21

"Die Post" from Die Winterreise
"Wohin?" from Die schöne Müllerin
78rpm / Jpn Polydor-50025, recorded in 1928
on HMV-163 gramophone

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