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韓国のパプリカ生産量は増加しており、その4割が輸出向けで、ほぼ全量が日本向けとなっている。1990年代は輸出向けがほとんどであったが、韓国国内の需要増から2000年代に入ると国内向けが日本向けを上回るようになった。今回の調査では新たな国への輸出の可能性にも関心を示していることを確認できた。今回は、韓国のパプリカの生産、流通動向と日本への輸出に与える影響を日本の生産動向を交えて報告する。
1 はじめに
日本では、パプリカはサラダや炒めものなどで消費されることが多く、一般的には料理に色彩感を与えるために使用される。そのため、1食当たりの消費量は少ないが、他の野菜などと比較してビタミンCなどの含有量が高く、健康的で栄養が豊富というイメージがある。
日本で流通しているパプリカの約9割は輸入品であり、日本において輸入品が多くを占める野菜である。韓国は、日本から近距離にあり、競合国のオランダより輸送コストが低いことなどから、圧倒的なシェアを誇っており、2017年の日本のパプリカ輸入量の8割弱を占めている(図1)。
韓国では、栽培が開始された1994年は生産量のほぼ全てが輸出向けであったが、2000年代に入り、韓国の消費者の野菜に対する好みの変化やパプリカが栄養学的に優れることなどが理解されてきたため国内消費量は増加し、現在は、生産量の約6割が国内向けとなっている。国内向けシェアの拡大は今後の日本への輸出に影響を与える可能性もある。
本稿では、2018年7月に実施した現地調査を基に、同国のパプリカの生産状況と日本への輸出に与える影響を筆者の分析を交えて報告する。
なお、本稿中の為替レートは、1ウォン=0.1円、1米ドル=114円(2018年11月末日TTS相場:0.1036円、114.47円)を使用した。
2 生産拡大と韓国国内の消費動向
(1) 生産拡大の背景
韓国では、パプリカは「タンコチュ(色つきとうがらし)」とも呼ばれている。1994年に栽培が開始され、1995年には全ぜん羅ら北ほく道どう金きん堤てい市のチャムセム農協にて輸出向けの栽培が開始された。その後、政府の施設野菜現代化事業によりオランダ型の栽培施設およびシステムが導入された。2000年代に入ると、消費者にパプリカの栄養学的な価値が認知され消費量が増加したことに加え、生産技術の発達により生産性が向上し国内供給量が増加したため、先に述べたとおり、国内向けのシェアが拡大した。最近は、ICT(情報通信技術)(注1)を利用した「スマートファーム」が増加してきており、さらなる生産性の向上が図られている。
生産量に占める輸出向けシェアは減少しているものの、日本への輸出量は右肩上がりで増加しており(表1)、これら内外需要の好調を背景に栽培面積および生産量は着実に拡大している(図2)。
(以下略)
海外情報(野菜情報 2019年1月号)
https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/kaigaijoho/1901/kaigaijoho02.html
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これほど、パプリカを韓国から輸入していたとは知りませんでした。
ここを突かれたら、大変なことになるのでは!?
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