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(寄稿)歴史的な南北会談、恒久的な平和に結び付くか?(BBC NEWS JAPAN)
http://www.asyura2.com/17/asia23/msg/655.html
投稿者 無段活用 日時 2018 年 4 月 30 日 10:26:48: 2iUYbJALJ4TtU lrOSaYqIl3A
 



http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-43933161


【寄稿】歴史的な南北会談、恒久的な平和に結び付くか?


2018年04月28日


ジョン・ニルソン=ライト博士、ケンブリッジ大学および英王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)



金正恩氏歓待 儀礼に彩られた首脳会談の1日を振り返る


27日に行われた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の劇的な会談は、少なくとも両国が和解したというイメージと、韓国社会に気分の高揚を与えたという点では、実に明白な歴史的突破口を提示したと言える。

一方で、この会談で発表された共同宣言――朝鮮半島の平和と繁栄、そして統一をうたった新たな板門店宣言が実際には何を提示しているのか、南北両国や、より広範囲な国際社会を恒久的な平和へと推進させる確固とした方策があるのかについては、疑問が残ったままだ。

1953年に朝鮮戦争の休戦協定が結ばれて以来初めて、北朝鮮の指導者が韓国に入ったことの象徴的な意味を過小評価することはできない。

金委員長が、名目上とはいえ敵地に堂々と入るという決断をしたことは、この若い独裁者の自信と政治舞台における鋭い嗅覚、そして巧みなタイミング操作の表れと言える。

彼が文大統領を一瞬だけ北側に招き、共に南側へと戻った一連の仕草は器用で、その場で考えついたかのように見えた。両国とその指導者が対等だと世に示すにはきわめて優れた方法だった。

さらに言えば、南北間の国境をあいまいにすることで、両国が長らく模索してきた統一というゴールを示唆したことにもなる。

この日は最後まで、史上初の場面と注意深く計画されたイメージの連続だった。両首脳は青空の下でざっくばらんに、そして親しげに会話を交わした。北朝鮮と韓国が自らの運命を決めるための新たな力強い文脈を、慎重にではあるが、一歩先に進めた格好だ。

朝鮮半島は古くは中国や日本、そして冷戦中には米国や旧ソ連といった超大国の利益に振り回されてきた。今回の会談で交わされた握手と大きな笑顔、抱擁は、2カ国がこうした過去の記憶を相殺し、自らの未来を決定しようというメッセージを強調した。



Reuters
金委員長と文大統領は、「敵対行為」の停止を明らかにした



国際メディアの前で行われた共同声明もまた、金委員長にとっては自らに対する先入観に挑戦する完璧なタイミングだった。

報道陣に対して自信と落ち着きに満ちた発表をする様子は、彼の世間から離れた頑固で横暴な指導者というイメージを、平和と国家の和解のために働こうとしているごく普通の人間的な政治家に、一気に変化させた。

懐疑派はこれを、金氏の安易なプロパガンダの勝利と見るだろう。あるいは、北朝鮮が「段階的な(中略)非武装化」の名の下に勝ち取ってきた核とミサイルによる優位性を確固たるものにする策略と取るかもしれない。北朝鮮はこれまで段階的な交渉が必要だと強調しながら、事態が急激に進展するという期待を意図的に避けてきた。

今回の共同声明は、統一や敵対行為停止を盛り込んだこれまでの共同宣言を踏襲したものとなっている。南北首脳は過去、1991年、2000年、2007年にそれぞれこうした条約を取り交わしている。

過去の宣言には共同連絡事務所の設置、軍部の対話や信頼構築に向けた対策、経済協力、両国の市民の接触拡大などが盛り込まれていた。

しかし今回の板門店宣言では、その内容がより具体的になった。例えば、「地上と海上、空中をはじめとするすべての空間で(中略)相手に対する一切の敵対行為を全面中止」することを約束したほか、両国による信頼構築に向けた施策をいち早く実行するため、さまざまな期日を設定した。

これには、5月1日から軍事境界線上の非武装地帯における「全ての敵対行為」を停止すること、5月に二国間の軍事協議を行うこと、2018年のアジア大会に共同で参加することなどが含まれる。離散家族の再会事業は8月15日までに開始される見通しだ。

そして何よりも重要なのは、今秋にも文大統領が北朝鮮を訪問することが決まったことだろう。

平和に向けて最初の、しかし少し大きな一歩を踏み出そうというこの宣言は、両首脳が抗えない勢いと切迫感を生み出そうとしていることに起因しているようにも思える。


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共同宣言はさらに、中国と米国のどちらか、もしくは両方が参加する、将来の平和協定に向けた対話の対話をうたった。

拘束力のある外部アクターを、重要な問題を前に進めるための、確実ながら変化していく行程表に加えることの必然性は、半島内での紛争のリスクを低めることにある。韓国と北朝鮮の両国が避けようとしてきたリスクであり、「炎と激怒」などのドナルド・トランプ米大統領による過去の敵意に満ちた言葉も、その恐れを裏打ちしていた。

文大統領が任期5年の序盤にいることを考えれば、時間稼ぎは実行可能な選択肢だ。これは2000年と2007年の南北首脳会談と著しく異なる。当時それぞれ韓国の指導者だった金大中(キム・デジュン)元大統領と盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は、いずれも既に大統領任期のかなり後期だった。

なので、文氏は金氏との繰り返しの会合や、文氏と金氏の2人ともが対話の定例化と宣言に含まれた広範囲な取り組みの進展に本心から興味を示していることに期待することができる。

首脳会談における金氏自身の声明も、アイデンティティ・ポリティクス(属性に基づいた政治)を支持する口頭での主張だった。声明では「一つの国家、一つの言語、一つの血」が強調され、両国間における将来的なあらゆる紛争の否定が繰り返された。この2つの主題は、必ずしも極端ではないものの自信に満ちた愛国主義に従来から共感しやすい韓国の世論にうまく作用するだろう。



AFP
トランプ大統領は北朝鮮に最大限の圧力をかけ続けると表明した(27日)



声明で韓国と北朝鮮が共通の未来への決意をどんなに強調しても、米国の決定的な重要性からは逃れられない。

大きな期待を集めるトランプ米大統領と金委員長の首脳会談は5月か6月初めに開催される予定で、紛争の平和的解決に対する北朝鮮の約束の誠意を試す決定的な機会になる。

北朝鮮政府が公言する「非核化」への約束は、米政府が要求する「包括的で、検証可能で、付加逆な」核兵器放棄とは非常に異なる可能性が高い。

米朝首脳会談はこの問題に関する米国と北朝鮮の距離を測る手段であるだけでなく、北朝鮮との意見の隔たりを縮めるための戦略を米国がどの程度作り出せたかを評価する重要な機会にもなる。

文大統領はおそらく、トランプ大統領の自尊心を高めることが戦争の危機を最小化し、トランプ氏に北朝鮮との会話に関わらせ続ける最も良い方法だと認識した上で、韓国と北朝鮮間の関係の飛躍的前進にトランプ氏が大きな功績を果たしていると自認することを許してきた。

板門店での首脳会談の長期的、実質的な成果が何であれ、この出来事は両首脳の政治的な抜け目なさ、外交的な機敏さ、そして戦略的視野を記憶に残る形で示した。

27日の劇的な出来事は、人間性やリーダーシップが歴史的な変化に影響しする主要因になり、時には比較的小さな国がより大きな、強い影響力を持つ国と利害を競いながらも、自らの利益を上げることができることの証左だ。


ジョン・ニルソン=ライト博士は、英シンクタンク「チャタムハウス」(王立国際問題研究所)北東アジア担当上級研究員、およびケンブリッジ大学日本政治東アジア国際関係上級講師


(英語記事 Will historic Koreas summit lead to peace?


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米朝関係 北朝鮮 韓国 米国 北朝鮮核・ミサイル開発





 

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コメント
 
1. 中川隆[-11646] koaQ7Jey 2018年5月01日 09:24:17 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-12745]
板門店宣言における「完全な非核化」は単なるパフォーマンス 2018年05月01日


 韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長が4月27日、軍事境界線のある板門店で会談しました。この南北首脳会談は2000年6月(金大中大統領と金正日総書記)と2007年10月(盧武鉉大統領と金正日総書記)に続いて10年半ぶり3回目となります。
 当然のように今回を含む3度の南北首脳会談は、韓国大統領が親北である時に開催されています。今回の文在寅大統領も本誌は以前から「親北というより北朝鮮そのもの」と何度も書いてきました。またこれまで2回の南北首脳会談で決めたことが、何か実現しているのかというと、それもほとんどありません。

 今回も、たまたま親北の韓国大統領であるため、共同で作り上げたパフォーマンスでしかなく、その目的は北朝鮮に対する経済制裁を解除させることでしかありません。

 そこで「板門店宣言」なるものが採択され、そのトップには朝鮮半島の「完全な非核化」を実現すると明記されていますが、そのスケジュールや具体的方法などは全く示されていません。米軍は1991年に韓国内の米軍基地から戦略核を撤去したと公表していますが、北朝鮮は信じておらず核やミサイルの開発に力を入れてきました。

 だいたい北朝鮮の核放棄は「反故の歴史」で、1994年のクリントン政権時には米国が軽水炉を提供する代わりに北朝鮮が核計画を凍結する「米朝枠組み合意」を締結したものの、ブッシュ(息子)政権時の2002年末には一方的に核施設を稼働再開させました。

 2005年の6か国協議でも北朝鮮が核放棄を約束し、見返りにエネルギー支援を受ける共同声明が採択されました。しかしその核放棄プロセスの検証があいまいで、結局のところ北朝鮮はエネルギー支援やテロ支援国家の指定解除などを「ただ取り」しただけでした。

 そこにきて今回は、「もともと親北でいわば身内のような文在寅大統領」とパフォーマンス重視の合意をしただけで、その内容も過去に比べてもっとあいまいで、最初から「全く信用できない」と考えておくべきです。

 ただ今回の「板門店合意」には、1953年に終結している朝鮮戦争において、韓国だけが終結協定に加わらず北朝鮮とは休戦状態となっていますが、それを正式に終結させて米中も加えて(日本は入っていません)平和協定にまで発展させるとの項目があり、これだけは「ある程度」進展するような気がします。北朝鮮はこれから韓国の(その後ろにいる米国も)動向にあまり敏感になる必要がなくなるからです。

 北朝鮮はGDPを正式公表しておらず諸説ありますが、その最大のものでも400億ドルで、日本の0.7%、米国の0.2%しかない経済後進国です。しかしその中で軍事費(核やミサイルの開発費を含む)が60億ドル(GDPの7分の1)とも言われています。実際は北朝鮮のGDPはもっと少なく、軍事費はもっと大きいはずです。

 世界には核保有を公言している国が9か国あり、国連安全保障会議の常任理事国5か国以外では、パキスタン(保有する核弾頭が140発)、インド(130発)、イスラエル(80発)、それに北朝鮮(20発)となります。

 そんな北朝鮮が、韓国(GDPが世界10位の1.6兆ドル)だけでなく、米国、中国、日本といった経済大国を相手にして一歩も引きません。金正恩は先日中国を訪問して大歓迎され、近いうちにトランプ大統領まで(第三国にではありますが)呼び出して米朝首脳会談を開催する予定です。

 まさにGDPが最大でも400億ドルしかない北朝鮮の、34歳の若造(金正恩)が国際政治バランスを読み取って手玉に取っている「通常では理解しがたい状況」がこれからも続くことになります。これが北朝鮮の保有するたった20発の核の恩恵となります。

 繰り返しですが、北朝鮮については日本を含めて利用されるだけであることを「いい加減に」理解しなければなりません。とくに日本は北朝鮮との間で拉致問題を抱えていますが、小泉首相の時代に「たった5名」の拉致被害者を一時帰国(当初の約束は一時帰国でした)させるためだけに、経営破綻していた北朝鮮系金融機関に1兆円もの公的資金を注入して「援助」しています。

 とりあえず南北首脳会談は「平和的に」終了しましたが、どうしても気になることは日本の存在感の薄さです。金正恩から「日本と対話する用意がある」と文在寅経由でメッセージが伝えられたようですが、そんな「ついでの話」では意味がありません。

 今回の南北首脳会談のパフォーマンスと、たぶん実現する米朝首脳会談で、北朝鮮の(金正恩の)イメージだけは改善されるため、日本においては「北朝鮮リスク」がかえって高まったと考えておくべきです。
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-2214.html

2018年05月01日
トランプと金正恩は何を合意するか


2人は何かを合意したというが、何も合意していない
画像引用:https://nordot-res.cloudinary.com/t_size_l/ch/images/362454985088189537/origin_1.jpg


アメリカの「見て見ぬふり外交」のツケ

歴史上前任者の失敗をなすりつけられて、汚名を着せられる大統領が存在する。

例えばブッシュJr大統領で、就任早々の2001年に911が発生して、ブッシュのせいということになった。

911の原因をつくったのは前任者のビルクリントン大統領で、甘ちゃん外交でアルカイダを野放しにし、国内に入れてしまった。


2007年からはサブプライムショック、続けてリーマンショックが発生して、これもブッシュのせいということになった。

サブプライムの不動産バブルを拡大させたのも前任のクリントン大統領で、ブッシュはバブルの後始末をさせられた。

トランプ大統領は北朝鮮の核ミサイル危機に対応しているが、北朝鮮をここまで増長させたのは、やっぱりクリントン、ブッシュ、オバマでした。


最後の最後に自分が後始末をするしかない状況を押し付けられて、北を攻撃するかそれとも「無条件降伏」かを迫られている。

北朝鮮には中国とロシア、韓国も加担していて攻撃すればこれらの国と戦争になるかも知れず、譲歩すれば北を核保有国として承認したことになる。

北の核保有を認めると、次に北朝鮮は国連常任理事国の地位を要求し、中国とロシアは支援します。


譲歩すればさらに危機が拡大

現在5カ国の常任理事国はアメリカ陣営3ヶ国、共産陣営2カ国だが、北が常任理事国になれば3対3で互角になるからです。

中国とロシアが計算しているのはこういうことで、間違っても世界のことなど考えたりはしていません。

4月27日に韓国の文大統領と北朝鮮の金正恩が首脳会談をおこない、抱擁して親睦を深めた。


半島の非核化など美しい言葉を並べたが、北朝鮮は具体的には何一つ行動を約束していない。

第一に金正恩が言ったのは「半島の非核化」であり、これは在韓米軍が撤退して「韓国と米軍が核放棄」するのを意味する。

せいぜい「在韓米軍が撤退したらわが国は非核化しますよ」という意味にすぎず、要するに核保有を進めるということです。


北朝鮮は核兵器を放棄すると言ってすらいないし、核査察を受け入れるとも、何日までに放棄するとも言っていない。

ミサイルについても同じで、拉致についても同じで何も合意せず、何も約束していません。

これで「平和が来た」と言っている人達には「アタマ大丈夫か?」と聞いてみたい
http://www.thutmosev.com/archives/75949226.html

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理


▲△▽▼

そんなに核兵器が嫌ならまずアメリカ政府に核廃絶させればいいんだよ
他の国は核が無いとイラクやリビアみたいに人間が住めない国にされるからね:

後戻り不可能な非核化 2018-04-18

トランプ大統領は、昨日、米朝首脳会談に先立ち、「極めてハイレベル」の直接対話を既に開始したことを明らかにしました。


 ところで、先日のシリアへの軍事攻撃決断には、新たに国家安全保障問題担当の補佐官に就任したジョン・ボルトン氏が影響を与えたと言われています。


 ボルトン補佐官といえば「超タカ派」として有名ですが、核・ミサイル開発を止めようとしない北朝鮮に対し「先制攻撃」を唱えています。


 日本のマスコミは、米朝首脳会談開催について、
「これで北朝鮮が非核化し、平和が来る」
 的な、まさにお花畑の報道を繰り返していますが、現実がそれほど甘いはずがありません。


 そもそも、北朝鮮が核を「放棄」するなど、到底、考えられません。また、なぜトランプ大統領がこのタイミングで、ボルトン氏を大統領補佐官に据えたのか。


 先日の、チャンネル桜の討論、


【討論】激変する世界の真実[桜H30/4/7]
https://youtu.be/16qNbZU3yuc
 
 で、西岡先生が解説して下さいましたが、アメリカは北朝鮮に対し「リビア方式」の核放棄を要求すると考えられています。


 と言いますか、新補佐官のボルトン氏が、かねてから北朝鮮に関し「リビア方式」による非核化を唱えてきたわけです。


 2003年、リビアのカダフィ大佐は、アメリカおよびイギリスとの秘密交渉を経て、核を含む大量破壊兵器の放棄を宣言。IAEAの核査察を受け入れ(西岡先生によると、CIAやMI6も受け入れたそうです)、核開発関連の全ての情報を公開。弾道ミサイルも廃棄しました。


 まさに「後戻り不可能な非核化」ではあったのですが、アラブの春を経て、カダフィ大佐は欧米が支援する反政府勢力に殺害され、リビアは大混乱に陥ります。


 北朝鮮の労働新聞は、
「米国の誘惑と軍事的恐喝によって銃床を下ろすことが、どれほど残酷な結果を招くかはイラクとリビアの悲劇的現実が物語る」
 と、指摘しています。


 カダフィ大佐の最期を知る金正恩が、「リビア方式」の核放棄に応じるとは、到底、思えません。逆に、アメリカ側は「後戻り不可能な非核化」以外は受け入れないでしょう。


 今後数か月で全てが決まる可能性が高いわけですが、事態が「朝鮮半島の安定」に落ち着くことは、まずありないと感がるべきです。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12369259341.html



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