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河野外相のインド洋3国訪問に中国メディアが神経をとがらせている。3国では日本の「インド太平洋戦略」と中国の「一帯一路」がせめぎ合う。記事は中国けん制が狙いとみて「中国を刺激する」と警告している。写真は一帯一路関連画像。
せめぎ合う「インド太平洋戦略」と「一帯一路」、河野外相のインド洋3国訪問、「中国を刺激」と中国メディア警告
http://www.recordchina.co.jp/b444826-s0-c10.html
2018年1月12日(金) 21時0分
2018年1月12日、新春早々の河野太郎外相のパキスタン、スリランカ、モルディブ訪問に中国メディアが神経をとがらせている。3国では日本の「インド太平洋戦略」と中国の現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」がせめぎ合う。記事は中国けん制が狙いとみて「中国を刺激する」と警告している。
河野外相は今月3日から7日にかけて3国を訪れ、各国首脳らと相次いで会談した。アジアからアフリカに至る地域の安定と成長を目指す安倍晋三首相の「自由で開かれたインド太平洋戦略」の推進に向け、インド洋沿岸各国との連携強化を図るのが狙いだった。
3国中、中国が特に注目しているのは日本の重要なシーレーン(海上交通路)付近に位置するモルディブ。中国網は日本メディアを引用して「河野外相は日本にとって重要な国であり、インド太平洋戦略の実現に向け協力関係をさらに強化したいと強調した」と報じた。
さらにアーシム外相との会談で、河野外相は「モルディブを含む一部の国が中国への経済援助の要請を検討しているが、日本はこれらの国に経済援助を提供する方法などについて米国などと協議する必要があると述べた」とも報道。「モルディブ内閣が昨年11月29日、中国と自由貿易協定(FTA)を締結すると、この人口がわずか40数万人の観光地は『インド太平洋』という外交の駆け引きに巻き込まれた」と解説している。
スリランカについては「シーレーン上の要衝にあるスリランカは、一帯一路構想を進める中国に急接近している。この観光業を主要産業とする国に、中国からは年間約36万人の観光客が訪れるが、日本からは約4万人のみ」と説明。河野外相は「中国に過度に歩み寄るべきではないという考えをほのめかした」ほか、スリランカが重要な港湾の権益を中国に貸し出すことを念頭に「港湾は透明度・開放性・経済性を保つ必要があると述べた」と伝えている。パキスタンに関しては「中国の『鉄の友人』であるパキスタンを警戒している」と指摘している。
続いて記事は中国社会科学院日本研究所の学者である蘆昊氏の見方を紹介。この中で同氏は「日本のインド洋地域における外交活動は経済援助や海洋安全などの議題を借り、いわゆる勢力のバランス維持を理由に中国をけん制する意図を示している」とみている。
その上で今回の歴訪の背景には「日本のインド太平洋戦略が依然として対中競争を基本的な要素としていることを反映しており、警戒と闘争の心理が浮き彫りになっている」と言及。「各国に安全分野などの協力の強化を提案することで、日本の最近の融和路線を評価している中国を刺激することになる。日本は厳しいジレンマに陥る」と警鐘を鳴らしている。(編集/日向)
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