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21日発生した韓国・堤川市のスポーツセンターのビル火災から一夜が明け、現場では捜索と救出活動が続く一方、犠牲となった人の遺族や目撃者の証言が出始め、火災発生時の状況が次第に明らかになっている。写真は火災現場。
「ドアが開かず逃げられない」=韓国のスポーツセンター火災、犠牲者からの最後の電話
http://www.recordchina.co.jp/b234535-s0-c30.html
2017年12月22日(金) 13時30分
2017年12月21日午後、韓国中部、堤川(チェチョン)市の8階建てスポーツセンターのビルで発生した火災は、少なくとも29人の死者を出す大惨事となった。発生から一夜が明けた現場では捜索と救出活動が続く一方、犠牲となった人の遺族や目撃者の証言が出始め、火災発生時の状況が次第に明らかになっている。
21日深夜に配信された世界日報のインターネット記事によると、火災発生当時、現場には家族や友人の安否を確かめようと大勢の人が訪れ、助けを求める人たちの絶叫で阿鼻(あび)叫喚のさま(地獄のような惨状)と化したという。ある男性は「妻が2階のサウナに閉じ込められている。早く助けてくれ」と泣き叫び、またある男性は「妻と少し前まで通話ができたが連絡が途絶えた。中に閉じ込められているようだ」と話した。「助けてください」と繰り返し、すすり泣く女性もいた。
出火から2時間近くがたった午後5時40分ごろ、激しかった火がようやく収まり、建物内部に進入した消防隊員らによって閉じ込められていた人たちの安否が確認された。火災で妹を失ったある遺族は「普段は火が出た建物のすぐ近くの銭湯に通っていたが、こともあろうに今日はそこに行って事故に遭った」と肩を落としたという。
また大学に合格したばかりの孫娘を亡くしたAさん(80)は、ダイエットをするとジムに出掛けた孫から「火事でドアが開かない」と切羽詰まった声で電話が掛かってきたと話した。Aさんはニューシスの取材を受け、救助隊に「窓ガラスを割ってでも孫を助けてほしい」と頼んだが放置された、と憤った。
聯合ニュースによると、現場に出動した消防隊は、最終的には2階サウナのガラス窓を割って内部に進入した。しかし現場を見守っていた目撃者たちからは、もっと早くこの措置を取っていれば、より多くの人を助けられただろうと悔やむ声が出ているという。妻を亡くしたリュさん(59)は聯合ニュースの取材に対し、「妻の遺体を確認したところ、指紋が消えていた。たぶんサウナの中で窓ガラスを割ろうとして手をひどく傷つけてしまったのだろう」と話した。
同報道によると、現場周辺では「火災が発生してから1時間以上、建物内に閉じ込められていた人が外部と電話で通話していたが、結局、救助が行われなかった」との証言も出ているといい、救助活動が適切に行われていたのか、今後議論になるとみられる。(編集/吉金)
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