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29日、韓国で1982年に発生した「金堤家族スパイ団事件」によりスパイの疑いを掛けられ投獄された元死刑囚らに、34年ぶりに無罪判決が言い渡された。資料写真。
韓国、拷問でスパイに仕立て上げられた元死刑囚らに34年ぶり無罪判決=「死んでから謝られても…」―韓国ネット
http://www.recordchina.co.jp/b183013-s0-c30.html
2017年7月1日(土) 6時40分
2017年6月29日、韓国で1982年に発生した「金堤(キムジェ)家族スパイ団事件」によりスパイの疑いを掛けられ投獄された元死刑囚らに、34年ぶりに無罪判決が言い渡された。韓国・京郷新聞が伝えた。
ソウル中央地裁は同日、金堤家族スパイ団事件に巻き込まれ、国家保安法違反の罪で起訴されて死刑が執行された故チェ・ウルホさんと、9年間服役した故チェ・ナクチョンさんに対し、原審判決を破棄、無罪を言い渡した。
同事件は、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権時代の1982年8月に全羅北道(チョルラブクド)金堤で農業を営んでいたウルホさんが16年前に北朝鮮に拿捕(だほ)されて帰還した後、おいであるナクチョンさん、ナッキョさんをスパイにし、国家機密を収拾して北朝鮮に報告するなどスパイ活動をしたとして起訴された事件だ。チェさんらは逮捕後、40日以上にわたって厳しい拷問を受けたとされる。
1983年3月、1審はウルホ被告に死刑、ナクチョン被告に懲役15年を言い渡した。ナッキョさんは82年12月に検察の取り調べ中に拘置所で死亡、控訴棄却処分となった。当時、検察は自殺と発表していたが、遺族は現在も真相の究明を求めているという。一方、ウルホさんはソウル市内の刑務所に服役し、85年10月31日に死刑が執行された。ナクチョンさんについては、9年の服役後も保安観察に苦しみ、釈放から4カ月で自ら命を絶っている。
2014年7月、遺族らは「拷問によって捏造(ねつぞう)された事件」だとして裁判所に再審を求め、昨年9月30日に再審が決定していた。判決公判には、この世を去った被告人らに代わって息子たちが立ち、無罪が言い渡されると遺族らは傍聴席で拍手をし涙を流したという。
裁判長は判決理由について「多くの資料や証言から、当時の捜査過程で拷問や暴力行為があったことが認められる。拷問による警察の供述調書および検察の被疑者尋問調書は、被告らがスパイ活動をしたという証拠にならない」と伝えた。
判決を受け、ナクチョンさんの息子ウォンイルさんは「本当につらい思い出は、父が悪事を働いたせいで監獄にいると思っていたこと」と述べ、「家族もそう信じるしかなかった時代であり、スパイにでっち上げられた父親の苦痛がどれほどのものだったかと思うと胸が裂けるようだ」と苦しい胸の内を語った。
この報道に、韓国のネットユーザーからは「どんなに悔しくつらく寂しいことだったろう」「家族も苦しんだはず。死んでから謝られるのと変わらない」と死後の無罪判決を悲しむ声や、「人の人生を破壊した全斗煥たちはまだ生きてるっていうのに!」「当時捜査に関わった警察や検事らも罰せられるべき」「補償は事件に関わったやつらを全員捕まえる以外にはない」と厳しい声が上がった。(翻訳・編集/松村)
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