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11日、韓国の文在寅大統領と安倍晋三首相との初の電話会談が行われた。この会談で出た両首脳の発言や協議結果について、日韓では受け止めに「ずれ」が生じているようだ。写真は釜山・日本総領事館前の慰安婦像。
韓国の専門家が「日本は面食らったはず」「日本のわなをうまく切り抜けた」と高評価=文大統領の慰安婦問題めぐる安倍首相への“辛口”発言
http://www.recordchina.co.jp/b177810-s0-c10.html
2017年5月12日(金) 18時50分
2017年5月11日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が安倍晋三首相と就任後初の電話会談を行い、北朝鮮情勢や歴史問題など両国をめぐる諸問題について意見を交わした。日本の報道によると、協議内容のうち特に慰安婦問題をめぐる日韓合意について両国政府の発表に微妙な違いが出たことが明らかになったが、両首脳の発言や協議結果の受け止めも日韓では「ずれ」が生じているようだ。
日本の主要メディアは、この会談で「北朝鮮問題で両国が緊密に連携していくこと」「未来志向の関係構築のため早期の直接首脳会談を実施すること」で両首脳が合意したものの、慰安婦合意を中心とした歴史問題では「溝が深い実態が改めて浮かび上がった」と伝えた。安倍氏が日韓合意の着実な履行を求めたのに対し、文氏が「合意は国民の大多数が情緒的に受け入れられていないのが現実」と返答したためだ。
日本メディアは、大統領選の公約に掲げていた「合意の再交渉」にまでは触れず上記の発言にとどめた文氏について「慎重に対応する姿勢をみせた」などと表現したが、韓国メディアの受け止めはこれとは大きく異なる。聯合ニュースは「『国民』を主語にしながらも結果的には『受け入れられない』という強い表現を使い、合意に対し批判的な立場を示した」とし、韓国の前政権が「『合意の順守』『誠実な履行』を強調してきたのとは大きく異なる」と伝えている。また朝鮮日報など複数のメディアが同発言を「直球」「ストレートな物言い」と表現したほか、これを日本に対する「苦言」「辛口発言」として報じるメディアもあった。
さらに「『再交渉』に直接言及しなかったものの『合意履行不可』を明確に」と見出しを打ったのはハンギョレ新聞だ。同紙は文大統領がこの発言で「朴槿恵(パク・クネ)政権が結んだ合意に対する国民的反発が強いだけに、合意内容をそのままに履行できない点を明確に示した」と評価した。
韓国の専門家らの受け止めもおおむね良好だ。韓東大の朴元坤(パク・ウォンゴン)教授(国際関係学)は聯合ニュースに対し「初めての電話会談としては非常に攻撃的で強く話したと思う」とし、合意の履行を求める「日本は非常に面食らったと思われる」と述べた。また韓国でかつて統一部長官を務めた丁世鉉(チョン・セヒョン)氏は、韓国メディアのインタビューで、安倍首相が仕掛けた「わな」に文大統領がはまらずうまく対処したと話した。文氏の「再交渉」の公約を知りながら最初の会談で慰安婦問題に言及したのは、文氏から「今後、緊密に協力しましょう」との曖昧な回答を引き出そうとした安倍氏の「わな」だったとの解釈だ。
またヘラルド経済は、元慰安婦の金福童(キム・ボクトン)さんの発言を伝えている。会談の報に接した金さんは「文在寅大統領、よくやったね。格好いいね」と述べ、再交渉への大きな期待をにじませたという。(編集/吉金)
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