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西側やペルシャ湾岸産油国に破壊されたリビアの軍総司令官の要請でロシアが特殊部隊を派遣か?(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/16/warb19/msg/827.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 3 月 24 日 21:25:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

西側やペルシャ湾岸産油国に破壊されたリビアの軍総司令官の要請でロシアが特殊部隊を派遣か?
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201703230000/
2017.03.24 05:07:14 櫻井ジャーナル


ロシアの特殊部隊がエジプトの西部、リビアとの国境から100キロメートルほどの場所にある空軍基地へ派遣されたという情報が流れている。ロイターによると、その部隊の規模は22名だとエジプト治安当局者から聞いたという。別の基地へロシア軍の6部隊が入ったとも言われている。ただ、エジプト軍はロシア軍がエジプト領へ派遣された事実はないと主張している。そうした情報もあってか、アメリカ支配層はロシアのリビア介入を恐れている。

2011年春、アメリカ、フランス、イギリス、サウジアラビア、カタール、イスラエル、トルコなどはムスリム同胞団やワッハーブ派/サラフ主義者を主力とする傭兵部隊を使い、リビアやシリアに侵略戦争を仕掛けた。リビアではNATOの航空兵力とアル・カイダ系武装集団LIFGの地上軍が連携して「レジーム・チェンジ」に成功、ムアンマル・アル・カダフィを惨殺した。2011年10月のことだ。

リビアでもシリアでも西側諸国をはじめ、いくつかの国が特殊部隊を潜入させている。リビアの場合、戦乱が始まった翌月の3月上旬には6名のSAS(イギリスの特殊部隊)メンバーと2名のMI6(イギリスの対外情報機関)オフィサーがヘリコプターでベンガジの近くに潜入、後にベンガジの港からフリゲート艦「カンバーランド」で帰路についている。

NATOによる空爆が始まるのは3月中旬。イギリスのデイリー・メール紙によると、当時、地上ではSASの隊員が潜入していた可能性がある。最終局面、トリポリ攻撃の数週間前から、イギリスの軍や情報機関は反カダフィ軍に対する支援を活発化させたとも言われている。

例えば、TNC(暫定国民評議会)が作成した攻撃プランをMI6のオフィサーが添削して整え、イギリス軍は武器、通信機器、そして精鋭部隊をトリポリに送り込んでいたという。首都攻撃は始まるとすぐにイギリス軍は5発の精密誘導爆弾をリビア情報機関の基地に落とし、夜にはトルネード戦闘機がトリポリ南西部にある重要な通信施設を破壊している。

カダフィは10月にシルトの近くでイギリスの偵察機に発見され、フランスの戦闘機が2発のレーザー誘導爆弾を車列に投下、アメリカ軍の無人機プレデターの攻撃も受け、最後は反政府武装グループからリンチを受けた上でカダフィは殺された。シルト攻撃には電子機器を専門とするアメリカ人が市内の動向を監視、SASは反政府軍を指揮していたとも伝えられている。

カダフィ体制が崩壊した後、CIAは戦闘員と武器をトルコ経由でシリアへ輸送しているのだが、その拠点になっていたのがベンガジのアメリカ領事館。武器の中には化学兵器も含まれていたと言われている。

その後、リビアは無政府状態になり、シリアでは今でも戦闘が続いている。侵略軍であるアル・カイダ系武装勢力やそこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)はアメリカ、イギリス、フランス、トルコのNATO加盟国、サウジアラビア、カタールのペルシャ湾岸産油国、そしてイスラエルが後ろ盾になっている。

イスラエルはシリアに対する空爆を繰り返し、負傷したアル・カイダ系武装集団やダーイッシュの戦闘員を救出、治療してきた。2013年9月には駐米イスラエル大使だったマイケル・オーレンがバシャール・アル・アサド体制よりアル・カイダの方がましだとエルサレム・ポスト紙のインタビューで語っている。

大統領時代、バラク・オバマはアメリカ軍の情報機関DIAが「穏健派」は存在しないという警告を無視、反シリア政府軍を支援し、少なくとも結果として、ダーイッシュの勢力を拡大させた。この政策を批判したDIA局長、つまりマイケル・フリンは2014年4月に退役を発表している。

現在でもアラブ首長国連邦やフランスは特殊部隊を入れているようだが、リビアの混乱は治まりそうもない。そうした中、昨年11月に選挙で選ばれた政権の軍総司令官を務めるハリファ・ハフターはロシアを訪問、ロシアの外相と会談している。ハフターはロシアに軍事的な支援を要請したと言われている。

2015年9月28日にウラジミル・プーチン露大統領は国連の安全保障理事会で演説、その中で「民主主義や進歩の勝利ではなく、暴力、貧困、そして社会的惨事を我々は招いてしまった。生きる権利を含む人権を少しでも気にかける人はいない。こうした事態を作り上げた人びとに言いたい:あなたは自分たちがしでかしたこと理解しているのかと。しかし、誰もこの問いに答えないでしょう。うぬぼれや自分は特別で何をしても許されるという信念に基づく政策は、捨てられることがなかった。」と語っている。

この「あなた」はアメリカをはじめとする西側がの好戦派だ。その2日後、9月30日にロシア軍はシリア政府の要請に基づいて同国内で空爆を開始、アメリカなどと違ってアル・カイダ系武装勢力やダーイッシュを本当に攻撃、戦況は一変した。その結果、今では侵略軍は追い詰められている。そうした武装勢力の幹部をアメリカ軍が救出、替わってアメリカ軍を要衝へ派遣している。例えば、ラッカには第11海兵遠征部隊、アレッポのマンビジにはアメリカ陸軍第75歩兵連隊といった具合だ。

アメリカ政府の指示に従っている限り、戦乱が続くことは明白。シリアでアル・カイダ系武装勢力やダーイッシュを敗北寸前まで追い込んだのはロシアだ。ハフターのロシア訪問はそうした事実を反映したものだろう。



 

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