★阿修羅♪ > 戦争b19 > 588.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
北朝鮮の核ミサイル撃退法(WEDGE)
http://www.asyura2.com/16/warb19/msg/588.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 1 月 30 日 16:09:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

北朝鮮の核ミサイル撃退法
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8765
2017年1月30日 岡崎研究所 WEDGE Infinity


 米ヘリテージ財団のクリングナー上席研究員が、Naional Interest誌ウェブサイトに1月3日付で掲載された論説にて、対北朝鮮軍事攻撃は、核・ミサイルの開発阻止のためではなく、核やミサイルが実際に使用される急迫した事態に至った際に先制攻撃として行うべきである、と述べています。要旨、次の通り。

 北朝鮮首脳の新年の辞の分析は朝鮮専門家やメディアにとっては毎年の決まった仕事だ。しかし、新年の辞はおおよそ何の意味もないというのが現実だ。2017年はミサイル危機になるのか。一部メディアはICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験が迫っていることを大きく報道している。金正恩は新年の辞で、核大国として画期的な発展を達成したと述べ、ICBM発射の最終準備段階に入っていると述べた。

 北は12年12月に衛星を軌道に乗せたが、その時韓国が海底から回収したミサイルの落下物を調べた結果、韓国国防省はミサイルの射程は1万キロと推定した。一部専門家は1万3000キロの射程能力があると分析している(マイアミまでが射程に入る)。

 米国は何をすべきか。オバマ政権の政策は臆病な漸進主義だった。昨年ようやく執った追加制裁は、議会の圧力によるものだった。トランプ新政権は、直接の制裁と他国の第三者に対する制裁の双方を強化する余地があることを理解すべきだ。

 一部の人は、北がICBM能力を獲得するのを阻止するために軍事攻撃をすべきだと主張している。しかし、実際に米国に向けてICBMが発射されるのを阻止することと、そのようなミサイルが開発されるのを阻止することは区別すべきである。ミサイル等の生産、実験設備を攻撃すれば北との全面戦争になる。北による「戦略的な」攻撃が急迫する時まで先制攻撃を待つことが、より慎重な政策というべきである。

 韓国へのTHAAD配備を含め同盟国のミサイル防衛能力の強化を図ることは抑止力の強化になるばかりか、先制攻撃の必要性を低減することにより戦争勃発を先に延ばすことにもなる。

出典:Bruce Klingner,‘Kim Jong-un's New Year Speech Doesn't Mean Anything’(National Interest, January 3, 2017)
http://nationalinterest.org/feature/kim-jong-uns-new-year-speech-doesnt-mean-anything-18936

 米国では専門家の間で北朝鮮に対する軍事攻撃の議論が種々行われているようです。例えば、1月2日付けウォール・ストリート・ジャーナル紙社説は、金正恩が年頭の辞で述べたICBMの発射実験をすればそのミサイルを迎撃、破壊すべきだと主張しています。

 北の核は第一撃能力しかなく、有事の際に北はできるだけ早期にそれを発射しようとするだろうという意味で、不安定化要因となる能力です。慎重さが必要だとする筆者の思考は妥当です。
北の核・ミサイル開発への対処方法について大方の考えを纏めれば、次の4点のようになります。

4つの対処法

(1)外交による解決を強化する。当面制裁の強化が中心となる。特に金融制裁、さらに米国による第三者制裁が必要となる。トランプ政権の米中関係の動向が、中国が協力するかどうかに大きく影響する。米中関係が緊張すれば中国は協力しないだろう。あるいは、何らかの米中取引ができれば協力するだろうが、かといって、悪い取引であってはならない。

(2)ミサイル防衛の強化と拡大抑止を含めた同盟の管理強化を図っていく。しかし、抑止力を幾ら強化しても北朝鮮の核・ミサイル開発自体を止めることにはならない。

(3)核・ミサイル施設への軍事攻撃をすべきとの議論も米では行われている。しかしそれは北との全面戦争になる危険がある。またエスカレーション・ドミナンスを北が持つことになる危険もある。

(4)非軍事的手段によりレジームの変革を起こす。「脱北の勧め」もその一つになりうる。

 上記のうち、(1)と(2)を中心に考えていくということになるでしょう。時間は北に有利に働いています。当面、トランプ新政権の対北朝鮮政策がカギとなります。金正恩はトランプの手法(予測不可能性など)に一定の恐怖を感じているに違いありません。同時に何らかの大きな取引が可能だと一抹の期待を持っているかもしれません。トランプの政策は同盟国にとっても大きな影響を与えます。対北政策を重視することになればそれ自体は良いことですが、トランプの関心が核不拡散やアジアの安全保障といった観点ではなく、専ら米国に向けられるICBMだけに偏重することになれば、同盟管理上問題が生じかねません。上記論評にはその萌芽が窺われます。この点は要注意であり、日米の緊密な対話連携が不可欠です。また、目下政治外交力を大きく喪失している韓国との連携の維持も緊要です。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b19掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
戦争b19掲示板  
次へ