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シリア ラッカ奪還作戦でクルド人部隊が成果強調/nhk
12月11日 7時17分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161211/k10010802721000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_009
過激派組織IS=イスラミックステートが首都と位置づける、シリア北部のラッカの奪還作戦を続けるクルド人部隊は、作戦が第2段階に入ったと宣言し、これまでの成果を強調しました。
過激派組織ISとの戦いでは、イラクで最大拠点モスルの奪還作戦が進む一方、シリアでもアメリカ主導の有志連合の支援を受けたクルド人主体の部隊が、先月からISが首都と位置づけるラッカの奪還作戦に乗り出しています。
この作戦では、これまで目立った進展が見られませんでしたが、部隊は10日に声明を出し、ラッカの北側にある数十の町や村をISの支配から解放し、およそ700平方キロメートルを制圧したとして、成果を強調しました。そのうえで、作戦は第2段階に入ったと宣言し、今後は新たに部隊に加わった地元のアラブ人1500人とともに、ラッカの西側から補給路の遮断を目指すとしています。また、さらに西に位置するISの拠点バーブでも、トルコ軍とその支援を受けた反政府勢力が10日、市内に入り攻勢を強めています。
しかし、内戦が続くシリアでは、こうした勢力に加えて、アサド政権とそれを支援するロシアなどが別々にISと戦っていて一枚岩になれないため、ラッカの奪還はイラクのモスル以上に難航が予想されています。
米 兵士200人を追加派遣へ
アメリカのカーター国防長官は10日、バーレーンの首都マナマで、中東地域の安全保障の課題について話し合う国際会議に参加しました。
この中で、カーター長官は、シリア北部の都市ラッカの奪還作戦をめぐり、ISと戦うクルド人主体の部隊の訓練などのため、すでに派遣している兵士300人に加えて、特殊部隊を含むおよそ200人の兵士を追加で派遣する方針を発表しました。
そのうえで、アメリカだけでなく、地域の国々も安全保障の強化などへの貢献を拡大するべきだと主張しましたが、中東やヨーロッパの出席者からは、アメリカのトランプ次期大統領がどのような政策を進めるつもりなのか不透明だという発言が相次ぎました。
一方、新政権の国務長官候補として名前も挙がったペトレアス元CIA長官は「アメリカのリーダーシップはこの地域の生命線だ」と強調し、今後もアメリカの存在が不可欠だという考えを示しました。
会議には、日本からも薗浦外務副大臣が参加し、海賊対策を行う多国籍部隊への海上自衛隊の参加など、貢献を続ける姿勢を強調しました。
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