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(回答先: シーア派民兵がモスルの西に展開、ISの供給路断つ新作戦(AFP) 投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 30 日 11:53:15)
(今晩のN世界はいま)
〔モスル奪還作戦 ISは壊滅する?〕
森建一(カイロ支局)「クルド人の司令部も置かれているアルビルの中心部ににいる。戦闘の最前線がモスルの市街地に近づいていることを実感している。イラク軍などによるとISの戦闘員を800〜900人殺害したと戦果を強調している。ただISは戦略的に撤退してモスルの市街戦に備えている可能性もある。兵力では劣るISは、住宅や地下トンネルに隠れて徹底抗戦する構えだ。モスルの市街戦に入ってからが戦闘の次の山になると思う」
島崎浩デスク「去年、イラクで自爆攻撃で失敗して捕まったISの戦闘員にインタビューする機会があったが、戦闘よりも自爆攻撃で死ぬ方が天国にいけると信じていた、と言っていた。そういった捨て身の戦術でなんとか戦闘を長引かせようという戦術にイラク側も苦戦している」
避難した男性「ISはイラク軍が来ても村から退去しなかった。これまで生きて来て一番恐ろしい瞬間だった」
避難した女性「ISは村の周りに溝をたくさん掘っていた。防御のためかも知れないが、中には爆発装置がたくさん置かれていた」
島崎「モスルには100万人ぐらいの住民がいるとされている。ここに5000〜7000人いるとされるIS戦闘員は市民に紛れていて見分けがつきにくい。住宅地に隠れているIS戦闘員を包囲して攻撃しようとすると、大変な数の市民が巻き添えになることになりかねないので、迂闊には攻撃しにくい状況にある」
「市街地に入ってISからモスルを奪還するには数週間でで済む、という人もいるが数か月あるいは1年かかるのではないかという人もいる…今のところ見通しは立たない」
島崎「実は攻める方のイラク側も大きな不安を抱えている。ISと闘うためにイラクのいろいろな勢力が武器をとって戦おうとしている。モスルのISには、米がバックにいるイラク軍が本来あたるべきだが、このイラク軍は先のイラク戦争のときに米軍によって徹底的に解体してしまって、幹部も追放されかなり弱くなってしまっている。軍の汚職なども指摘されている。主力ではあるがなにか頼りないという状況だ。
実際、このイラク軍は、一昨年数百人のISががモスルに入ってきたとたんに、数千人いたイラク兵は米国から貰っていた最新型の戦車や武器を放り出して逃げてしまった。それでISのモスル占拠になった」
「だから、イラク軍はイラクのいろいろな勢力(シーア派民兵やスンニ派民兵等)の協力なしには戦えない状況だ。
ところがシーア派民兵とスンニ派民兵同誌はあまり仲が良くない。そしてシーア派民兵をイランが、スンニ派民兵をトルコが後押ししている。
イラクでは多数派のシーア派の民兵はスンニ派の領域に入ると略奪をしたり住民を殺害したり一部に者はやりたい放題のことをやってしまった。これに対してスンニ派の民兵というのはモスル出身者だ。だから今回の作戦ではシーア派の民兵がモスルではしたい放題やるんじゃないかと危ぶまれている。
もう一つ留意すべきにクルド人勢力があるクルド人勢力もシーア派を警戒している。このクルド人とアラブ人(シーア派&スンニ派)間の民族対立も絡んでくる」
島崎「イラク戦争後のイラク国内の対立は石油をめぐってのものだ。今はISと戦うためにこれらの勢力が武器を持っている…ISが無くなった後がどうなっていくのかは見えていない」
森健一「一般の人たちはこの奪還作戦を期待と不安が入り混じった心境で見ていると思われる。ISを追い出せばようやく平和が訪れるという期待がある一方、イラク戦争後10年以上もの間、宗派や民族をめぐる対立を目の当たりにしてきた。それだけに今回の軍事作戦で緊張が再び高まるのではないかと心配している人も少なくない。避難生活を送る人々のガマンも限界だ。イラクは今重要な局面を迎えている」
島崎「そもそもイラクがこれだけバラバラは状況を招いたのはイラク戦争にある。十分な戦後の計画もなしに、フセイン政権を倒した米国に責任がある。米国もそれが分かっていて、各勢力に相互に協力するように何度も何度も働きかけてきたが、ずっとうまく行かなかった。今回の作戦が長引くと、これらの勢力が仲間割れしていく可能性も高まる」
(イラク軍がモスルを円環上に包囲したとすると…)
・http://www.asyura2.com/16/warb18/msg/868.html#c6
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