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米国が中露との核戦争へ突き進む流れを変えようとしてきた露政府だが、開戦を覚悟した雰囲気も
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2016.10.13 02:09:59 櫻井ジャーナル
ロシア外務省の広報担当、マリア・ザハロワはアメリカ支配層のロシアに対するプロパガンダ攻勢を批判、その中でアメリカ軍がイラクのファルージャで使った兵器に触れた。これまでアメリカ政府の立場を考慮して沈黙していた情報を開示すると警告したのかもしれない。
ウルスター大学のクリストファー・バスビー教授は2011年10月にファルージャでの調査結果を明らかにしているのだが、その中で濃縮ウランが人の髪の毛や土の中から検出されたと語っている。劣化ウラン弾ではない何らかの核兵器が使われた可能性があるということだ。
ファルージャやバスラでは新生児に奇形や脳の障害などが多発しているという報告がある。環境汚染毒物学紀要という専門誌に掲載された論文によると、ファルージャで2007年から10年にかけて生まれた新生児の場合、半数以上に先天性欠損があったという。
それに対し、1990年代以前には2%以下、2004年に占領軍から攻撃される前は約10%だとされている。バスラの産院における先天性欠損の割合は、1994年から95年にかけて1000人のうち1.37人だったが、2003年には23人、そして2009年には48人に増えている。また、ファルージャやバスラの子どもたちの頭髪から鉛が通常の5倍、水銀が通常の6倍と異常に高いともいう。
こうした症状が出ている原因として劣化ウラン弾が疑われてきたが、別の原因がある可能性があるということ。その事実を隠すために劣化ウラン弾が利用されたと考えることもできるだろう。
こうした濃縮ウランはファルージャだけで発見されているわけではない。2006年7月にイスラエル軍が軍事侵攻した後のレバノンに入ったバスビーはクレーターを調査、濃縮ウランを見つけたという。レバノンやガザを走っていた自動車のフィルターからもそうした物質が発見されたともしている。アフガニスタンでも濃縮ウランを残す兵器が使われ、バルカン半島でも使用された可能性があるという。
シリアで小型の中性子爆弾が使われた可能性が高いと主張する核兵器の専門家もいる。2013年5月や14年12月にあった爆発は地震のような揺れがあり、「巨大な金色のキノコに見える炎」が目撃されるほど大きなものだった。爆発の様子を撮影したCCDカメラに画素が輝く現象(シンチレーション)もあり、そうした推測にたどり着いたようだ。この推測が正しいならば、実行したのはイスラエル軍だった可能性が高いだろう。
1986年にイスラエルの核兵器開発を内部告発、18年の間、刑務所で拘束されていたモルデカイ・バヌヌによると、イスラエルは150から200発の原爆や水爆を保有しているだけでなく、中性子爆弾の製造を始めていたという。その中性子爆弾を使ったとしても不思議ではない。
ヒラリー・クリントンやジョン・マケインのような好戦派はロシアとの核戦争へ向かって暴走し続けている。国防長官や統合参謀本部議長も好戦派だが、それ以上に危険な存在がマーク・ミリー陸軍参謀総長。この人物は先日、ロシアに対してかつて経験したことがないほど激しく叩きのめしてやると演説、事実上、核戦争を始めると宣言したのだ。本人は圧勝するつもりかもしれないが、アメリカも終わり。当然、アメリカ/NATOが戦争を始めれば中国も参戦、東アジアも火と血の海になるだろう。
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