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政府軍によるアレッポ東部シャー地区への空爆後、現場から子どもの遺体を運び出す救急隊員(2016年9月27日撮影)。(c)AFP/KARAM AL-MASRI
【9月28日 AFP】(写真追加)シリア政府軍とロシア軍による空爆が激化する中、シリア北部アレッポ(Aleppo)で生存を続けるのは、今後数週間で不可能となるかもしれない──民間防衛隊「ホワイト・ヘルメット(White Helmets)」の隊長が27日、AFPへのインタビューで語った。
ホワイト・ヘルメットのラエド・サレハ(Raed Saleh)氏は、反体制派が掌握の同市東部地区について、包囲されているために同地区から逃げたり同市が陥落したりした場合、市民25万人には虐殺の恐れがあると述べる。
米首都ワシントン(Washington)で取材に応じたサレハ氏は、「そこにとどまっている民間人は、機会さえあればどこへでも逃げるだろう。だが彼らに提供できる安全や保護は何もない。彼らの多くが虐待や誘拐、拘束に直面するのではないかと恐れている」と人々が置かれた状況を説明した。
同氏によると、米露仲介の9月9日の停戦に対して、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権が終了を表明してからの8日間で、アレッポ市には約1700発の爆弾が落とされたという。
ロシア軍とシリア政府軍の戦闘機は、包囲する地区への波状攻撃を行い、同地区への攻撃では初めてとなる武器を使用。密集し崩れ落ちる民間住宅の中で多くの犠牲者が出ている。
一連の空爆では「バンカー・バスター」と呼ばれる爆弾が19回、クラスター爆弾および白リン弾も約200回使われた。バンカー・バスターを使用すると、犠牲者の遺体はがれきの中に埋もれてしまうという。
サレハ氏は「死者と負傷者を合わせると1000人に上る」と訴えている。
同氏が主張する犠牲者の数を確認することは不可能だが、各国際団体は空爆を非難しており、国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長も戦争犯罪にあたる恐れがあると述べている。
すでに6年目に入っているシリアの内戦では、これまでに30万人以上が死亡、数百万人が家を追われているが、包囲下のアレッポでは逃げるという選択肢すらないのが現状だ。
サレハ氏は、現地からの情報を基に「民間施設によるサービスは今後1か月と持たないだろう」と述べ、「水も電気も燃料もなくなり、病院は立ち行かなくなる。このような状況が続くなら、大規模な虐殺となるだろう」と警告した。(c)AFP/Nicolas REVISE Dave Clark
http://www.afpbb.com/articles/-/3102409
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