http://www.asyura2.com/16/warb17/msg/820.html
Tweet |
米英の好戦派はロシアとの間で軍事的な緊張を高める方向へ進み続けているが、メルケル独首相も
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201606070001/
2016.06.08 03:02:26 櫻井ジャーナル
アメリカ/NATOがロシアとの国境近くで進めている「ミサイル防衛」について話し合おうとロシアのウラジミル・プーチン政権の申し入れをアメリカのバラク・オバマ政権は拒絶したと伝えられている。5月27日に広島の平和記念資料館を訪問したオバマ大統領は「核なき世界を追求する勇気」について語ったというが、彼に勇気はないらしい。
ルーマニアやポーランドで新たなミサイル基地をアメリカ/NATOが建設する目的がイランにあるという戯言を信じる人はほとんどいないだろう。アメリカ/NATOとしても、それで騙せるとは思っていないはずだ。「ミサイル防衛」は先制攻撃に対する報復攻撃に対処することが第1の目的だろうが、射程が1000キロメートルから2400キロメートルという攻撃的なミサイルへ切り替えることも難しくない。
すでに国民の支持を失っているドイツのアンゲラ・メルケル首相はオバマ政権の意向を受けてなのか、ロシアを対抗国と位置づけるドクトリンを作成したという。ドイツ国民の考え方とは全く逆だ。
フィリップ・ブリードラブ米空軍大将はNATO欧州連合軍最高司令官だった当時、好戦的な雰囲気を高める発言を繰り返していた。例えば、2014年11月12日にはロシア軍兵士と戦車のウクライナ侵攻を主張しているが、全くの偽情報だったことがすぐに判明している。アメリカの統合参謀本部にはネオコン/シオニストの戦略を無謀で危険だと考えるグループが存在しているが、NATOは一貫して「関東軍的」。
こうした考え方はブリードラブだけのものではなく、彼の下で欧州連合軍副最高司令官を務めたイギリス陸軍のリチャード・シレフ大将はロシアの周辺国で軍事力を増強してロシアを威圧するべきだと主張、イギリスのマイケル・ファロン国防相は軍事的緊張の高まりをロシアに責任を押しつけている。
勿論、こうした発言に批判的な声も聞こえてくる。例えば、2015年3月6日付けのシュピーゲル誌によると、ドイツ首相府の高官はブリードラブのコメントを「危険なプロパガンダ」だと非難したという。
しかし、ブリードラブが所属する好戦的な勢力の意向に沿うドクトリンを今回、メルケル政権が作成したようで、ドイツ政府内ではかなり強引な政策決定がなされているように見える。そうした強引なことをしなければならない弱みをメルケルが握られている可能性もあるだろう。
現在、ロシアが配備しつつある兵器はアメリカ/NATOを性能の上で圧倒している。例えば、弾道ミサイルのイスカンダルは射程距離は280から400キロメートル、飛行速度はマッハ6から7で、西側の防空システムは対応できないと考えられている。
シリアでの戦闘ではカスピ海から発射された巡航ミサイルがシリアのターゲットへ正確に命中、潜行中の潜水艦から発射されたミサイルによる攻撃も見せた。実戦配備が近いとされているS-500は弾道ミサイルが大気圏へ再突入する前に撃ち落とすことが可能だとも言われている。そうした兵器の配備が完了する前に決着をつけたいと考えても不思議ではないだろう。
ドイツの「バルバロッサ作戦」のような電撃作戦、イギリスで作成されていた「アンシンカブル作戦」のような奇襲攻撃、アメリカが目論んだ「ドロップショット作戦」のような先制核攻撃、あるいはグラディオのような秘密部隊を使ったゲリラ戦で攻撃することもありえる。
軍事的な緊張が高まると、1995年1月のような事態がさらに進んで開戦になるかもしれないだろう。そのとき、ノルウェーの北西沖にある島から「科学目的」のロケットが発射されたのだが、その軌道がロシアの想定するアメリカの大陸間弾道ミサイルと同じで、ロシア軍が反撃して核戦争になる寸前だったと言われている。ヒラリー・クリントンがアメリカの大統領に選ばれた場合、そうした危険性が高まることは間違いない。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。