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シリア侵略に荷担、盗掘石油を売りさばく手伝いをしてきたエルドアン親子の蓄財を独紙が問題に
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201605080000/
2016.05.09 03:41:55 櫻井ジャーナル
ドイツのビルト紙はトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の子どもたちによる蓄財を問題にしている。
http://www.bild.de/politik/ausland/recep-tayyip-erdogan/wer-gehoert-zu-den-vertrauten-des-tuerkischen-praesidenten-45692482.bild.html
この親子の好戦性、強欲さは知られている話。記事が驚くような事実を明かしているわけではないが、西側のメディアがネオコンやサウジアラビアと手を組んできた人物を批判していることには興味を覚える。
ところで、エルドアン大統領の年収は5万ユーロ(約5万7000ドル/600万円)。ところが、彼の息子のひとりであるアーメトの資産は約8000万ドルで、その弟であるビラルはシリアやイラクで盗掘された石油を売りさばくビジネスに参加して巨万の富を手に入れたという。イタリアに住んでいるビラルは現在、同国の当局からマネー・ロンダリングで捜査の対象になっている。
ビラルが所有するBMZ社が盗掘石油を輸送しているのだが、その背後に存在しているジェネル・エネルギー社はジャージー島に登記されている会社で、ジェネル・エネルジ・インターナショナルが所有、この投資会社はバラレスという投資会社に買収された。言うまでもなく、ジャージー島はロンドンを中心とするタックス・ヘイブン網に属している。
バラレスはアンソニー・ヘイワード(元BP重役)、金融資本の世界に君臨しているナサニエル・ロスチャイルド、その従兄弟にあたるトーマス・ダニエル、そして投資銀行家のジュリアン・メセレルによって創設された。
ちなみに、ナサニエル・ロスチャイルドの父親、ジェイコブ・ロスチャイルドが戦略顧問として名を連ねているジェニー社は、イスラエルが不法占拠しているゴラン高原で石油開発を目論んでいる。ロスチャイルド親子はシリアからイラクにかけての石油利権に目をつけていると言えるだろう。
イラク、リビア、シリア、イランなどが侵略されている理由はいくつか存在するが、そのひとつは石油利権であり、その中にイギリスのロスチャイルドが関係している。侵略の手先にアル・カイダ系武装勢力やそこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)が使われていることは本ブログでも書いてきたが、そうした勢力に西側諸国が事実上、手を出せなかった一因にはそうした背景がある。
そうした利権構造の中にエルドアン親子は食い込み、私腹を肥やしてきたのだが、昨年9月30日にロシア軍は本当にアル・カイダ系武装集団やダーイッシュを攻撃、司令部、戦闘部隊、武器/兵器庫だけでなくトルコからシリアへつながる兵站線を寸断、盗掘石油の関連施設や輸送車両も破壊してきた。侵略勢力は停戦を利用して増援部隊を送り込み、携帯型防空システムのMANPADを含む武器を供給してテコ入れを図っているが、シリア政府軍の優位に変化はないようだ。
その一方、トルコのエルドアン政権は難民をEUへ送り込んで揺さぶりをかけ、カネを巻き上げることに成功した。当然、これからも強請り続けるつもりだろう。トルコの背後にはロシア制圧を目指すネオコンなどアメリカの好戦派が存在、そうした勢力に支えられたヒラリー・クリントンが民主党の大統領候補になりそうだ。
アンゲラ・メルケル独首相などEUのリーダーたちが脅しに屈した理由はいろいろ言われているが、ドイツのビルト紙がエルドアン親子の暗部を採りあげたことは興味深い。すでにトルコ国内は不安定化しているが、エルドアン親子を切り捨てようとする動きがありそうだ。5月5日にはアフメト・ダブトオール首相が辞意を表明したが、ポスト・エルドアンを狙ってるのかもしれない。
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