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トルコで大きな爆発があり、多くの死傷者が出ているが、エルドアン政権は治安強化に利用の可能性
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201603140000/
2016.03.14 06:27:39 櫻井ジャーナル
トルコのアンカラで3月13日に大きな爆発があり、約27名が死亡、多くの負傷者が出ていると伝えられている。レジェップ・タイイップ・エルドアン政権は2011年3月からシリアのバシャール・アル・アサド体制を倒す工作に協力、戦闘員の訓練施設を提供するだけでなく、武器/兵器を含む物資をシリアへ運び込む拠点となり、またシリアやイラクで侵略軍が盗掘した石油を受け入れ、売りさばいてきたが、そうした実態が広く知られるようになり、最近は事実を隠蔽するために言論弾圧を強化している。
しかし、インターネットの発達した今、情報をコントロールすることは難しく、国内でも反発が強まっていた。それを押さえ込むためにエルドアンは独裁色を強めているが、そうした中での爆破事件だ。事件の詳細は不明だが、2月24日にイスタンブールの警察が市内中心部での爆弾テロに対する警戒を強化するように呼びかける文書を出し、3月11日にはアメリカ大使館が「テロリスト」の攻撃をアメリカ国民に警告、アンカラのバフチェリエブレリ地区を避けるようにとしていた。この地区には政府が乗っ取ったザマン紙の本社もある。
http://turkey.usembassy.gov/mobile//sm-031116.html#.VuNPFMZlWbc.twitter
民心が離反した国の政府は力尽くで人びとを押さえつけようとする。治安体制の強化だが、それを正当化するために爆破事件など何らかの「テロ」を実行することがある。例えば、コミュニストの力が強かったイタリアでは1960年代から80年代にかけて「極左」を装った爆破事件が繰り返されている。
いわゆる「緊張戦略」で、実行したのはグラディオ。イタリアにおける「NATOの秘密部隊」の名称で、イタリアの情報機関と緊密な関係にあった。その背後にいたのがアメリカの情報機関(ジェドバラ人脈)だ。
第2次世界大戦が終わった直後からアメリカではソ連を先制核攻撃しようという計画が練られ、1957年には300発の核爆弾をソ連の100年に落とす「ドロップショット作戦」を始動させている。テキサス大学のジェームズ・ガルブレイス教授(経済学者ジョン・ケネス・ガルブレイスの息子)によると、1963年の後半にはソ連を先制核攻撃する予定になっていたという。その頃になれば、先制攻撃に必要なICBMを準備できると信じていたようだ。
こうした計画の裏では、CIAのアレン・ダレスや軍のライマン・レムニッツァーやカーティス・ルメイが蠢いていた。レムニッツァーは1955年から57年にかけて琉球民政長官を務め、60年には統合参謀本部議長に就任しているが、61年に大統領となったジョン・F・ケネディとは対立、議長の再任は拒否された。
キューバ政府を装ってアメリカで「テロ」を実行、それを口実にしてキューバへアメリカ軍が侵攻しようという「ノースウッズ作戦」をアメリカの好戦派は計画していたが、これをケネディ大統領は承認せず、1962年にレムニッツァーをヨーロッパへ追放、アメリカ欧州軍司令官に据える。1963年に彼はNATOヨーロッパ連合軍最高司令官に就任した。
1963年にNATOはサルディーニャ島に秘密基地を建設、秘密工作の拠点にする。この年の夏にCIAローマ支局長としてウィリアム・ハーベイがイタリア入り、彼の副官になるのがF・マーク・ワイアット。彼はCIAとグラディオの連絡役だったという。
そのワイアットによると、ケネディが暗殺される前、彼はダラス行き旅客機の中でハーベイと遭遇している。ワイアットの家族によると、生前、彼はハーベイがケネディ大統領の暗殺に関係していたと強く疑っていた。(David Talbot, “The Devil’s Chessboard,” HarperCollins, 2015)
トルコもNATO加盟国であり、秘密部隊が存在する。「灰色の狼」だ。昨年11月24日にトルコ軍のF-16がロシア軍のSu-24を撃墜、脱出した乗組員のひとりが殺害されているが、その実行者は「灰色の狼」のメンバーだった。1981年5月13日にサンピエトロ広場でローマ教皇ヨハネ・パウロ2世を銃撃したモハメト・アリ・アジャも「灰色の狼」に所属していた。
1970年代からグラディオの存在は指摘されていたが、1990年にはジュリオ・アンドレオッティ内閣がその存在を公的に確認している。その後、ギリシア、ドイツ、オランダ、ルクセンブルグ、ノルウェー、トルコ、スペインでも「NATOの秘密部隊」の存在が確認されたが、こうした国々に限らず、全てのNATO加盟国に存在している。( Daniele Ganser, “NATO’s Secret Armies”, Frank Cass, 2005)
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トルコの繁華街で爆発 34人死亡 テロ事件か
動画⇒http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160314/k10010442261000.html
3月14日 6時31分 NHK
テロ事件が相次いでいるトルコの首都アンカラで13日、大きな爆発が起きてこれまでに34人が死亡し、政府は、爆発物を積んだ車を使ったテロ事件とみて調べを進めています。
トルコの首都アンカラ中心部の繁華街、クズライ地区で13日の午後7時前、日本時間の14日午前2時前、大きな爆発がありました。トルコ政府によりますと、これまでに34人が死亡したほか125人が病院に運ばれ、このうち19人が重体だということです。
これまでのところ犯行声明などは出ていませんが、トルコのアラ内相は爆発物を積んだ車を使ったテロ事件だとの見方を示したうえで「証拠は見つかっている。組織がはっきりしたら発表する」と述べ、実行したグループをほぼ特定しているとしています。
また、ダウトオール首相は緊急の治安会議を開いて対策を協議したほか、エルドアン大統領も声明を発表し、「トルコは中東地域の情勢が不安定なためにテロの標的になっている」と述べたうえで、テロに屈しない姿勢を強調しました。
トルコ政府はメディアに対し、政府の公式発表以外の情報や爆発現場の映像を伝えることを禁じるなど、情報の規制を強化しています。
爆発が起きた現場は、飲食店などが集まる繁華街のバス停の近くで、現場からの映像には、窓ガラスが割れた乗用車や地面に壊れた物の破片が散乱している様子などが映し出されています。
アンカラにある日本大使館によりますとこれまでのところ日本人が巻き込まれたという情報はないということです。
日本大使館 “日本人巻き込まれたという情報なし”
トルコの首都アンカラにある日本大使館では、爆発事件を受けて対策本部を設置し情報収集を進めていますが、これまでのところ日本人が巻き込まれたという情報はないということです。
また、トルコに暮らす日本人に向けて一斉にメールを送り、現場付近に近づかないよう注意を呼びかけたということです。
テロが相次ぐトルコ
トルコではことしに入ってからクルド系組織や過激派組織IS=イスラミックステートなどによるテロが相次いでいます。
ことし1月には、イスタンブールの旧市街にある観光地でISによるものとみられる自爆テロ事件があり、ドイツ人10人が死亡しました。
また、その翌日には南東部のディヤルバクルにある警察本部の玄関前で車が爆発し、市民3人を含む5人が死亡し、当局はクルド系組織による爆弾テロとみて捜査しています。
このほか先月17日にも、首都アンカラの中心部で軍の兵士を乗せたバスに爆弾を積んだ車が近づいて爆発して兵士など29人が死亡し、トルコ国内のクルド系過激派組織が、爆発事件の犯行を認める声明を出しています。
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