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2017年01月10日 「ジャーナリスト同盟」通信
<素心会と国家主義>
駆け出しの政治記者時代、自民党派閥の大平派を担当しながら、片手間に当時は小派閥の中曽根派を回った。個々の議員では、ハト派の宇都宮徳馬、タカ派では千葉三郎である。千葉は、自民党の反共団体・素心会という右翼グループの会長を務めていた。彼は筆者の故郷から政界に出ていた関係でもあり、事務所に顔を出すと、いつも喜んでくれた。東京タイムズ創設者の岡村二一とも親しかったことも幸いした。戦前の国家主義は、この右翼グループを基盤にして、再生を図ろうとしていたものらしい。むろん、自民党政治に首を突っ込んだばかりの、政治記者には右翼の内情など見当もつかなかったのだが。
<千葉三郎会長は岸君>
ただ、金権政治家という印象はなかった。その逆だった。うれしかったのは、彼が戦後右翼政治家の元祖である岸信介を「岸君、岸君」と呼んでいたのがうれしかった。東京帝国大学法学部の先輩だったのであろう。
岸の実弟・佐藤栄作は、首相最後の記者会見で、新聞記者と対立したことは有名である。7年8か月の長期政権で、とうとう驕ってしまっていたのであろう。そんな佐藤が、彼の意思に反して日中国交回復を実現した直後の田中内閣を、どう評価しているのか、退陣後も福田派に対して、実兄と共に影響力を行使していたので、彼との単独インタビューをやろうと考えた。しかし、小さな新聞の若い記者に、佐藤が応じるはずもない。そこで一計を案じた。
人脈利用は図星だった。千葉に頼み込んで、これを実現した。実際は、寺部秘書が佐藤事務所の秘書に依頼して実現したものである。寺部の実力であるが、時に女性秘書は、田中秘書の佐藤あきレベルなのだ。山口政治部長が大いに評価してくれた。政治記者としての最初の大手柄は、千葉がくれたものだ。右翼・反共団体の素心会会長の、岸・佐藤兄弟に対する影響力の大きさを裏付けていた。ペンの世界も知恵比べなのだ。
政治家が大臣になろうとするとき、多くは大金を使っているという事実も教えてくれた。そのような人物を、彼は忌み嫌った。現に、素心会の若手が、千葉の教えに逆らって金権腐敗の人物であることが分かった時、その怒りは相当なもので、寺部がわざわざ知らせてくれた。この人物のせがれが、いまは安倍側近として大臣の地位を掴んでいる。
<反共団体・勝共連合・統一教会>
寺部には、もう一つ重大な事実を教えてもらった。彼女には感謝しなければならない。数年前までは、年賀状のやり取りをしていたが、今はどうしているか。
なかなか素敵な女性であった。千葉の人生にささげた一生であろう。思うに、彼女とは一度もお茶を飲んだこともない。それでいて、とても親切にしてもらった。確か千葉県東金市の出身のはずだ。実家が眼科医と聞いている。
当時は聞き流してしまったのだが、その重大な事実とは、統一教会・勝共連合のことである。
「うちに最近来て、先生の運転手をしているOO君は、勝共連合から派遣されてきている」という驚くべきニュースである。
右翼問題に関心の薄かった筆者は、これの追及をせずに、馬耳東風を決め込んでしまった。せっかくの情報も生かせなかったのだ。
いま考えると、自民党の右翼議員事務所に出入りする反共右翼教団の構成員という現実は、かなり古い歴史を有していることがわかる。
統一教会の政治部門が勝共連合である。最近は名前を変えたらしい。宗教と政治団体は一体である。創価学会・公明党に限らない。宗教を冠にした政治団体は、今も昔も変わらない。それは国家神道・神社本庁・自民党にもいえる。同党も純粋の政治団体・国民政党といえない。反共右翼宗教の結合体・日本会議の政治部門と呼べるだろう。安倍内閣の行動を徹底追及すれば、見えてくるだろう。
政治的パワーの源泉に、宗教的カルト心情を植え付けることで、熱狂的な政治運動体になるからだろう。これは国民が油断すると、ふたたび危険な結末を迎えることになろう。国家神道が分かれば、一目瞭然である。
ご存知、文鮮明の反共キリスト教団体のいかがわしさは、新聞の社会面を見れば、よく理解することが出来るだろう。それでいて解体しない。彼らを利用する右翼勢力が、権力内に潜んでいるためだ。
岸信介と統一教会・勝共連合は、公開されている事実だけでもたくさんある。岸派の後継派閥の福田派に伝染、それが森・小泉を経由して、現在の岸の孫につながってきている。
<石原慎太郎にもまとわりつく統一・勝共>
千葉三郎事務所に運転手を派遣した反共団体ということから、右翼議員のほとんどに統一教会の信者らが支援という形で応援していることがわかる。彼らは応援しながら、議員の監視も兼ねている。ここがミソであろう。
したがって、政治家側が一番手足の欲しい選挙のさいに、反共団体の応援は拡大することになる。この種の話は石原慎太郎周辺でも聞かれた。二人の息子も同じだろう。
石原と霊友会も有名である。この教団について無知だが、恐らくは反共教団の一つなのであろう。
岸を、亡くなるまで支えた女性について、様々な憶測が流れているが、この女性も反共団体が派遣した人物と聞いている。本当かもしれない。今どうしているか。「安倍家の者ならだれでも知っている」という。
国家主義・反共主義が日本右翼の特徴である。これはワシントンの右翼にとって、最も好都合な政権と言えるだろう。
ワシントン・CIAが復活させた戦前右翼は、いまや日本の権力を掌握している。そこからさまざまな悪法や規制が生まれている。当たり前のことなのだ。従来とは全く異質、はっきり言えば、東條内閣のような政権が、戦後70年を経て存在している。
その主役は、神社本庁を中核とする反共教団と創価学会である。
2017年1月10日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
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