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いまこそ日本国民が読むべき米国のベストセラーー(天木直人氏)
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2nd Jan 2017 市村 悦延 · @hellotomhanks
昨年9月に発売され、約3か月で50万部売れた米国の「ノンフィクション本」があるという。
その本のタイトルは「Killing the Rising Sun」という挑発的なもので、
副題は「第二次大戦で米国は日本をどう屈服させたか」という本だという。
著者のビル・オライリーという人物は米FOXテレビニュース番組で
アンカーマンを務める保守系コメンテーターであるという。
この本の事を紹介したのは週刊ポストの新春号(1月1・6日号)であるが、
それ以前にも、どこかのメディアが言及していたものを私は読んだ記憶がある。
しかし、いずれも、単なる反日本であり、
米国のインテリ層や専門家が相手にする本ではないと言わんばかりだ。
私はその本を読んだわけではない。
しかし、この本は日本国民必読の本であると直感した。
この本を単なる反日本として一蹴すると、米国と言う国を見誤る。
正しい日米関係を築くことは困難になる。
その本には次のような一場面が書かれてるという。
・・・トルーマン大統領のもとにやってきた部下が「広島への爆撃は完ぺきな成功です。
これまでのどの実験よりもすばらしい成果でした」と電信文を読み上げる。
すると大統領は、「これは歴史上、もっとも偉大な成果だ」と顔をほころばせ、部下と握手を交わす・・・
まさしく原爆投下を正当化した本だ。
そして、トルーマン大統領と原爆投下のかかわりについては、
原爆投下の許可を求めた部下に対し、言葉で了承を与えるかわりに、指をパチンと鳴らして了した、
というエピソードを、私かつて、反日本ではなく、もっとまともな歴史書で読んだ記憶がある。
知られていない史実は無数にある。
真実を語る作品と反日本は紙一重なのだ。
何よりも、この作品が米国でいまなおベストセラーになるという現実があるのだ。
おりから日本のメディアは、昨年の日米首脳の広島・長崎の相互訪問を大々的に取り上げ、
有識者もまた、日米和解の歴史的偉業であると強調する安倍首相に加担した。
しかし、米国民の本音はこのベストセラーの中にこそある。
だからこそ、この本はどこかの出版社が翻訳し、日本国民にも広く読まれるべきなのだ。
そして日本国民は、米国民との歴史認識の違いの、かくも大きな違いを再認識すべきなのだ。
そのことが、長い目で見て日米関係のためになる。
首脳同士がいくら未来志向だ、和解だとエールを交換し、それをメディアが追従しても、
国民同士の理解と和解がないかぎり、見せかけに終わる。
必ず逆噴射する。
韓国の慰安婦像撤去問題もまさしくそれだ。
この米国のベストセラーが日本で話題にならず、
和訳本が日本で出版されないままやり過ごされるなら、日本国民にとって不幸だ。
そのことは、取りも直さず安倍政権にとって好都合であるということである。
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