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「「天皇をどれほど冷酷に扱うか」は、政権がこの先、国民をどう扱うのかを示唆している:山崎 雅弘氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/21343.html
2016/12/23 晴耕雨読
https://twitter.com/mas__yamazaki
<退位論点整理>民進「恒久制度化を」…政府方針と対立(毎日)https://t.co/e3JBZs5SXZ
今上天皇は「主権者である国民」に向けて直接メッセージを発し、考えて欲しいと言われたのだから、国民の代表である国会でこの問題が議論されるのは当然だが、毎日新聞はなぜか「与野党間の対立を招けば批判の矛先が民進党に向かいかねない」と否定的なニュアンスで報じ、問題を「政局」として捉えていることに驚かされる。
国民の意見としては「恒久的制度」が多いのだから、それを国政に反映させるのが当然で、勝手にイニシアチブを握って既成事実を作る政権側の方がおかしい。
「自民党幹部は、民進党の対応について『有識者会議が一代限りでまとめようとしており、対抗しても仕方がないのだが』と不満を漏らした」とあるが、そんなやり方で進めることを国民が望んだことは一度もない。
主権者である国民は「恒久的制度」を望んでいるのだから、公僕はそれに従うのが当然だろう。
菅官房長官や二階俊博幹事長は「有識者会議の議論を静かに見守る」と繰り返してきたが、本当はパブリックコメント等を広く募集して、国民主導で解決法を考えるべき問題のはずだろう。
官邸主導で民意と無関係に人選された有識者会議には何の権威もないが、あるように見せて国民を従わせようとしている。
メディアの側も、官邸側があたかも「本来あるべき手順に則って進めている」かのように見せかけている「有識者会議と称する何か」主導のプロセスに疑問を差し挟み「それは実質的に今上天皇の意向を無視するものではないか」という事実を指摘しないと駄目だろう。
完全に官邸ペースで作業が進行している。
在位中の天皇が、テレビという手段を使って直接、自分の「個人としての考え」を、現行憲法下の「主権者」つまり最終裁定者である国民に伝え、こういう問題が生じているので考えてほしい、と頭を下げる事態は、前代未聞なのだから、国民の側も、正しい対処法が何なのかを自分の頭で考えないといけない。
先の毎日新聞の記事に出ている自民党幹部の「有識者会議が一代限りでまとめようとしており、対抗しても仕方がないのだが」という言葉は、本音なのだろうが、何の法的権威も持たない「有識者会議と称する何か」を、国会や国民よりも上位に置いていること驚かされる。
何が「対抗しても仕方ない」なのか。
天皇が明日の誕生日会見で「生前退位」に殆ど触れられず、の情報 安倍官邸の封じ込めで記者の質問もなく…(リテラ)https://t.co/4GHX2w3Hsp
「記者会から陛下への質問は事前に宮内庁総務課がチェックします。記者側には当初、生前退位問題を具体的に聞こうという動きもあったようですが、宮内庁側に差し戻されて、記者会の質問が今年を振り返る抽象的なかたちでひとつにまとめられてしまった(宮内庁関係者)」
「こうした“発言封じ込め”の背後に、今年9月の宮内庁人事の影響」
「ポイントは報道関係などの鍵を握る次長の後任人事だ。官邸は、その事実上のキーマンに内閣危機管理監の西村泰彦氏(第90代警視総監)を送り込んだ」
「官邸は天皇周辺に『これ以上、踏み込んだ発言をしたら憲法違反になる』というメッセージを送っていました。記者たちにもオフレコでそのような解説をする官邸関係者もいました(官邸関係者)」
まさに鉄鎖に繋がれた内閣の奴隷。
今上天皇の譲位(生前退位)問題について、自分には関係のない問題だと思っている人は多いかもしれないが、憲法上「主権者としての責任」を負っているし、それ以上に「安倍晋三政権とその取り巻き(日本会議など)が天皇をどれほど冷酷に扱うか」は、政権がこの先、国民をどう扱うのかを示唆している。
高齢の天皇に対し、あそこまで冷酷に振る舞える安倍晋三氏とその取り巻き(日本会議など)が、国民に対して、それと正反対の態度をとることはない。
「鉄鎖に繋がれた内閣の奴隷としての天皇」の姿は、その先にある戦前日本と同様の「鉄鎖に繋がれた国民」の姿を予見させる。
人権や人道は尊重されない。
口先で観念論を転がして「神武天皇以来万世一系の天皇がいかに素晴らしいか」を酔ったように語る人間たちが、目の前の天皇を足蹴にし、口を封じるようなことも平気でする。
そんな裏表のある欺瞞的な政治権力者が、国民を人間として大事に扱うとは考えられない。
天皇の境遇は明日の国民の境遇でもある。
今上天皇の譲位(生前退位)問題に関しては、ふだん人権や人道の問題を重視しているはずの、古くから活動している「左翼運動団体」もあまり関心を示していないのも疑問に思える。
特定の条件に該当するなら、人権や人道が侵害されても無関心という態度は、極端に言えば、ヘイト団体のそれと変わらない。
たとえ相手が天皇であっても、人権や人道の面で時の政治権力者から虐げられているなら、その救済に動くのが、本物の「人権や人道を重視する立場」のはずだろう。
天皇制の存続に賛同しない立場だから、等の制度的な問題と、天皇が直面している人権や人道上の問題は、切り離して考え議論すべきだと思う。
天皇陛下「退位」意向 識者の見方(毎日)https://t.co/JtCURtZE1w
「おことば」放送前の7月14日には、こういう自由で核心を衝いた意見がメディアにも出ていた。今はパッタリなくなった。半藤一利「日本人がみんなして考えなくてはいけない」
そのはずだが議論は低調なまま。https://t.co/JtCURtZE1w
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