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支離滅裂の安倍外交 真珠湾訪問は百害あって一利なし
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/196273
2016年12月21日 日刊ゲンダイ 文字お越し
国民の安全よりも外交日程を優先(C)日刊ゲンダイ
日本は本当に独立国なのか。オスプレイの墜落事故から6日。まだ、機体の回収も終わっていないのに、米軍が19日、オスプレイの飛行を全面再開させた。
米軍は「安全が確認された」などと、当然のようにオスプレイを飛ばしているが、日本をバカにするにも程がある。フライトレコーダーも検分せず、大破したプロペラや給油管が海に散乱したままなのに、どうやって安全を確認したのか。ロクな調査もせず、飛行再開を強行したのは明らかだ。軍事評論家の前田哲男氏が言う。
「事故が起きた場合、まず原因を解明し、責任を追及し、再発防止策を確定するのが手順です。ところが今回、原因調査の中間報告もなく、再発防止策も決まっていない。米軍は『機体に問題はなかった』と強調していますが、正常な機体で事故が起こったとしたらなおさら問題です。しかも、オスプレイが墜落した当日、もう1機、胴体着陸する事故を起こしている。日本に配備されている24機のうち、2機が事故を起こしているのですよ。どう考えても異常でしょう。もともとオスプレイに対しては、事故が多いという不安が根強くある。しっかりした調査もせず、飛行を再開したら、また重大事故を起こしますよ」
悪びれもせず、たった数日で飛行を全面再開させたのは、米軍が日本をなめている証拠だ。実際、在沖海兵隊のトップは事故直後、謝罪するどころか「パイロットは住民に被害を与えなかった。沖縄県民は感謝しろ」と言い放っている。これって〈日本人には被害を与えても仕方がなかったのに、与えなかったのだから感謝しろ〉ってことだろう。腹の底では、日本人には何をしても構わないと考えているとしか思えない。「植民地意識」丸出しである。
■国民の声を代弁せず、米軍の利益を代弁
どうかしているのは、米軍の説明を「はい、分かりました」と全く抵抗せず、飛行再開を受け入れた安倍政権である。稲田防衛大臣は「飛行再開は理解できる」とお墨付きを与えているのだから信じられない。防衛省は事故機を見てもいないのに、なぜ「理解できる」のか理解不能だ。
安倍政権は「沖縄県民は感謝しろ」と暴言を吐いた海兵隊トップに対しても、抗議一つしない。
本来、日本のトップは日本国民の声を代弁して米軍に注文をつける立場なのに、米軍の利益を代弁して沖縄県民にガマンを強いているのだから、アベコベもいいところだ。これでは、米軍が増長するのも当然である。
安倍首相は最初から、12月19日の飛行再開を決めていたフシがある。
「過去に起きた米軍機の事故と比べても、6日後の再開というのは異例の早さです。安倍官邸が外交日程を逆算したのは間違いないでしょう。20日には普天間移設をめぐる最高裁判決、22日にはオスプレイ反対の県民大会と、米軍基地がらみのイベントが続きます。オスプレイ反対の声が大きくなる前に、決着させようとしたのだと思う。何より気にしたのは、27日に控えている日米首脳会談でしょう。真珠湾でオバマ大統領と会う前にケリをつけようとした。日本国民の安全よりも、自分の都合を優先させたのは明らかだと思います」(前田哲男氏=前出)
しかし、国民の安全よりも外交日程を優先させるとは、本末転倒もいいところだ。オバマ大統領との会談を成功させるために国民を犠牲にするなど許されない。
プーチン大統領の手玉に…(C)JMPA
「私を信じて欲しい」のプーチンの一言にコロリ
安倍は一体、誰のために外交をやっているのか。そもそも「地球儀を俯瞰する外交だ」などと、エラソーなことを口にしているが、この4年間、安倍外交は失敗の連続、何一つ成果を挙げていない。惨憺たる結果に終わった「日ロ首脳会談」が典型である。
北方領土の返還は「ゼロ回答」に終わり、3000億円の経済支援だけ食い逃げされたのだからバカ丸出し。最後までプーチン大統領に手玉に取られた。決定的だったのは、9月に行われたウラジオストクでの首脳会談だ。
さすがに心配になったのか、安倍も「日本には経済協力だけ先食いされるとの懸念は強い」と迫ったが、プーチンから「私を信じて欲しい」と目を見て強く言われると、コロッと信じ込んでしまったという。会談直後、頬を紅潮させて「結構いけそうだ」と周囲に語り、記者団にも「手応えを強く感じ取ることができた。交渉を進めていく道筋が見えた」と胸を張ってみせたのだから、マンガである。プーチンは大笑いしたに違いない。
政治学者の五十嵐仁氏がこう言う。
「安倍外交の最大の特徴は、本人はその場、その場でうまく立ち回っていると思っているのでしょうが、結局、支離滅裂に陥り、失敗に終わっていることです。たとえば、サミットの議長国としてロシアへの“経済制裁”を宣言しながら、日ロ首脳会談ではロシアへの“経済支援”を決めている。一体、何をやりたいのかサッパリ分からない。結果的に国際社会から信用を失っている。27日に真珠湾まで飛んでいくのも、大統領就任前にトランプと会談したことに激怒したオバマ大統領のご機嫌を取るためでしょう。矛盾が生じるたびに、ツケを払っている。安倍首相が動くたびに国益を損なっている状況です」
プーチンに散々、コケにされながら、安倍は来年早期にロシアを訪問し、17回目の会談を行うというのだから、処置なしである。
■外交成果は初めから求めていない
このまま安倍に支離滅裂な外交を続けさせたら、日本は世界中からカネをむしり取られ、国際社会の鼻つまみ者になるだけだ。すでに日本は、欧米社会から白眼視され始めている。現在、欧米メディアの最大のニュースは、シリア内戦の最大の激戦地アレッポで行われている市民虐殺である。シリアのアサド政権が、女性や子どもを大量虐殺している。そのバックにロシアが存在することは、国際社会の常識である。ロシアに対する国際的な批判が日増しに強まっている。
ところが安倍は、プーチンとの首脳会談で、シリア問題で立場を一致させたというのだ。ロシアの外相が、テレビカメラの前で明言している。
恐らく、首脳会談を成功させるために、いつものようにテキトーなことを口にしたのだろうが、欧米のリーダーは、信じられない思いで安倍を見ているはずである。
立正大教授の金子勝氏(憲法)が言う。
「安倍首相にとって大事なのは、世界の大国と渡り合うことであって、外交成果は関係ないのだと思う。プーチン大統領と16回もサシで会ったとか、トランプ次期大統領と一番最初に会ったといった、表面的なことを重視しているとでも考えない限り、安倍外交はつじつまが合いません。毎月のように外遊しては、成果もないのにカネをばらまいている。外国の首脳にとって、安倍首相ほど扱いやすいタイプはいないでしょう。それなりに接遇していれば、いくらでもカネを出すからです。世界のリーダーは、安倍首相を軽蔑しているはずです」
12月27日に真珠湾でオバマと会う安倍は、来年1月27日にはトランプ大統領と会談する予定だ。高い要求を突きつけられるのは目に見えている。自分の虚栄心のために国を売り続ける安倍。本当に、この男を真珠湾に行かせていいのか。
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