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「天皇陛下の退位」問題でも安倍首相に勝てない民進党−(天木直人氏)
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21st Dec 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
安倍首相はきのう12月20日の都内の講演で、
天皇陛下の退位問題を政局に政治利用するなと民進党を批判したらしい。
これは、民進党が、天皇陛下の退位問題を、
皇室典範の改正をすることなく特例法でごまかそうとしている安倍政権をけん制した事に対する、
安倍首相の反撃である。
この安倍首相の講演発言から次の二つの事が読み取れる。
一つは安倍首相が天皇陛下の退位問題でかなり追い込まれているということだ。
天皇陛下のご学友といわれる人が最近メディアで天皇陛下のご意向を代弁する発言を繰り返している。
この事が、天皇陛下の安倍首相に対する怒りのあらわれだ、
天皇陛下と安倍首相の戦いが勃発した、などという指摘がメディアで見られるようになった。
本当に天皇陛下が安倍首相に立腹されているかどうかはもちろんわからないし、
私は天皇陛下は、たとえそういう思いを抱かれているとしても、
それを口に出されることは決してないと思っているが、
そのような事が取りざたされる事自体、安倍首相にとっては不本意なことに違いない。
だから民進党が皇室典範にこだわる事に対し、ことのほか頭にくるのだ。
頭に来ているから、つい講演で民進党批判が口に出るのだ。
二つ目は民進党の天皇陛下の退位問題についての対応のまずさだ。
安倍首相が天皇陛下のご意向に反して、
来年早々にも対応策を決めようと急いでいる事はもはや誰の目にも明らかだ。
そうであるならば、民進党は皇室典範か特別立法か、などという法律論で迫るより、
天皇陛下のお考えに忠実であるべきだ、天皇陛下の思いに背いてはいけない、と、
国民の支持が得られるように、わかりやすく、もっと直接的に、安倍首相に迫るべきだ。
それこそが、安倍首相が反論したくてもできない、これ以上ない安倍批判なのである。
民進党は天皇陛下退位問題についてもまた、チャンスを生かせずに、
安倍首相にやり込められて終わりそうだ。
それを教えてくれる安倍首相の講演発言である。
◇
<民進党>陛下退位に3要件 論点整理案
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161221-00000013-mai-pol
毎日新聞 12/21(水) 7:10配信
民進党の皇位検討委員会は20日、天皇陛下の退位の要件を三つに絞って皇室典範に盛り込み、恒久制度化を柱とする論点整理案を固めた。21日の党常任幹事会に報告する。
退位を認める要件には、(1)皇位継承者が成年に達している(2)天皇本人に退位の意思がある(3)皇室会議の議を必要とする、の3点をあげた。退位の際に衆参両院議長、首相、最高裁長官も加わる皇室会議での審議を義務づけて客観性を担保する。
政府は現在の陛下に限り特別立法で退位を容認する案を検討中。これについて民進検討委は、時の政権の意思で退位が左右されかねない▽皇位継承を「皇室典範の定めるところ」によるとした憲法に違反する恐れがあるなどとし、恒久制度化を求める。皇族減少に対応するため、女性皇族が結婚後も皇族にとどまる「女性宮家」創設も典範改正で対応すべきだと提言する。「女性・女系天皇」については「議論を喚起」と表明するにとどめる。
一方、安倍晋三首相は20日の講演で退位について「決して政争の具にしてはならない」と民進党を念頭にけん制した。【朝日弘行】
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