http://www.asyura2.com/16/senkyo217/msg/521.html
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来日するプーチン大統領との首脳会談を含め日露交渉は“大失敗”というご託宣を述べるひとも少なくないが、安倍政権は、歯舞・色丹の二島返還+αの成果が得られる見通しが立ったからこそ、経済協力を含む交渉に拍車にかけ、安倍首相の選挙区での首脳会談まで設定したのである。
国民多数派の納得がえられないレベルの合意しか達成できなければ、今なお水面下の交渉に終始していたか、平和条約交渉を断念していたであっただろう。そうであれば、言うまでもなく、華々しい経済協力構想をぶち上げることもなかったはずである。
「日朝国交正常化交渉」(拉致問題解決)という安倍政権にとって最もプライオリティが高い外交課題があるなかで、「日露平和条約交渉」(なぜか日本では北方領土交渉)を先行させた意味を考えるべきである。
「日朝国交正常化交渉」に弾みをつける成果が得られる交渉を行ってきたからこそ、安倍政権は、「日露平和条約交渉」にのめり込んできたと考えるのが妥当である。
※関連記事
「日本政府 日ロ首脳会談前に次官級協議の開催をロシア側に打診:帰属問題など核心的内容で一定の合意があることを示唆」
http://www.asyura2.com/16/senkyo217/msg/520.html
※関連参照投稿
「安倍首相の発言は国民や政治家の“期待値”を下げるためのもの:北方領土外交ではなく日露平和条約外交」
http://www.asyura2.com/16/senkyo216/msg/372.html
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日本、日ロ経済協力の「先食い」警戒[日経新聞]
2016/12/14 1:15
ロシアのプーチン大統領の会見での発言は経済協力を巡る日本との立場の差を浮き彫りにした。安倍晋三首相も北方領土問題の解決に向け「新しいアプローチ」を打ち出すなど信頼醸成の必要性を認識しているものの、経済協力の「先食い」を警戒する世論への配慮から領土問題との結びつきを意識せざるを得ないのが実情だ。
安倍首相が5月のロシア・ソチでの首脳会談で提示した新しいアプローチは経済や安全保障など幅広い協力関係で築いた信頼をもとに領土問題を進める手法とみられる。領土問題と経済協力を直結させる傾向があったこれまでの日本政府の交渉手法と一線を画した。
首相が新しいアプローチの一環として示した「8項目の経済協力」はプーチン氏も「唯一の正しい道」と評価。平均寿命が相対的に短いロシアの事情に配慮し「健康寿命の伸長」を項目の一番手に据えるなどロシア目線に立っているためだ。
それでも経済協力の領土問題解決への位置づけは微妙にずれる。プーチン氏が経済や安全保障の交流などで国民ベースの信頼関係を築き徐々に領土問題の解決に向けた環境を整えていく必要性を指摘するのに対し、首相は領土を意識せざるを得ない。日本側は領土問題を議論する15日の首相の地元・山口での会談を重視するが、ロシア側は経済協力を協議する東京での会談に重きを置く。
北方四島での共同経済活動は歩み寄りの糸口になる可能性がある。プーチン氏は活動の対象を歯舞・色丹に限っておらず、主権問題を解消できれば、日本政府が平和条約締結の前提とする四島の帰属解決の糸口になるとの期待がある。四島での交流強化は同氏が訴える信頼構築にも資する。
ただ共同経済活動の具体化に向けた本格協議の開始が今回の首脳会談の成果となる可能性もある半面、日本はロシアの主権下で同国法に従うことはできず、両国が受け入れ可能な方策を見いだすのは難しい状況だ。
一方、日本を含む米欧など主要7カ国(G7)がウクライナ問題で科す対ロ経済制裁では難しい対応を迫られる。G7の結束を重視しており、菅義偉官房長官は記者会見で「G7の連帯を重視しながら適切に対応していく」と述べた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO10631170U6A211C1EA2000/?nf=1
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プーチン氏「経済協力、領土に先行」 日本の制裁に不快感[日経新聞]
15日来日
2016/12/14 0:05
【モスクワ=田中孝幸】ロシアのプーチン大統領は15日からの来日を前に、モスクワのクレムリン(大統領府)で読売新聞、日本テレビと会見した。日本との最大の懸案である北方領土問題について、経済関係の発展を先行させて解決の環境を整えるべきだとの考えを強調した。日本が求める四島返還への反対の立場も重ねて表明。ウクライナ問題を巡って日本が欧米と共に続けている対ロ制裁への不快感もあらわにした。
ロシア大統領府が13日、会見録を公表した。15〜16日の安倍晋三首相との首脳会談を控え、日本側を強くけん制する狙いがあるとみられる。安倍政権が最重視する領土問題の早期進展はさらに困難な見通しになった。
プーチン氏は日ロ関係について「双方の希望に沿った関係を築く基礎は得られていない」と述べ、平和条約締結を目指す考えを表明。両国の信頼醸成に向けて「第一に貿易・経済関係を改善する必要がある」と指摘し、ロシア極東地域の開発への日本の協力に期待感を表明した。
領土問題では平和条約締結後の歯舞群島、色丹島の引き渡しを定めた1956年の日ソ共同宣言に言及。四島の返還を求める日本の立場には「共同宣言の枠を超えている。全く別の話で、別の問題提起だ」と述べ、国後、択捉2島は将来的にも返還対象とはなっていないと強調した。
今回の首脳会談での領土問題の協議については「どう問題を解決するか明確な理解に達することを望む」と述べる一方、大きな進展がないとの見通しを示唆。「(進展は)我々のパートナーの柔軟性にかかっている」と語った。
北方領土での日ロの共同経済活動については「様々な選択肢があり、我々は検討する用意がある」と明言。四島の共同開発を含めた大規模な経済協力が領土問題の解決に必要な信頼醸成に資すると語り、実現に期待感を表明した。
実施のための法的枠組みを巡っては、日本が自国の主権下で実施すると主張した場合「次のステップが必要なくなり、この話は終わりになる」と強調。日本側に歩み寄りを促した。
一連の発言には、領土交渉に応じる姿勢を見せる一方で、具体的な中身を巡る協議はできるだけ引き延ばし、経済、外交面で日本から最大限の協力を引き出す狙いが透ける。平和条約締結交渉の期限の設定にも反対する考えを重ねて表明した。
日本が主要7カ国(G7)の一員として発動した対ロ制裁に関しては「制裁下でどうやって経済関係を新たなレベルに進めることができるのか」などと不満を繰り返し表明した。対ロ制裁の実施に反対した石油大手エクソンモービルの会長兼最高経営責任者のレックス・ティラーソン氏がトランプ次期米政権の国務長官に指名されたこともあり、プーチン氏は領土問題をテコにG7制裁網を突き崩す戦略を描いている。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS13H4E_T11C16A2EA2000/?dg=1&nf=1
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