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損失覚悟で国債大量買い 黒田日銀「悪化改鋳」の末路 金子勝の「天下の逆襲」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/195246
2016年12月6日 金子勝 慶応義塾大学経済学部教授 日刊ゲンダイ 文字お越し
日銀黒田総裁は何を考えているのか(C)日刊ゲンダイ
いま、黒田日銀は“マイナス金利政策”を導入したことによって、いつ債務超過に陥るか分からない危機に直面している。潜在的には、すでに債務超過に陥っているとみていいだろう。
いわゆるマイナス金利は、額面以上の価格で国債を取引することになる。政府サイドに立つと、発行した国債以上のカネが入ることになり都合がよいが、購入した日銀サイドは、満期を迎えるたびに償却損失が表面化してしまう。
購入した時の簿価と額面価格の差でみると、日銀が抱える潜在的な損失は10兆円近い。日銀の自己資本は7兆2000億円、引当金が2兆7000億円なので、ほぼ見合いの状態である。
時の政権が発行した国債を、損失覚悟で日銀が大量に買い、財政を支えるというやり方は、どう考えても異常だ。これはある種の「悪貨改鋳」であり、ひとつの体制が終わる時の末期症状である。
その代表例が、ルイ15世の時代に財務総監に就いたジョン・ローだろう。スコットランド出身の彼は、現在のインフレターゲット派のような考え方の持ち主だった。当時、戦争やベルサイユ宮殿建設などでルイ14世が財政を悪化させたために、ルイ15世は財政赤字に苦しんでいた。
その時、ジョン・ローは、紙幣をジャンジャン刷ればいいとアドバイスし、実際、紙幣を刷ったために、しばらく財政悪化は落ちついた。と同時に、ジョン・ローは、フランス領ルイジアナのミシシッピを開発する「ミシシッピ会社」を設立し、バブルをつくり出した。しかし当然、バブルは崩壊した。それがフランス革命をもたらす背景となった。
体制末期に手段がなくなり、後先考えずやるのが悪貨改鋳であり、紙幣の大量発行である。いま、債務超過の日銀が日銀券をバンバン刷っているのは、ジョン・ローがやったことと同じだ。日銀券の信用を支える担保もなくお札を刷りまくる異常な体制がいつまでも続くとは考えにくい。安倍首相と黒田総裁は、後は野となれ山となれ、とでも思っているのではないか。
ルイ15世の愛人だったポンパドール伯爵夫人は「我が亡き後に洪水よ来たれ」という有名な言葉を残した。まさにアベノミクスそのものだ。
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