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ロクな結末にならない 日ロ交渉のどっちもどっち 溝口敦の「斬り込み時評」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/194702
2016年11月28日 溝口敦 ノンフィクション作家、ジャーナリスト 日刊ゲンダイ 文字お越し
安倍首相は日ロ関係史に名を残せそうにない(C)AP
12月15日、山口県長門市で安倍・プーチン会談が開かれるが、北方領土問題は解決の端緒さえ掴めず、安倍首相は日ロ関係史に名を残せそうにない。
知り合いの自民党元幹部はこう言っている。日本はロシアに経済協力だけを食い逃げされる、ロシアは日本をなめている。その証拠に、この期に及んで国後と択捉に地対艦ミサイル「バル」と「バスチオン」を配備、両島の軍事拠点化を進めた。最初から北方領土を返す気がないから、こういうふざけた真似をするのだ、と。
おまけに11月半ば、ロシアの連邦捜査委員会がウリュカエフ経済発展相を200万ドルの収賄容疑で拘束、日ロ経済協力のロシア側窓口を消去した。寸前まで世耕経産相と会談していた相手を拘束するなど、外交の常識ではありえないことだという。
まあ、プーチンが、アメリカの茶坊主をやっている安倍首相を信用する気になれないのも分かる気がする。2014年、ロシアがウクライナ騒乱でクリミア半島を併合したとき、アメリカや欧州連合はクリミアの独立とロシアの編入は無効だとしてロシアに経済制裁を科した。日本も欧米の尻馬に乗って、経済制裁に加わった。
もともと1954年までクリミアはソ連領だった。便宜的にウクライナに移管したが、その後、ウクライナがソ連の後継であるロシア連邦から離れたからロシアに編入したまでという言い方が可能なのだ。
クリミアと日本との縁は薄い。当時も北方領土を返してもらおうという思惑があったのだから、日本には経済制裁に加わらない手があったはずだ。しかし、米に尻尾を振り、そうはしなかった。なにしろ、まだ大統領にもなっていないトランプのもとにいの一番に駆けつけるポチが安倍首相である。プーチンに軽く見られるのも仕方がない。独立国の宰相ではないのだ。
信なくば立たずという。安倍にはその信がないのだから、ただ状況に応じて右往左往するだけ。作家の原田伊織によれば、明治維新を成し遂げたとされる薩摩・長州も単なるテロリスト、幕府から政権を奪ったにすぎず、彼らが侵略戦争の元凶という。
安倍は地盤を長州に発する。おそらく子供のころから薩長史観に馴染んだのだろうし、だから、あえて明治維新を想起させるべく長門を会談の地に選んだのだろう。だが、薩長閥も教科書史観や司馬史観を離れれば、お粗末なものなのだ。
長門を会談の地に選んだということは、リアルポリティークを発想・実践できない安倍の滑稽な独善と自己満足を証しているのではないか。やはり暗愚なのだ。
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