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対米自立の第一歩は靖国参拝だと書いた産経新聞編集委員の仰天−(天木直人氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1spba2s
28th Nov 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
まともな頭をしているのか。
そう思わざるを得ない仰天する記事を見つけた。
きょう11月28日の産経新聞「視線」というコラムで、大野敏明という編集委員が書いている。
トランプ大統領の誕生は、日本がいつまでも米国に依存して平和や繁栄を享受できるとは限らないことを
教えてくれたと。
その通りだ。
そして続ける。
であれば、日本は自国のアイデンティティを確立して、自力で国際社会で生きていかなくてはならない。
これもその通りだ。
そして、その後に、私はてっきり大野編集委員はこう続けると思った。
だから、日本は自力で日本を守る国にならないといけないと。
これも異論はない。
そして、産経新聞の事だからてっきり次のように書くと思っていた。
自衛隊を軍隊にして日本の国防力を高める時が来たと。
新党憲法9条に実現を目指す私は、その対極にある安全保障政策を主張する。
すなわち憲法9条を掲げ、米軍の下請けにさせられてしまった自衛隊を、
日本を守る事に専念する自衛隊に再編・強化し、
東アジア(中国・韓国・北朝鮮)との平和構築外交に徹することこそ、
最善、最強の安全保障政策であると主張する。
攻撃的な軍事強化で安全を守るのか、
それとも、憲法9条の下で専守防衛の自衛隊と平和外交で安全を守るのか、
これこそが対米自立の後の一大論争であるべきだ。
大野編集委員はタイミングよく論争を仕掛けてくれた。
そう思って読んだ。
ところが大野編集委員は安全保障政策については何も言及しない。
そのかわりに、いまこそ安倍首相と稲田防衛相は米国に気兼ねせずに
靖国神社に堂々と参拝すべきだ、と書いている。
これには驚いた。
どこからそういう発想が出てくるのか。
なぜ靖国参拝が対米自立の第一歩なのか。
こればかりは、頭がおかしいのではないかと思ってしまう。
こんなコラムを書く大野編集委員も編集委員だが、こんな人物を編集委員にして、
その主張を堂々と紙面に掲げる産経新聞も産経新聞だ。
まともではない。
◇
【大野敏明の視線】靖国参拝は自立への一歩 米中韓の顔色をうかがう政治はもうたくさんだ
http://www.sankei.com/column/news/161128/clm1611280005-n1.html
2016.11.28 10:20 産経新聞
日本に必要なのは、自分の国は自分で守るという意識と能力である。米国の次期大統領にトランプ氏が選出されたことは、当たり前のことをあらためて確認させてくれた。
国際化と孤立化が同時進行する21世紀前半の世界情勢は、日本のような、安全保障を含む米国との緊密さで戦後の70年を過ごしてきた国家としては、自国の在り方を見つめ直す契機ともなろう。
第1次安倍晋三内閣の期間に靖国神社に参拝できなかったことに、首相は「痛恨のきわみ」と心情を吐露し、第2次内閣発足後の平成25年12月に、社前で参拝を行ったが、以後は例大祭などに真榊(まさかき)を供えるだけで参拝を行っていない。
防衛相となった稲田朋美氏も、閣僚になる前には、毎年、靖国神社参拝を行っていたが、ことしの8月15日はジブチに「視察」に行ったため、参拝をしなかった。帰国後に参拝したという話も聞かないから、閣僚になって以降の参拝はこれまでのところないということだ。
稲田氏は記者団に涙をためて「心の問題です」と語ったそうだが、涙ぐむくらいなら参拝すればいいではないか。安倍首相といい稲田防衛相といい、なぜ閣僚に就任すると参拝をやめるのか、私にはまったく理解できない。参拝をやめることは「靖国神社参拝は不正、不法なこと」とのメッセージを内外に発信することになる。米国大使館が参拝に「失望」を表明したら、日本政府も米国大使館に「失望」を伝えればいいだけの話である。
首相をはじめ閣僚が靖国神社を参拝すると、中国も韓国も、そして野党も「歴史を反省していない」「戦争を美化する」などと猛烈な批判を行う。だが、この批判は当を得ていない。そのことは安倍首相も稲田防衛相もよくご存じのはずだ。にもかかわらず参拝をしないのは、中国や韓国との関係悪化を懸念し、国内の反対派を勢いづかせることになると危惧してのことだろう。
だが、中国や韓国との関係はこれ以上悪くならないところまできている。靖国神社参拝をやめたからといって、関係が好転するような状況ではない。悪化の原因は日本にあるのではない。あちら側にあるのだ。国民はそれをよく知っている。政権を揺さぶりたい一部野党はともかくとして、まともな日本人は、閣僚が参拝したからといって、日本が軍国主義になるなどとは思っていない。
かつて、出征する将兵に「戦死したら靖国神社に祀(まつ)られ、天皇も首相も参拝する」という「黙契」があったればこそ、彼らは戦地に赴き、戦死者の遺族は天皇以下国民がこぞって参拝することで癒やされてきたのである。その黙契を一方的に破るのであれば、戦死者への裏切りであるし、国民は政府を信用しなくなり、国家、国民のために犠牲になろうという精神を放棄することになるだろう。これは敗戦によって価値観が変化したこととは別の次元で論じられることである。
波風を立てないことはなんの解決にもならない。一体、何を恐れているのか。マスコミは、たまに参拝するから騒ぐのである。もし、首相に限らず、閣僚が毎日のように靖国神社に参拝したら、マスコミは報道しなくなるだろう。マスコミが報道しなくなれば、中国も韓国もいちいち批判などしなくなるだろうし、やがて、それは日常の中に埋没していくであろう。そしてだれもが静かに靖国神社で、英霊に手を合わせることができるようになるのである。それこそが英霊が望んでいることだろう。
トランプ大統領の誕生は、日本がいつまでも米国に依存して平和や繁栄を享受できるとはかぎらないことを教えてくれた。であれば、日本は自国のアイデンティティーを確立して自力で国際社会で生きていかなくてはならない。米国はもちろん、中国や韓国の顔色をうかがうような政治はもうたくさんなのである。(編集委員・大野敏明 おおのとしあき)
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