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2016-11-28 04:28
先週、安倍首相の超側近である萩生田官房副長官が、トンデモ発言をした話を書いたのだが・・・。(『安倍側近「強行採決はない。野党が強行的にジャマ」と+安倍が声を上げ祈祷。霊力に依存?』)
多くのメディアは、萩生田氏は野党の抗議を「田舎プロレス」に例えて、茶番だと揶揄したことを強調。萩生田氏も、何だかそれに乗るような形で、「例えに不適切な部分もあった。結果として国会審議に影響を与えたとすれば不徳の致すところだ」として、国会などで発言の撤回、謝罪を行なった。^^;
確かに、田舎プロレスに例えたことにも問題はあるとは思うけど・・・。^^;
ただ、実のところ、mew的には、敢えて前回の記事のタイトルにもしたように、むしろ「強行採決なんていうのは世の中にあり得ない。審議が終わって採決するのを『強行的』に邪魔する人たちがいるだけだ」という発言の方がアブナイ、コワイ、問題が大きいと思うところがあった。(@@)
行政府TOPにいる官邸の人間が、自分たちと意見が異なる野党の言動をジャマだと言うことは、議会制民主主義や自分たちと異なる国民の声を否定することになるわけで。それは、まさに独裁的な権力者がとる(陥る)考え方だからだ。(~_~;)
それで、前回の記事に、こんな風に書いたのだ。^^;
『まあ、独裁総理の安倍さまやそのお仲間から見れば、おそらく議会制民主主義などどこへやらで、自分たちにタテつく者たちは、まさにジャマっけな存在にほかならないのかも知れないけど。(「黙れ、小童(こわっぱ)ども」みたいな?(>_<)>』
* * * * *
もちろん、これは、最近、どんどん国会の役割を軽視して、まともに説明や議論をしないまま、数の力で強引に法案を押し通そうとしている安倍内閣&自民党へのイヤミのつもりで書いたわけで。
まさか(ホンネでは、そう思っていたとしても)、首相本人がここまでコワイ&アブナイことをクチにするとは思わなかったのであるが・・・。(*_*;
何と安倍首相は、先週25日の衆院厚労委員会で、「年金カット法案の強行採決を行なわないで欲しい」という民進党議員の要請に対して、「私が述べたことを全くご理解頂いていないようであれば、(審議を)何時間やっても同じですよ」と発言。 (゚Д゚)
そして、萩生田氏の舌の根も乾かぬうちに、自公与党(+よ党の維新も賛成)は、同日、強行採決を行ない、法案を可決したのである。(-"-)
『安倍晋三首相は25日午後、公的年金の支給額を引き下げる新しいルールを盛り込んだ年金制度改革法案を審議している衆院厚生労働委員会で、「私が述べたことを全くご理解頂いていないようであれば、(審議を)何時間やっても同じですよ」と発言した。与党は同日中に同法案の委員会採決を予定している。
民進党の柚木道義氏の「今日の強行採決は行わないと約束して下さい」という質問に答えた。
首相は「間違った認識で相手を非難しても全く生産的ではない。我々の法案に対する不安をあおるかもしれないが、民進党の支持率が上がるわけじゃない」と法案に反対する民進党への批判を展開した。(後略)(南彰) (朝日新聞16年11月25日)』
『「予告済み強行採決が繰り返されている」 共産・志位氏
■志位和夫・共産党委員長 (衆院厚生労働委員会で年金制度改革法案が採決強行されたことについて)国会での審議が尽くされたとは到底言えない。法案でどういう事態が起こるかについても説明が全くなされていないもとでの採決だから、絶対認めるわけにはいかない。野党4党(民進、共産、自由、社民)として委員会に差し戻せと求めている。会期末が来ているから、審議未了廃案にすべきだ。
(安倍政権は)国民にTPPにせよ年金問題にせよ、説明しようという誠意がない。ともかく最後は数の力でやればいいと。強行採決では山本有二農林水産相の発言、今回の萩生田光一官房副長官の発言などで「予告済み」の強行採決であるかのように繰り返される。異常なことだ。数の暴力によって議会制民主主義を壊すやり方を繰り返せば、必ず国民の厳しい審判を受けることになる。(横浜市で記者団に)(朝日新聞16年11月25日)』
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もう少し詳しく委員会でのやりとりを見てみよう。(・・)
『“年金改革法案"怒号の中 与党採決踏み切る、衆院厚労委で可決
年金支給額の新たな改定ルールなどを盛り込んだ年金制度改革法案の審議を行っている衆議院・厚生労働委員会は与党側が法案の採決に踏み切り、与党と日本維新の会の賛成多数で可決されました。
一方、法案を「年金カット法案」と批判する民進党や共産党などは、採決そのものに反対していましたが、与党側は安倍総理らが出席して行われた質疑が終了した後に採決に踏み切りました。
「総理、本当に国民の生き死にがかかっているんです。今回の将来年金3割カット法案ですね、国民の皆さんの支持、理解を得られていると思うか」(民進党 柚木道義 衆院議員)
「誤解と悪意に満ちたものでありまして、まったく不適当であると考えております。将来の年金水準確保法案であり、これによって世代間の公平をはかるものであります」(安倍晋三 首相)
物価が上がっても賃金が下がった局面では支給額を下げるなど、年金の新たな改定ルールなどを盛り込んだ年金制度改革法案。政府与党が「将来の年金水準確保法案」と位置づける一方、野党側は「年金カット法案」と批判し、この日も激しいやりとりが続きました。
「年金カット法案ではないということはですね、再三申し上げているとおりで、そういう言い方をするのはやめていただきたい」(安倍晋三 首相)
「年金カットと医療介護の負担増、ダブルパンチなんですよ」(民進党 柚木道義 衆院議員)
「質疑はかみ合ってないんですね。なぜかみ合ってないかといえばですね、私が言ったことを全くご理解いただいてないからなんですよ」(安倍晋三 首相)
「何言ってるんですか!」(民進党 柚木道義 衆院議員)
与野党双方のヤジが響くなか、安倍総理は、民主党政権時代を批判しました。
「年金というのは、そう簡単に給付を上げて、保険料を下げるなんてことはできないんですよ。ですから皆さんも3年3か月の間、 この3割減る中において何もできなかったんですよ」(安倍晋三 首相)
「安倍総理はですね、いつまで野党のせいにされるんですか。いつまで人のせいにするつもりですか。きょうの強行採決は行わないと、国民の皆さんにこの場で約束してください」(民進党 柚木道義 衆院議員)
「私が述べたことをですね、全くご理解いただいていないようでは、これじゃ何時間やったって同じじゃないですか。皆さんだってですね、決して皆さんの信用は上がることはないですよ、はっきりと申し上げておくけど。それで民進党の支持率が上がるわけではないんですよ。それも残念ながら、数字が示しているではないですか」(安倍晋三 首相)
そして、午後5時前、民進党、共産党などが激しく反対するなか、与党側は採決に踏み切り、法案は賛成多数で可決されました。(TBS16年11月25日)』
『民進党の蓮舫代表は「安倍内閣は、強行、強行、また強行、とにかく、総理の思うがままに立法府は動くと、勘違いをしていることが、よくわかりました」と述べた。
年金制度改革法案が25日、衆議院の厚生労働委員会で、民進党などが反対する中、可決されたことを受け、民進党の蓮舫代表は、与党側の対応を厳しく批判した。
そのうえで、蓮舫氏は、塩崎厚労相の不信任決議案や、丹羽委員長の解任決議案の提出も視野に、今後の対応を検討する考えを示した。
また、蓮舫氏は「強行で、乱暴で、立法府を軽視した採決、これは、国民の皆様方に、是か非か、ぜひ問わせていただきたい」と述べ、次の衆議院選挙の争点として取り上げる考えも示した。(FNN16得年11月25日)』
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ちなみに、先週、強行採決された年金改革(カット)法案の概要は、このようなものだ。(・・)
『法案の柱は年金額の抑制で、毎年の年金額改定の新ルールを盛り込んだ。物価が上がって賃金が下がった場合、現在は年金額を据え置いているが、新ルールでは賃金に合わせて減額する。また、物価より賃金の下落幅が大きい場合は物価に合わせているのを改め、賃金に合わせる。2021年度施行。
さらに、年金額の伸びを賃金や物価の上昇分より1%程度抑える「マクロ経済スライド」を強化。現在は物価上昇時にしか適用しないが、デフレで実施できなかった分は翌年度以降に持ち越し、物価上昇時にまとめて差し引けるようにする。18年度施行。
少子高齢化が進む中、年金額の抑制によって年金財政に余裕ができ、将来の年金水準が低くなりすぎないようにするのが狙い。民進党は「年金カット法案」と批判したが、安倍首相は「将来の年金水準確保法案だ」と反論していた。
このほか、従業員500人以下の企業でも労使合意があれば、月収8.8万円(年収106万円)以上で週20時間以上働くなどの要件を満たしたパート従業員の厚生年金加入を認める。出産前後(出産予定1カ月前から4カ月)の女性の国民年金保険料の免除なども盛り込んだ。この間、保険料を納めた場合と同じ年金額を保障する。また、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の重要方針について、外部有識者を含めた合議制で決定するなど組織見直しも行う。【阿部亮介、熊谷豪】(法案のポイントは*1に・毎日新聞16年11月25日)』
* * * * *
どうやら安倍首相は、野党が「年金カット法案」と呼んでいることが気に入らないようで。いら立ちを見せることもあったのだが。「改革」と言えばきこえはいいけど、賃金の下落があれば(物価が上がっていても)年金をカットされることになるのは事実だろう。(・・)
しかも、困ったことに、民進党が法案や強行採決に反対するのは「信用や支持率が上げるため」のある種のパフォーマンスだと思っているらしい。(~_~;)
<自分たちが、支持率を上げるために(国民の目先をだまくらかすような?)イベントやパフォーマンスみたいなことをやることしか考えていないから、そう思っちゃうのかもね。^^;>
確かに、野党も強行採決の抗議にプラカードを使うなどして、ちょっとパフォーマンスっぽくし過ぎかな〜と思う部分もなきにしあらずなのだけど。^^;
でも、野党がこの法案に反対したり、強行採決を阻止しようとしたりしているのは、単に支持率アップのためではないのは明らかだろう。(**)
『民進党の大串博志政調会長は政府の試算の甘さを指摘した上で「政府のしっかりした説明がない中で年金の根幹を変える法律には賛成できない」と主張。「十分な審議も行われない中、会期を延長してまで成立させるのは言語道断」と与党側の姿勢を批判した。(NHK16年11月28日)』
そうなのだ。彼らがこの法案に強く反対している最大の理由は、国民の年金の支給額に関わる重要な法案であって、しかも法案の中身に様々な問題があるにもかかわらず、政府がまともに説明や議論をしないまま、強引に法案を成立させようとしているからにほかなるまい。(-"-)
残念ながら、大手メディア(特にTV)は、この法案に関してほとんど報じておらず。安倍首相らは、国民がこの法案の存在や問題点に気づかないうちに、とっとと数の力で成立させて、国会を閉じてしまおうとしているのである。(−−)
<それこそワイドショーが、「マクロ経済スライド」「賃金・物価スライド」とはどういものなのか、どういう時に年金が減るのか、韓国の朴大統領の側近の問題とか五輪の施設の問題みたいに、パネルとか使って、丁寧にわかりやすく説明すればいいのにね。(@@)>
でも、安倍内閣の支持率が大きく下がらない限り&国政選挙で負けない限り(or議席が大きく減らさない限り)は、安倍首相らは、どんな政策や法案を強引に押し通したとしても大丈夫だと。「私の言うことを理解しない方が悪い」と思って、どんどん独裁的な政治を行なうようになってしまうわけで。
早く国民がそのことに気づいて行動しないと、日本の民主主義や国民の生活がマジでアブナイと深く憂慮しているmewなのだった。(@@)
THANKS
年金制度改革関連法案のポイント
◆年金額改定ルールの見直し
物価・賃金下落時に実施しなかった年金額抑制分を上昇時にまとめて抑制するなど「マクロ経済スライド」を強化
物価より賃金の下落幅が大きかった場合に賃金に合わせて年金額を下げるなど「賃金・物価スライド」を強化
◆厚生年金の対象拡大
従業員500人以下の企業でも労使合意があれば短時間労働者の厚生年金加入が可能に
◆出産前後の国民年金保険料
出産前後(出産予定の前月から4カ月間)の女性の国民年金保険料を免除。免除期間の国民年金を保障
◆年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の組織見直し
外部有識者と理事長で構成し、重要方針を決める合議制の経営委員会を設置し、ガバナンスを強化
◆日本年金機構の不要財産返納 (毎日11.25)
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